DX研修とは? 重要性と効果的なプログラム例・実施ステップ

公開日
テーマ
  • dx
  • 人材育成
執筆者
  • 澤田 菜月のプロフィール

    澤田 菜月

「DX研修とはどのような研修? 何を習得できるの?」
「なぜDX研修に取り組む企業が増えているの? DX研修に取り組むメリットは?」

一般的な研修と並行して実施する機会が増えている「DX研修」。
興味はあるものの「どのようなことを行うのか?」「実施するメリットはあるのか?」気になるところですよね。

DX研修とは、DXを推進するために必要な知識や技術を身につける研修です。

DX研修では主に「全社員のDXリテラシー向上」と「キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成」の2軸でDXを推進する人材を育成します。

DX研修とは
DXを推進するために必要な知識や技術を身につける研修
全社員のDXリテラシー向上
キーパーソンとなるDX推進リーダー育成
学習内容例:
ビジネスパーソン向けの基礎知識:データ収集・分析、クラウド、セキュリティ対策、AI
リーダー向けの知識:管理者のセキュリティ対策、自社のDX課題理解、リーダーシップ

DXの推進には、社内にない最新のデジタル技術に関する知識やDX推進に関する知識などが必要です。
そのため、DXを推進できる環境を整えるために人材育成を実施する企業が増えています。

DX研修をしないまま強制的にDXを推進しようとしても、足並みが揃わず失敗する可能性があります。

DX研修をしないとどうなる?
DXの必要性を理解できず足並みが揃わない
DXを推進するリーダーが不在になる
DXで十分な成果が出せない

だからこそいち早くDX研修に取り組み、DXを推進できる環境を整えていきましょう。

そこでこの記事では、DX研修の概要やプログラム例、実施するステップなどDX研修を始める前に知っておきたい基礎知識をまとめてご紹介します。

とくにDX研修を実施するためのステップは、企画や具体的な方法を含めながら詳しくまとめているので、必見です。

この記事を読むとわかること

  • DX研修の概要が分かる
  • DX研修のプログラム例が分かる
  • DX研修をいち早く実施するべき理由が分かる
  • DX研修に取り組む6つのステップが分かる
  • DX研修を実施するときの課題と解決策が分かる

この記事を最後まで読めばDX研修の必要性が理解でき、自社のビジョンに応じて取り組めるようになります。
どのような企業でもDXの推進は重要な課題なので、ぜひ参考にしてみてください。

1.DX研修とは

DX研修とは

冒頭でも触れたように、DX研修とはDXの推進に必要な知識や技術を身につける研修です。

DXとはデータとデジタル技術を利活用して自社のビジネスモデル、業務や組織、プロセスを変革し、競争上の優位性を確立することです。

もう少し簡単に言うと、データやデジタル技術を手段に顧客にとってより高い価値を届けていくことを指します。

【DXの定義】

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
出典:経済産業省「DXリテラシー標準ver.1.0」、経済産業省、2024年6月に内容確認

この定義を実現するには、下記のようなデジタル技術とデータを利活用する知識や新しい価値を創出するスキル、計画的にDXを推進するスキルなどが求められます。

DX推進に必要な知識知識の一例
デジタル技術とデータを利活用する知識変革を起こす「手段」としてデジタル技術やデータを利活用する技術・スキルを身につける
・AIやビッグデータの活用
・デジタルツールの活用
・業務に関連する最新技術の習得
業務や組織、プロセス、企業文化を変革する知識データを利活用できる組織づくりやデジタル技術を活用した新しい価値提供ができる技術・スキルを身につける
・DXを推進するリーダーの輩出
・DXでビジネス変革をする知識
・自社のDX課題を明確にする知識
競争上の優位性を確立する知識VUCA時代に成長し続けられる企業になるための知識
・DXの必要性を理解できる知識
・DX推進下で価値創造ができる知識
・DXの知識をもとに各専門家とコミュニケーションが取れる知識

しかし、DXの推進に必要なスキルは日常業務で使用しないことが多く、社内にDXを推進できる人材がいないことが大きな課題となっています。

実際に独立行政法人情報処理推進機構が公表している「DX白書2023」を見てみると、DXを推進する人材の量と質に課題を感じている企業が非常に多いことが分かります。

日本企業の2022年度の集計結果
※日本企業の2022年度の集計結果
独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2023」、2024年6月に内容確認

