は行

働き方改革

働き方改革は、政府の旗振りのもと、日本企業の慣習であった長時間労働を見直し、生産性を高める労働政策である。
自由裁量の勤務時間や休暇制度の整備、服装の自由化など、多くの企業においてルールの見直しが進んでいる。また、男性社員の育児休暇制度の整備や、出産後の職場復帰にあたっての処遇改善など、社員が育児と仕事の両立に取り組める仕組みを導入している企業も増えている。
また、ICT(情報通信技術)の発展に伴い、在宅勤務やフリーアドレスなどもしやすくなり、活用も広がっている。

ハラスメント

ハラスメントとは、行った本人の意識にかかわらず、相手を不快にさせたり、尊厳を傷付けられたと感じさせたりする発言や行動を指す。
職場における主なハラスメントには、性的な言動により不快感を与える「セクシャルハラスメント」、職権を背景に相手の尊厳を傷付ける「パワーハラスメント」、妊娠・出産・育児を理由に嫌がらせや解雇をする「マタニティハラスメント」などがある。
企業にとってハラスメントは、職場の士気低下や社会的信用の低下、賠償請求等の金銭的損失、法的な制裁などによる不利益をもたらす可能性のある、重大な事案である。多くの企業は社内研修などを通じてハラスメントを減らすべく努力している。


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ピープルアナリティクス

ピープルアナリティクスとは、社員の行動に関する企業に蓄積されたさまざまなビッグデータを人・組織施策に活用するためのデジタル技術・取り組みを指す。たとえば、ウェアラブル機器を付けて執務中の集中力を計測し、より生産性の高い環境とするための動線や配置への示唆を得るなど、職場環境の改善の目的で導入・活用される事例がある。


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ビジネスモデル

ビジネスモデルとは、「誰に」「何を」「どのように提供するか」そして「儲ける方法論」を要素とするビジネスの仕組みのこと。
代表的な分析手法に、ハーバード大学のクリステンセン教授らが提唱する「4つの箱」モデルがある。4つの箱では、ビジネスを「顧客価値の提供(CVP)」「利益方程式」「経営資源」「プロセス」という、互いに関連し合う4つの要素(箱)で定義する。成功しているビジネスでは、この4要素が一貫した形で、相互補完的に作用している。


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ビジネス定量分析

ビジネス定量分析とは、ビジネスにおける数字を用いたあらゆる分析のことを指す。事業戦略や企画の立案に際して、客観的な数字で定量的に根拠を示すことは、相手を納得させる上でも、ビジネスの実態を明らかにし、検証する上でも効果的である。
難解な統計分析を用いずとも、四則演算を踏まえた基礎的なビジネス定量分析の手法を身に付けることで、ビジネスの意思決定の場面に広く応用ができる。ただし、数字を扱う際に陥りがちな罠は多々あるため、正しい前提条件を設定し、目的に適した数値を選別するなどのスキルが求められる。


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ビッグデータ

ビッグデータとは、IoT等の進展に伴い蓄積される膨大なデジタルデータのこと。高度データ解析により、ビッグデータから未発見の傾向を見いだし、モデル化・パターン化して活用する動きは、世界中で加速している。ビッグデータのメリットとしては、ほぼ全数データであるため、サンプリングによる統計的な検定が不要といったことなどがある。また、リアルタイム性も高い。
企業においては、データアナリストチームが出したビッグデータの分析が、組織全体の階層や部門を越えて意思決定への影響を持つ可能性があり、これまで経営層が行っていた経営判断などを覆すことも考えられる。企業はビッグデータ活用のために、よりフラットで、情報共有や任務遂行がしやすい組織づくりを迫られることになる。

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ファシリテーション

ファシリテーションとは、会議やワークショップを効果的に進行すること。その責任を担うファシリテーターは、決められたタイムラインで論点に沿った議論が行われるよう配慮し、会議の流れをコントロールする必要がある。参加者が感情的になりそうな場面を落ち着かせることや、参加者の気持ちを配慮しながら議論を進める手腕も望まれる。
ファシリテーションがしっかりしていると、議論の流れが明確になり、意見も整理・共有しながら集約できるため、質の高い意思決定や、参加者のスムーズな合意形成が可能となる。


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フィードバック

フィードバックは一般的に上司が業務内での成果・行動などの評価を部下に伝えることを指す。これまで特に日本では、「フィードバック=上司から評価を伝える」と捉えられがちであったが、昨今ではより「成長」、相手が自ら適切な行動を取るように導くことに力点が置かれるようになっている。フィードバックにおいては「タイミング」「相手の認識への共感」「事実に基づいた明瞭な説明」など上司の人のマネジメントのリテラシーが問われる極めて重要なプロセスとなっている。


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VUCA

VUCA(ブカ/ブーカ)とは「Volatility」(激動)、「Uncertainty」(不確実性)、「Complexity」(複雑性)、「Ambiguity」(不透明性)の頭文字を取った造語。現代の社会経済予測が難しいことを意味する。
想定外の事態が起きるVUCAの時代には、いち早く動いて状況を切り開くことが求められるため、即断即決を実行できる強いリーダーの育成と、能力の高い人材を適材適所で配置した組織づくりが求められる。また、企業は日頃から自社の経営方針や目標設定を明確にして、状況把握の努力を怠らず、常に新しいことを学ぶ姿勢を保っておく必要がある。


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フラット型組織

フラット型組織とは、中間層をできる限り少なくした組織形態のこと。従来の企業形態は、経営層の下に「本部」「部」「課」などの階層が連なるピラミッド型組織を形成しているが、フラット型組織では、権限を持った管理職がとりまとめる複数のグループと経営をダイレクトに結び付けた組織形態などが形成されている。
意思決定が迅速になり、社員の自律性も高まる一方、管理職の責任範囲はより広くなるため、マネジメント能力の向上支援やIT活用によるサポートが重要となる。


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ブレーンストーミング

ブレーンストーミングとは、一定時間、どのような発想でもいいから自由に提案し合う会議手法のこと。幅広い発想やたくさんのアイディアを引き出すために、奇抜な意見が出てきても否定をしないことが鉄則である。
ブレーンストーミングを行う際は、序盤から中盤にかけては「判断・結論を決めない」「発言の質より量」を心掛け、できるだけたくさんの意見を出し合う。終盤にかけて、出てきたアイディアをまとめて、結論へと発展させていくと良い。


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プロセス評価

プロセス評価とは、人事考課の手法のひとつ。MBO(目標管理制度)などの成果を中心とした評価に対し、成果に至るまでのプロセスに着目して評価をする。
ホワイトカラーの業務の中には、達成度を測りにくいものがあるため、結果よりも行動プロセスに着目し、人材の的確な評価につなげようとする日本企業が増えている。プロセス評価においては、パフォーマンスの高い人材がとる、成果につながる行動特性(コンピテンシー)と、被評価者の行動を比較する手法がとられることも多い。


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