公開日

クリティカル・シンキングとは? 組織に浸透させるメリットと企業事例を紹介

テーマ
  • ビジネススキル
  • 人材育成
  • 企業事例
監修者
  • 越野 綾のプロフィール

    越野 綾

    BtoBマーケティング部門 グロービスHRコラム 編集長

執筆者
  • 竹谷 柚香のプロフィール

    竹谷 柚香

    BtoBマーケティング部門 グロービスHRコラム 編集者

クリティカル・シンキング(批判的思考)とは、経験や直感だけに頼らず、前提を疑いながら客観的な視点で考え、問題を解決する思考法です。さらに、考えた内容を周囲が納得できる形で伝える力も含みます。

個人のスキルとして語られることが多い思考法ですが、組織全体に浸透させることで、より大きな効果を発揮します。なぜなら、考え方が共通言語として共有されると、社員一人ひとりが目的から考えて自ら動けるようになるだけでなく、部署や立場を越えて議論がかみ合い、ツールや研修への投資も成果につながりやすくなるからです。
変化が激しく、生成AIの活用も広がる今、組織の土台となる思考法として改めて注目を集めています。

「会議を重ねても議論が空回りし、結論が出ないまま時間切れになる」
「部下からの報告が要領を得ず、結局何が起きていて、何を判断すれば良いのかがわからない」

こうした課題は一見すると、会議の進め方や報告のスキルの問題に見えるかもしれません。しかし、進め方や報告の型を整えるだけでは、解決しきれないことがあります。
会議が空回りするのは、「今、何を決めるべきか」がメンバー間でそろっていないためです。報告が要領を得ないのも、どこまでが事実でどこからが意見かが整理されていないためです。
つまり、2つの課題に共通する根本的な原因は、目的と前提を整理して考える習慣が組織内に浸透していないことにあるのです。

本記事では、これらの課題解決の一手となる「クリティカル・シンキングとは何か」を整理し、組織の共通言語として浸透させるメリットを解説します。あわせて、そのメリットが実際に表れている企業の事例も紹介します。ぜひ参考にしてください。

クリティカル・シンキング(批判的思考)とは?

クリティカル・シンキングとは、経験や直感だけに頼らず、前提を疑いながら客観的な視点で考え、問題を解決する思考法です。グロービス経営大学院では、クリティカル・シンキングを次のように定義しています。

「経験や直感だけに頼らず、客観的な視点で分析し、問題を解決する力。客観的な視点で考えた内容を周囲の人に納得感のあるかたちで伝える力」

「クリティカル(Critical)」には「批判的な」「懐疑的な」という意味がありますが、これは決して他人の意見を否定したり非難したりすることではありません。

ここでの「クリティカル」は現状のやり方や提示されたデータをそのまま鵜呑みにせず、「本当にこれが最適なのだろうか?」「前提に漏れや偏りはないか?」と前向きに問い直す姿勢を表しています。

ロジカル・シンキング(論理的思考)との違いと関係性

クリティカル・シンキングとよく比較されるのが「ロジカル・シンキング(論理的思考)」です。

ロジカル・シンキングは、筋道を立てて考えを構造化し、整理する思考法を指します。グロービスでは、このロジカル・シンキングに、自分の考えを疑う批判的なマインドを掛け合わせたものをクリティカル・シンキングと捉えています。

どれほど論理をきれいに組み立てても、解くべき課題の設定や前提がずれていれば、誤った結論に向かってしまいます。なぜなら、論理の正しさは、出発点となる前提の正しさに左右されるからです。

クリティカル・シンキング実践における3つの姿勢

クリティカル・シンキング実践において大切なのは、「目的は何かを意識する」、「自他に思考の偏りがあることを前提に考える(思考のクセを知る)」、「粘り強く問い続ける」の3つの姿勢です。