「社内でDXを推進したくてもDXの共通理解ができていない」「DXを推進できる知識を持つ社員がいないからDX推進に至っていない」などの声もあり、DXを推進するときに「人材」がキーポイントになることが理解できるでしょう。

そこで、DX研修では「全社員のDXリテラシー向上」と「キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成」の2軸でDXを推進する人材を育成します。

DX研修の2つの軸

研修内容は企業の課題やビジョンにより異なりますが、デジタル技術の習得に留まらずDXが必要な背景の理解や、DXを推進するリーダーシップ力なども含まれます。

次の章では、DX研修で検討できるプログラムをより具体的にご紹介します。

2.DX研修の具体的なプログラム例

DX研修の具体的なプログラム例
DX研修の軸対象者概要
全社員のDXリテラシー向上社員全員すべてのビジネスパーソンが身につけるべきDXに関する基礎知識やデータ活用、デジタル技術などを学ぶ
キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成・DX推進リーダー・各部門のDX推進担当者・DX推進に携わる経営層・役員層社内のDX推進に向けてデジタルスキルに留まらず最新のビジネス知見やコミュニケーションスキル、組織を巻き込むスキルを学ぶ

先ほども触れたように、DX研修はキーパーソンとなるDX推進リーダーの育成と全社員のDXリテラシー向上の2軸で進めます。

ここでは、それぞれどのような研修プログラムや内容を検討できるのかご紹介します。
DX研修ではどのような知識、技術を習得できるのか理解できるので、参考にしてみてください。

2-1.全社員のDXリテラシー向上

DXリテラシー向上は、全社員のDXに関する基礎知識を底上げすることが目的です。

社内でDXを推進しようとしても「社員がDXに無関心」「デジタル知識がない」状態では、推進することが難しいためです。

全社員のDXリテラシー向上では、DXに関する基礎知識やデータ活用、デジタル技術などを学びます。

一例として経済産業省が公表している「DXリテラシー標準」では、下記のようにデータやデジタル技術に関する理解や活用方法、DXに関する理解などの習得を推進しています。

DXリテラシー標準を参考にしたプログラム例
DXの基礎知識・DXが必要な背景
・日本と海外におけるDXの取り組み
・変化に対応するマインドなど
DXで必要なデータ・技術・データの収集
・データの分析
・AI
・ネットワークやクラウドに関する知識
データ・技術の活用・データの活用事例の共有
・ツールの活用
・コンプライアンスやモラルの理解
・セキュリティに関する知識
マインド・スタンス・新しい技術や知識に興味関心を持つ
・既存の概念・価値観に囚われないマインドセット

※DXリテラシー水準とはビジネスパーソンがDXリテラシーを習得してDXを自分事として捉え、変革に向けて行動できるようになるためのスキルのこと

ここでポイントとなるのは、DX研修=デジタルスキルの習得ではないことです。

「DXリテラシー標準」からも分かるようにデジタル技術の習得だけでなく、それを扱うためのマインドや考え方なども研修プログラムに含まれます。

例えば、DX推進が必要とされる背景や各国の取り組みを社員が理解して、前向きにDX推進に取り組める意識改革もDX研修のプログラムに該当します。

2-2.キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成

キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成は、社内のDX推進の核となる人材育成が目的です。

DX推進には社内での足並みを揃え一丸となりDXを進められるように、組織をけん引するリーダーが欠かせません。

DXを推進するリーダーには全社員が身につけるべきDXリテラシーに加えて、組織を巻き込むスキルやビジネスを構想するスキルを学びます。

キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成プログラム例
データ・技術の活用・デジタル領域の専門家とコミュニケーションを取るための基礎知識
・管理者目線でのセキュリティ理解
・最新のデジタル技術やデータ利活用に関する知識
ビジネス構想・DX推進下での業界構造や価値創造
・DXでのビジネス変革
・自社のDX課題への理解
組織を巻き込む・リーダーシップ力
・多様なメンバーとのコミュニケーションスキル
・DX推進のビジョンとゴールの設定
・DX推進時の周囲へのサポート力

キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成では、DXを推進するリーダーとして高い視座と問題解決力、リーダーシップ力などを研修する傾向があります。

このようにDX研修のプログラムは、DX推進リーダーの育成と全社員のDXリテラシー向上の2軸で考えると自社の研修の内容を考えやすくなります。

【DX推進に必要な専門技術の習得を目的とした研修も検討できる】

企業がDXを推進するときに業種・将来のビジョンによっては、DX推進に必要な専門技術の習得を目的とした研修も検討できます。
経済産業省ではDXを推進する専門的な知識、技術を「DX推進スキル標準」としてまとめています。
研修例としては下記のように専門的な知識、技術を身につけるものが該当します。

