役員育成/役員研修が必要な背景

経営者(取締役・執行役員)への研修が必要な背景

経営者(取締役・執行役員)への研修が必要な背景は、企業を取り巻く経営環境が加速度的に変化しているからです。コロナ禍のように予測不能な変化も多く、今までの勝ちパターンではうまく行かなくなったと感じる方も多いのではないでしょうか。

将来の予測が困難な状態を、VUCA(変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity))と言います。

図1:VUCAの時代

VUCAの時代と言われる昨今は、どれだけ精緻な予測・分析を実施しても、想定外の事態が次々と発生します。加えて飛躍的なテクノロジー進化も、VUCAを後押しします。テクノベート(テクノロジー+イノベーション)により、従来のビジネスモデルを駆逐する新たなビジネスモデルが日々構築されているからです。

このような経営環境下において、経営者(取締役・執行役員)など企業の経営を担う経営陣は、何を考えればよいのでしょうか? 大切なことの1つに、自身をアップデートしていくことが挙げられます。環境変化に耐え、乗り越えられるだけのスキル・マインドを、経営陣が身に付ける必要があるのです。

経営陣の方々が自身をアップデートする機会は、大きく2つに分けることができます。日常における業務活動と、非日常での活動です。

日常業務においては、情報収集のアンテナを高めることが効果的と考えます。たとえば新たな人との接点を増やす、新しい会合の場に積極的に参加してみる、などです。VUCAの時代においては、新しい情報リソースを確保して最新情報を常にインプットすることは、非常に有効です。

一方で普段の業務の中だけでは、日常の慣性に引っ張られ、大きな変化を乗り越えるヒントは得られにくい、ということもあります。その場合は意図的に日常業務を離れ、自身の思考特性などを冷静に振返る機会を設ける必要があるでしょう。多忙な経営者(取締役・執行役員)であれば、半強制的に日常業務から引きはがすことが必要になり、そのための選択肢の1つが研修となります。

それでは具体的に、経営者(取締役・執行役員)は何を学べば良いのでしょうか。経営者の役割という視点から、深堀していきましょう。