目的は何かを常に意識する常に「今考えるべきことは何か」「何のために考えるのか」を明確にし、意識し続ける
自他に思考の偏りがあることを前提に考える(思考のクセを知る)アウトプットを客観的・批判的な視点で見つめ直すとともに、人は誰しも思考の偏りがあることを念頭にコミュニケーションする
粘り強く問い続けるなんらかの結論に達しても、そこで思考を止めず、「So what?」(だから何なのか?)、「Why?」(なぜそうなのか?)、「True?」(本当にそうなのか?)と問い続け、考え抜く

これらの姿勢に共通するのは、思い込みやいつものやり方だけで結論を出さず、目的と前提に立ち返りながら考え抜くことです。

クリティカル・シンキングでは、自分の考えを疑う過程で、「相手はどこに疑問を持つか」「どのような反論がありうるか」をあらかじめ点検します。そのため、伝える段階でも相手の認識・反応・関心を踏まえたコミュニケーションができ、周囲の理解や納得を得やすくなります。

このようにクリティカル・シンキングは、課題を見極めて判断する力と、その判断を周囲に伝えて納得を得る力を、あわせて高める思考法だといえます。

なぜ今、組織にクリティカル・シンキングが必要なのか?

組織にクリティカル・シンキングが必要な理由は、正解が用意されていない現代の環境において、前提を問い直して自ら考える力が意思決定の質とスピードを左右するからです。

かつては、過去の成功体験や前例を踏襲することが効率的な経営につながっていました。
しかし現在は市場・技術・顧客ニーズが急速に変わるため、前例をそのまま当てはめても成果につながりにくくなっています。こうした環境では、一部の管理職の判断だけに頼ると変化に追いつけません。なぜなら、現場の変化に最初に気づくのは、日々顧客や業務に向き合う社員一人ひとりだからです。

クリティカル・シンキングが組織に根付いていないと、次のような問題が日常的に起こります。

  • 前提のずれによる手戻りの多発:指示を出した意図と上がってきた成果物にギャップがあり、やり直しが頻発する
  • 事実と意見の混同:報告の中で何が客観的事実で、何が本人の意見(推測)なのかが曖昧なため、誤った判断につながる
  • 前例を踏襲した「形だけの施策」:「なぜこの業務を行っているのか」という目的を問わずに従来通りのやり方を続け、成果が出ない

これらは個人の能力の問題ではありません。前提や目的を確かめる習慣が、組織の中で共有されていないことから生じています。だからこそ、 社員一人ひとりが自ら問いを立て、前提を検証できる状態をつくることが、変化に強い組織への確かな一歩になります。

クリティカル・シンキングが組織にもたらす3つのメリット

社員一人ひとりがクリティカル・シンキングを習得し、組織全体へ広がることで、個人・チーム・組織の3つの階層でそれぞれ以下の変化が生じます。なぜなら、一人ひとりの考え方が変わるだけでなく、その考え方がメンバー間の共通の前提として共有されるからです。

①【個人】指示の目的まで考え、自ら判断して動ける社員が増える

②【チーム】部署や立場を越えて議論がかみ合う

③【組織】ツールや研修への投資が成果につながりやすくなる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

①【個人】指示の目的まで考え、自ら判断して動ける社員が増える

指示の目的を自ら問い直す社員が増えると、仕事の進め方が受け身から主体的なものへと変わります。この変化を支えるのが、「目的は何かを常に意識する姿勢」です。

指示やプロセスを正確に実行する力は、業務の品質と信頼を支える基盤です。ただし、指示を言葉通りに受け取ってこなすだけでは、仕事は「作業」にとどまり、相手が本当に求めていることや、より良い進め方に気づく機会も逃してしまいます。

なぜこの仕事をするのか、相手が本当に達成したいことは何かを自ら問い直す習慣があれば、同じ指示を受けても動き方が変わります。

たとえば上司に相談するときは、単に状況を報告するのではなく、上司の判断に必要な情報や出てきそうな懸念を先回りして考えるようになります。指導する立場であれば、やり方や手順を一方的に教えるのではなく、「そもそも、この仕事の目的は何だと思う?」と問いかけ、部下が自ら目的を考える機会をつくる指導へと変わっていきます。