【専門的な知識を要する研修一例】
・デザイナー向けのUX・UI研修
・エンジニア向けの最新技術の習得研修
・セキュリティエンジニア向けの最新技術の習得研修

DX推進時にスキルや知識のアップデートが必要な場合は、上記のような業務内容に直結する研修も検討できるでしょう。

3.企業がDX研修を実施する4つのメリット

企業がDX研修を実施する4つのメリット

DX研修の概要が理解できたところで、企業がDX研修に取り組むメリットが気になるところです。
企業がDX研修を実施する主なメリットは以下の4つです。

なぜDX研修をしなければならないのか理解するためにも、参考にしてみてください。

企業がDX研修を実施する4つのメリット

3-1.DX推進に必要な知識・技術を習得できる

DX研修の最大のメリットは、DX推進に必要な知識や技術を習得できることです。

1.DX研修とは」でも触れたように、DX推進に必要な知識や技術は日常業務では身につかないことが多いです。

例えば、デジタルデータを扱う知識やデジタルツールの使い方などは、業務で活用する業種以外は馴染みがありません。

業務でデジタルデータを扱う方針になったときに、社内の知識不足に直面すると思ったように浸透せずDXの成果を実感できないでしょう。

下記のように、DXを推進できる人材になるには、人材育成や社内風土の変革など基盤が必要なのです。

社内風土の基盤
DX研修をしなかった場合・DX推進に必要な知識や技術が不足してなかなか進まない
・社外からの人材採用を検討しなければならない
・DX推進の必要性が分からず足並みが揃わない
→なかなかDXを推進できない
DX研修をした場合・DX推進に必要な知識や技術が身につく ・最低限必要なDXリテラシーを均一化できる
・DX推進の必要性を理解できて足並みを揃えられる
→DXが推進しやすい環境になる

DX研修では社内で不足しているDXの知識や技術に焦点をあてて研修できるため、効率よく習得できます。

その結果、社内のDXが推進しやすい環境となり、成功に向けて進められるでしょう。

【デジタル競争力の低い日本では知識や技術の習得が必要】

IMDが公表した「IMD世界デジタル競争力ランキング2023」では、日本は調査開始以来最低順位の32位となりました。

この調査では知識や技術、将来への準備不足が浮き彫りとなり、危機感を持ち新しい技術を習得しなければならない状況です。

DX研修を実施すると日本の課題であるデジタル技術に関する知識不足から脱却でき、新しい価値を創出しやすくなるでしょう。

3-2.社内の人材でDXを推進できる

DX研修を実施すると、社内の人材でDXを推進できるようになります。

独立行政法人情報処理推進機構が公表している「DX白書2023」を見ると、DXを推進する人材の獲得・確保方法として、社内での人材育成が50%を超えています。

できることなら社内人材を活用して、DXを推進したい企業が多いことが分かるでしょう。

DXを推進する人材の獲得・確保方法(上位5つ)
社内人材の育成54.9%
社内人材(人事異動を含む)の活用47.7%
外部採用(中途採用)44.3%
社外の専門家との契約(コンサルタントなど)37.1%
特定技能のある企業や個人との契約28.3%
※日本企業の2022年度の集計結果
独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2023」、2024年6月に内容確認

DX推進時に社内人材を活用したい背景としては、下記の3つが考えられます。

【DX推進をできるだけ社内人材で進めたい理由】

1)国内でIT人材不足が深刻化しているので採用活動自体が難しい
2)採用した人材や社外人材とビジョンや戦略を共有することに時間と労力を要する
3)中長期的な取り組みなので内製化したい

とくに国内のIT人材は、2030年に約79万人不足すると言われています。

DXを推進するためのデジタル技術を有した人材確保が難しく、採用活動に時間と費用をかけるなら社内人材に投資したいと考える傾向があります。

また、DXは中長期的な取り組みなので一時的な外部委託はできても、いつかは内製化しなければならないと考えるケースが多いです。

それなら社内の人材でDXを推進できるように進めたほうが、企業にとっても費用対効果が高いでしょう。

このように、DX研修を実施すれば採用活動などを実施なくても、中長期的な視点でDXを推進できる基盤を整えられます。

3-3.自社の目指すDXが明確になる

企業がDXに取り組むときに、DXを推進したいけれど何をすればいいのか分からない課題を抱えることがあります。

これは「DX」という言葉がビッグワードで、捉え方や認識を合わせる必要があるためです。
例えば、DXを推進すると決まったときに、自社が目指すDXが決まっていないと社員が足並みを揃えることができません。