目的に照らして自ら判断し動ける社員が増えるほど、日々の業務もこなすものから、改善を考える対象へと捉え方が変わっていきます。その積み重ねによって、現場起点の改善や新しいアイデアが生まれやすい、自律的な組織へと近づいていきます。

②【チーム】部署や立場を越えて議論がかみ合う

クリティカル・シンキングがチームの共通言語になると、背景の異なるメンバー同士でも議論がかみ合いやすくなります。この変化を支えるのが、「自他に思考の偏りがあることを前提に考える姿勢」です。

営業と開発、現場と経営層、上司と部下の間で議論がかみ合わない原因の一つに、「今答えるべき問い(イシュー)」や、議論の前提がそろっていないことがあります。
部署や立場によって、見えている情報も重視する点も異なります。人は誰しも、自分の経験や役割に基づく前提で物事を考えているからです。

このことを互いに理解しているチームでは、今議論すべき問いは何か、どこまでが事実で、どこからが解釈や仮説かといった確認が、立場を問わず自然に交わされるようになります。

問いと前提がそろえば、論点のずれた準備による手戻りや感情的な対立も減っていきます。議論の焦点が、誰の意見が正しいかから何が正しいかへと移り、会議にかける時間の短縮や、チームとしての意思決定と実行スピードの向上も期待できます。

③【組織】ツールや研修への投資が成果につながりやすくなる

クリティカル・シンキングが社員に根付いていると、ITツールや専門スキルへの投資が成果につながりやすくなります。なぜなら、ツールや知識を何のためにどう使うかを決めるのは、使う人の思考力だからです。この変化を支えるのが、「粘り強く問い続ける姿勢」です。

パソコンに例えると、ツールや知識はアプリケーション、クリティカル・シンキングはそれらを動かすOS(基本ソフト)にあたります。OSが十分に整っていなければ、どれほど優れたアプリケーションも本来の力を発揮できません。

生成AIの活用はその代表例です。AIを使う前、使っている最中、使った後のすべての場面で、クリティカル・シンキングが求められます。

  • 使う前:目的に沿って事象を整理し、AIが迷わない具体的な指示を出す
  • 使っている最中:回答を鵜呑みにせず、「本当にそうか」、「ほかの切り口から考えられないか」と妥当性を検証する
  • 使った後:根拠を示しながら自分の言葉で周囲に説明し、納得を得る

情報収集やたたき台づくりをAIに任せられるようになった今、目的を設定し、出力の妥当性を見極める人間の思考力が問われます。社員一人ひとりの思考力が高まることで、会社が導入したツールや研修の効果も引き出しやすくなります。

組織でクリティカル・シンキングが活きた事例

組織にクリティカル・シンキングが浸透すると、社員の行動や議論の進め方、学びの仕組みに具体的な変化が表れます。ここでは、3つのメリットそれぞれに対応する企業の事例を紹介します。

株式会社ふくおかフィナンシャルグループ様:新任課長の「考える基盤」をつくり、自ら率先して動く役割への認識を高めた

メリット①【個人】の事例です。新任課長一人ひとりが、指示を受けて動く立場から、自ら考えて成果を出す立場へと役割を捉え直したことがポイントです。

課題

金融業界では環境変化に伴い業務が多様化し、課長職には従来のマネジメントに加えて、自らも成果を出すプレイングマネージャーとしての役割が求められるようになりました。スピーディーな判断と積極的な行動が求められる一方で、日々の業務に追われる課長には、新しいスキルを身に付ける機会が十分にありませんでした。

取り組み

新任課長向けの育成施策として、クリティカル・シンキングの集合研修を実施しました。論理思考の基盤となる考え方を学ぶとともに、自ら率先して動き、成果を出す役割を担っていると認識してもらうことを目標に据えました。

変化

受講者アンケートでは、99%が研修を有益と評価しました。スキルが身に付いただけでなく、マインド面でも研修内容に納得できたとの回答が得られました。また、「論理思考力を活用することで、業務やコミュニケーションが円滑に進む」という声も多く寄せられています。

SAPジャパン株式会社様:AI時代の営業力を底上げ。SAPジャパン約300名が磨いた「問いを立てる力」

AI時代の営業力を底上げ。SAPジャパン約300名が磨いた「問いを立てる力」

メリット②【チーム】の事例です。生成AIの普及を背景に、真に解くべき課題を見極める力を部門や役職を問わず学んだことで、研修の言葉が実務の共通言語になり始めていることがポイントです。

課題

SAPジャパン株式会社様では、スピード感を持って物事を進める組織文化や、製品・業務プロセスの質への信頼から、目先の打ち手を急ぐ傾向がありました。生成AIの普及でビジネス環境が大きく変わる中、一歩立ち止まって物事の本質を捉え、真に解くべき課題を設定する力の強化が求められていました。また、中途採用者が多く、多様なバックグラウンドを持つメンバー同士が共通言語を持ち、建設的に議論できることも重要だと考えていました。

取り組み

「Back to Basic 2025」と名付けた研修で、「クリティカル・シンキング~論理思考の基本~」「クリティカル・シンキング~仮説思考による問題解決~」に、合意形成を学ぶ「パワーと影響力」を加えた3科目を実施しました。部門や役職を問わない先着順の公募とし、東京・大阪で開催したところ、募集開始当日に全クラスが満席となり、約300名が受講しました。部門長などのリーダー層も自ら受講しています。

変化

受講者アンケートでは、有益度4.7、理解度4.8(いずれも5点満点)と高い評価を得ました。「経験に頼っていきなり打ち手を出すことを控えるようになった」「思考が明瞭になり、会話もスムーズに進むようになった」という声が寄せられ、イシューの特定や論点整理を立ち止まって考える社員も増えています。受講した社員が「今の話のイシューは何ですか?」と自然に問いかける場面も見られ、研修の学びが共通言語として実務に溶け込み始めています。今後は、1on1や定例会議でマネージャーが問いを投げかけ、部下の思考を引き出す形で、こうした力を組織のカルチャーとして根付かせていくことを目指しています。

株式会社大創産業様:「仮説・検証」が共通言語として広がり、役職や部門を越えた議論がしやすくなった

メリット②【チーム】の事例です。研修で学んだ言葉が部長から部下へと伝わり、役職や部門を越えて議論するための共通言語になったことがポイントです。

課題

株式会社大創産業様は、先代社長の強いリーダーシップのもとで成長してきた会社です。OJT中心で育成してきたこともあり、社員が体系的に考え方を学ぶ機会は多くありませんでした。社長交代を機に「2030年までに事業規模を2倍にする」という目標を掲げた一方で、その実現方法を社員が自分ごととして考えるための意識改革が課題となっていました。

取り組み

「自律自考」の組織への転換を目指し、部長・課長層から選抜した50名を対象とする研修を実施しました。本格的なプログラムに入る前にクリティカル・シンキングのセッションを設け、仮説を立てること・検証することの重要性を学びました。

変化

研修後、部長は機会があるたびに「仮説を立てる」「検証する」と口にするようになりました。その言葉が部下へ、さらにその部下へと伝わる連鎖も生まれています。研修全体を通じて役職や部門を越えたつながりも生まれ、共通の言葉で議論しやすくなったといいます。