「DXの必要性が分からない」「自社がどのようなDXを推進しているのか見えてこない」と不満を感じる社員も出てくるでしょう。

DX研修を実施すれば研修を企画する段階で自社の目指すDXやDXのゴール、自社のDXに必要な知識などを明確にできます。

そのため、自社にとってのDXの定義を明確にして、本腰を入れてDXを推進するきっかけにもなるのです。

【DX研修の企画で明確になる部分】

・自社の目指すDXとDXのゴール
・自社のDXに必要な知識や技術
・自社のDXを推進するときの課題
詳しくは「5.企業がDX研修を進める6つのステップ」で解説しています

DXは自社の目指すビジョンが見えていないと「デジタル化」に留まり、新たな価値創出や優位性の確保につながないケースがあります。

DX研修を通じて自社のDXのビジョンが明確になる点も、大きなメリットだと言えるでしょう。

【DX研修はDXに関する共通認識を持つためにも役立つ】

DXを推進するときに課題となるのが「DXの必要性が分からない」「DXは自社にはまだ早いのでは?」と考えている社員の存在です。

これは、DXに関する知識不足や背景の理解不足が原因となっていることが多いです。
DX研修ではDXの必要性やDXを推進する意義などもテーマとして扱えるので、DXに関する共通認識を持つためにも活用できます。

全社員が自社でDXを推進する意義を理解できれば足並みを揃えやすくなり、社内から不満が出ることなくDXを推進できるでしょう。

▶【あわせて読みたいコラム】うまくいくDX人材育成の具体的手法と押さえるべきポイント

3-4.リスキリングにつながる

DX研修は、企業のリスキリングの一環として取り組めます。

リスキリングとは知識や技術を学び実践できるようになり、新しい業務や職業に就くことです。
企業が持続的な成長ができるよう、将来を見据えた戦略の一環として取り組んでいる企業が多いです。

リスキリングの主な目的は3つあり、そのうちの1つがDXの推進になっています。

3つの目的概要リスキリング例
自社のDX推進自社でDXを推進するために新しいデジタル技術やリテラシーを身につける・データを利活用する技術の習得
・デジタル技術を活用するためのリテラシーやセキュリティ知識の習得
・DXを推進するリーダーの育成
自社の雇用維持技術的失業や余剰人員の再戦力化を目的に雇用を守る・新しい業務や部署に就くための知識の習得
自社の事業維持
事業転換や新規分野への進出などを目的に自社の既存事業を維持する
・変化に適応するマインドや考え方の習得
・事業転換に伴う新しい知識や技術の習得

例えば、社内にDXを推進できる人材がいないとしましょう。
これでは5年後に実現したい「DX推進部」の設置が難しいでしょう。

そこで、DX研修を実施してDXに関する幅広い知識、技術を習得し、将来的に「DX推進部」の社員として業務に活かせればリスキリングにつながります。

DX研修をリスキリングの一環として取り組めると、下記のようなメリットがあります。

【DX研修をリスキリングの一環として取り組むメリット】

・人材育成の取り組みとして社外にアピールしやすい
・リスキリングに関する補助金や助成金が活用できるケースがある

もちろんすべてのDX研修がリスキリングにつながるわけではありませんが、リスキリングに該当する場合は社外にアピールしやすい・補助金や助成金を活用できるなどの利点があるでしょう。
※ご検討されているDX研修が実際に助成金を活用出来るか否かは、管轄の労働局までご相談ください。

4.DX研修に少しでも早く取り組むべき2つの理由

DX研修に少しでも早く取り組むべき2つの理由

ここまで解説してきたように、DX研修はDX推進が必要不可欠な日本企業にメリットが多いです。
少しでも早くDX研修に取り組み、企業のDX成果につなげることが求められています。

ここでは、少しでも早くDX研修に取り組むべき理由をご紹介します。
なぜ今DX研修が注目されているのか理解できるので、参考にしてみてください。

DX研修に少しでも早く取り組むべき理由

4-1.今始めると競合他社に差がつく

1つ目は、今DXを推進すると優位性を確保しやすいためです。

経済産業省はDX推進施策を実施しており、企業のDXを積極的に進めたい方針です。
海外に目を向けてみると、アメリカの企業の89%がDXの取り組み成果を実感する段階に到達しています。

※2022年度の集計結果
参考:独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2023」、2024年6月に内容確認

DX推進は待ったなしの状況で、いずれはどのような企業も取り組まなければならないと考えられるでしょう。

一方で、2023年にグロービスが実施した「社会人・組織における学習実態及びデジタルリスキリングへの意識調査」を見ると、「自社や自部門でDX推進の取り組みをしていない」、もしくは「取り組みを認識できていない」との回答が半数を超えています。

この結果から、今の段階ではDX推進への関心の低さが伺えるでしょう。

会社・自部署でのDXやデジタル化推進への関心調査

国内企業で本格的なDX推進できていないうちに一足早く取り組めば、市場での優位性が確保しやすくなります。

【市場での優位性を確保できる例】

・業務効率化や生産性向上を実現し、コスト削減を実現する
・AIやビックデータなどの技術を活用した新しいサービスや商品を提供できる
・会社のコアバリューを再定義し、ビジネスの在り方そのものを変える

DXを推進するには、組織横断で取り組めるリテラシーとリーダーの存在が必要不可欠です。

だからこそまずはDXを推進できる人材育成に取り組み、企業としてDXを推進する力を身につけることが重要なのです。

調査結果は、企業の人材育成に役立つ提言とともにレポートとしてまとめ、オンライン上で配布しています。詳しく知りたい方は、無料ダウンロードがありますので、ぜひご参考になさってください。

社会人・組織における学習実態及びデジタルリスキリングへの意識調査

4-2.DXの成果が出るまでに時間がかかる

2つ目は、DXを推進して成果を出すには時間がかかるためです。

企業のDX推進は、人材育成と両立しないと前に進みません。

「バックオフィスにデジタル技術を活用しよう」「新しいサービスを創出しよう」と具体的な施策に取り組むには、社員のDXリテラシーやDXを推進できるリーダーが必要です。

突然DX推進を始めるのではなく、下記のように戦略の策定や人材育成などを並行して進めなければなりません。

DXの戦略の策定自社の戦略やビジョンに応じたDX戦略を策定する
社員のDXリテラシーの向上DXを推進できるリーダー育成DX戦略を達成するために人材育成を実施する

今まで習得したことのないデジタル技術や最新のスキルの習得、考え方の変革には一定の時間を要します。

数日でスキルを習得して、社内のDXを推進していくことは難しいでしょう。
そのため、DXで一定の成果を出すには時間がかかることを認識して、いち早く人材育成からスタートする必要があるのです。

このように、自社のDXを推進するにはDXを推進する人材のスキル・知識の習得に、いち早く取り組むことが欠かせません。

次の章ではDX研修の進め方を具体的に解説していくので、DXを推進するためにも人材育成から始めてみましょう。

5.企業がDX研修を進める6つのステップ

DX研修にいち早く取り組みたいと思ったところで、ここではDX研修を進めるステップを詳しくご紹介します。

DX研修を成功させるには「自社の目指すDX」から逆算することがポイントです。
研修の企画のコツや具体的な方法にも触れているので、参考にしてみてください。

5-1.自社の目指すDXを明確にする

まずは、自社の目指すDXを明確にしましょう。
自社の目指すDXが曖昧なまま研修をすると何の知識や技術を身につけるべきか分からず、成果を実感できない研修になります。

自社のDXと言われてもピンと来ない場合には、下記の問いに沿って考えてみると良いでしょう。

自社の目指すDXを明確にする3つの問い
なぜ自社にDXが必要なのか?自社がDXを必要とする理由・背景を考える
例:時代に応じた新しい価値を提供するた
どのような状態をゴールにするのか?自社のDXのゴールを明確にする例:社員がDXの知識を身につけて新しい事業を創出できる  
いつまでにゴールに到達するのか?DXのゴールに到達する期日の目安を決める
例:5年後に到達する

最初に自社にDXが必要な理由を明確にします。
1.DX研修とは」でも触れたように、DX=デジタル化ではありません。

デジタル技術を手段として「アイデンティティを進化させる」「新しいサービスを創出する」など新しい価値や競争上の優位性が確保できる目的を設定しましょう。

DXが必要な理由が分かったら、具体的なゴールと期日を設定します。
いつまでにどのような状態を目指せばいいのか事前に決めると、ゴールに近づくDX研修を設計しやすくなるでしょう。