石油資源開発株式会社(JAPEX)様:「確実に遂行する」風土に、「問い直す力」を全社共通の土台として加えた

メリット③【組織】の事例です。クリティカル・シンキングを全社で強化すべき基盤スキルと位置づけ、人事制度の刷新と連動させて学びを運用したことがポイントです。

課題

石油資源開発株式会社(JAPEX)様は、エネルギーの安定供給という使命を担ってきた背景から、確実に業務を遂行する姿勢を重んじる風土が根付いていました。一方で、気候変動などで事業環境が大きく変化する中、その強みを活かしつつ、自ら事業を構想し、既成概念を問い直す姿勢を高める必要がありました。

取り組み

2024年7月の役割等級制度の導入にあわせ、「本当にこれで正しいのか」「別の選択肢はないのか」と多角的に考えるクリティカル・シンキングを、全社で強化すべき基盤スキルと位置づけました。
まず非管理職層の約500名を対象に、「グロービス学び放題」での学習を開始しました。全社説明会で「なぜ今この学びが必要か」を共有したうえで、アセスメントで現状を把握し、受講後に再度アセスメントで効果を確かめるサイクルを運用しました。さらに、学んだ思考法をアクションプランに落とし込み、上司との面談で実務での活用方法をすりあわせています。

変化

学習前後のアセスメントで、論理思考の平均正答率は11.4ポイント向上しました。とくに、結果に応じて提示される復習コースまで修了した受講者は、スコアの伸びが大きい傾向が見られています。引き続き、論理的思考という共通言語を持つことで意思決定の質とスピードを高め、全社共通の思考の土台を築いていくことを目指しています。

グロービスのクリティカル・シンキング研修の特長

グロービスのクリティカル・シンキング研修は、演習と議論を数多く重ね、学んだ考え方を実務で使える力にすることを重視しています。なぜなら、クリティカル・シンキングは知識として理解するだけでは身に付かないからです。自分で考えて伝え、他者から指摘を受けて改める過程を繰り返すことで、初めて習慣になります。

一方で、この過程を日々の業務やOJTの中だけで回すのは簡単ではありません。主な理由は次の3つです。

  • 唯一絶対の答えがない:状況によって適切な答えが変わるため、正解を覚える学び方では身に付かない。基本的な考え方を理解したうえで、実践を繰り返す必要がある
  • フィードバックを得にくい:自分の思考のクセは自分では気づきにくい。OJTで論理性について的確なフィードバックを得るには、上司側にも高い論理思考力と、指導に充てる時間が求められる
  • 過去の成功体験が邪魔をする:経験を積んだ人ほど、論理を丁寧に積み上げなくても、類似の経験から「答えらしきもの」を導けてしまう

さらに、生成AIがすぐに答えを出してくれる環境では、自分で考え、試行錯誤する機会そのものが減っていきます。

だからこそ、他者との議論やフィードバックを通じて、自分の思考を客観視する場が有効です。グロービスの研修では、数多くの演習を通じた実践的なトレーニングで、「知っている」を「仕事で使える」レベルへと引き上げることを重視しています。

集合研修とスクール型研修では、実際の企業事例(ケース)を題材に分析し、他の受講者と議論する「ケースメソッド」を採用しています。異なる視点から指摘を受けることで、自分では気づきにくい思考のクセを把握し、実務での判断に活かせるようになります。

グロービスでは、人材育成ご担当者さま向けに無料の受講体験セミナーを開催しています。クリティカル・シンキングを題材に、クラスの雰囲気を参加者の立場で味わっていただける参加型のセミナーとなっております。日程や詳細は下記からご確認ください。

よくある質問

クリティカル・シンキング研修は、どの階層の社員に効果的ですか?

階層を問わず効果があります。なぜなら、クリティカル・シンキングは業務の種類に関係なく、すべての判断やコミュニケーションの土台になる考え方だからです。若手は思考体力の強化、中堅・リーダー層は企画力の向上、管理職層は意思決定や部下育成の質の向上と、階層ごとに異なる成果につながります。

自社に合った研修形態は、どのように選べば良いですか?

研修の目的や対象人数をもとに選ぶのが基本です。目的に応じて、複数の形態を組み合わせることも可能です。

  • 集合研修:部門をまたいで組織の共通言語をつくりたい場合や、まとまった人数で学ぶ場合に適しています。グループディスカッションを中心に進めるため、1クラスの定員を8名~25名としています。
  • スクール型研修:キーパーソンが社外の多様な視点に触れ、その考え方を組織に持ち帰りたい場合に適しています。各社1名から参加可能なため、少人数から始めたい場合の選択肢となります。
  • eラーニング(グロービス学び放題):1ID税込 11,550円(6か月プランの場合)から導入いただけるため、幅広い層の基礎力を底上げしたい場合に適しています。動画ではクリティカル・シンキングをはじめとする思考力のほか、リーダーシップや経営戦略、生成AIの活用など、ビジネスに必要な幅広い知識も学べます。

費用は人数や形態によって変わるため、お気軽にご相談ください。

受講者の思考力を測定したり、教育効果を定量化したりする手段はありますか?

アセスメント・テスト「GMAP」の併用が効果的です。受講前にGMAPを受験して、現在の思考の強みや課題を可視化します。その結果に基づいてクリティカル・シンキングを受講する、測定から育成へとつなげるパッケージとして導入されるケースもあります。

研修をやりっぱなしにせず、現場で定着させるにはどうしたら良いでしょうか?

研修前から研修後までのフォローをあらかじめ設計しておくことが大切です。
たとえば以下のように、研修の各段階で学びを現場につなげる仕掛けを用意しておきます。

  • 研修前:どの業務や課題で学びを試すかを決めておきます。上司から受講者に研修の受講目的を伝えたり、受講者自身に「学びをどう実務に活かすか」を考えてもらったりすることで、研修の目的意識を醸成します。
  • 研修期間中:研修と研修の間に、小さなアウトプットの機会を挟みます。学んだ考え方や知識を意識的に繰り返し使うことで、実務で使える力へと変化していきます。
  • 研修後:研修での学びをアクションプランに落とし込み、上司との面談で実務での活かし方をすり合わせます。受講者同士で実践例を共有する場を設けたり、アセスメントで受講前後の変化を確かめたりするのも効果的です。

グロービスでは、自社の課題整理から、クリティカル・シンキングを組織に根付かせるための育成方針の設計まで、一貫して支援しています。お気軽にご相談ください。

現場が忙しく、社員が学び続けられるか心配です。

忙しい社員の方でも学びを続けられるよう、受講の形式や仕組みを選べます。

たとえばスクール型研修は、通学とオンラインのどちらかを選んで受講できます。急な出張などで予定のクラスに出席できない場合は、別のクラスに振り替えて受講することも可能です。
eラーニングは、動画1本あたりの時間が短く、隙間時間に学べるのが特長です。法人向けの管理機能を使えば、必ず受講してほしいコースの指定、受講者へのリマインド、進捗状況の確認ができるため、受講を個人任せにせず、組織として学びを後押しできます。

まとめ

クリティカル・シンキングは、前提を疑いながら客観的に考え、その考えを周囲が納得できる形で伝える思考法です。個人のスキルに留まらず、組織の中で共有されることで、より大きな効果を発揮します。

「会議の議論がかみ合わない」
「業務の手戻りが多い」
「自律的に動ける社員が少ない」

こうした課題は、目的と前提を整理して考える習慣が組織に浸透することで解決に近づきます。
「今、何を決めるべきか」がそろえば、会議の議論はかみ合います。指示の意図や前提を確かめてから動けば、業務の手戻りは減ります。そして、目的から考える社員が増えるほど、一人ひとりが自ら判断して動けるようになります。
これらの習慣を組織に根付かせる土台となるのが、クリティカル・シンキングです。

グロービスでは、組織の課題を整理するところから、クリティカル・シンキングを社内に根付かせるための育成の具体的な進め方まで、ご相談を承っています。
「まだ何から始めれば良いか決まっていない」という段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。

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