5-2.自社の目指すDXに必要な知識・技術を可視化する

自社の目指すDXが明確になったら、DXを推進するために必要な知識・技術を可視化します。
先ほど設定したゴールを達成するには、どのような知識や技術が必要なのか書き出してみましょう。

このときに「誰に」「どのような知識・技術が必要なのか」という2つの要素をセットで考えると分かりやすいです。

例えば「全社員がDXの知識を身につけて新しい事業の創出ができる」ゴールなら、階層ごとに必要な知識・技術を検討できるでしょう。

階層身につけたい知識・技術
経営者層・DX推進の業界構造や価値創造
・DXでのビジネス変革
・DX推進のビジョンとゴールの設定など
管理職層・リーダーシップ力
・多様なメンバーとのコミュニケーションスキル
・自社のDX課題への理解など
一般社員層・デジタルツールの活用力
・ネットワークやクラウドに関する知識など
全社員・DXの基礎知識
・DX推進が必要な背景
・コンプライアンスやモラルの理解
・セキュリティに関する知識など

上記の例では、経営者層や管理職層には企業のDXを推進するために必要なリーダーシップ力やDX課題への理解などを求めています。

一方で、一般社員や全社員にはリテラシーとして必要な知識、技術を設定しています。

このように、自社の目指すDXに必要な知識や技術を可視化し、理解しておきましょう。

【対象者の分け方には様々な方法がある】

DXに必要な知識や技術の分け方には、様々な方法があります。
例では階層別に分けていましたが、部門や職種、選抜などで分けることも可能です。
どのような分け方をすると、DX推進に必要な知識や技術を身につけられそうか検討しながら分けてみてください。

5-3.必要な知識・技術の中から研修で身につけるスキルを決める

自社の目指すDXに必要な知識や技術が理解できたら、今回の研修で身につけるスキルを決めましょう。

ここで重要なのは、自社のDXのゴールとDX研修のゴールは同じではないことです。

1度のDX研修でDXのゴールに到達できる知識や技術を身につけるのではなく、研修を重ねながら少しずつ近づいていくものです。

DX研修のゴールとDXのゴールの違い

左側に「人材の現状」という青い四角があり、右側に「DX研修のゴール」と「DXのゴール」の青い円が並んでいます。両者の間には「同じではない」という赤い文字と、赤いバツ印で区切られています。この図は、DX研修の目標とDX自体の目標は異なることを示しています。

そのため、今回のDX研修での目的とゴールを決めて、優先的に身につけるスキルはどれなのか選定するようにしましょう。

DX研修の目的とゴール、身につけるスキルを決めるときには下記の項目に沿って考えを言語化いただくことをお勧めしています。

人材育成の要素と成功の指標

4つの項目が縦に並んでいる表です。
育成の目的:「何のために育成するのか?」
ゴール(ありたい姿):「育成の結果、社員にどうなっていてほしいか?」
学習への期待:「社員が学ぶ上で最も期待する要素は何か?」
成功の指標(KGI):「どうなったら育成プログラムが成功したと言えるか?」
誰が、何を、いつまでに、どのように
項目概要
育成の目的研修の目的を決めるDX推進を開始するにあたりDXの基礎知識と必要性を習得する
育成のゴール研修のゴールを決める全社員がDXの必要性や基礎知識を理解できる
学習(研修)への期待研修で期待する要素・学ぶ知識や技術を決める・学習量を期待する。(平均視聴時間●●分。)
・Excelの上級スキルを身につける。
成功の指標研修が目指すKPIを決める誰が:全社員が
何を:DXの基礎知識
いつまでに:3か月後までに
どのように:外部研修

シートを埋めるときには、あくまでも「今回の研修」に絞ることが重要です。

企業が目指すDXのゴールと混合してしまうと学ぶべき知識や技術が多く、何を学ぶ研修なのか分からなくなります。

先ほど明確にした自社のDX推進に必要な知識、技術に優先順位をつけて、1つずつクリアしていくことが大切です。

5-4.研修の実施方法を決める

DX研修で身につける知識や技術が明確になったところで、研修を実施する方法を決めましょう。
DX研修を実施する主な方法には、下記の3つがあります。

方法概要研修例
企業内研修自社内で企画・運営する研修OJT
企業内研修(企業内で企画・運営)
外部委託外部の委託会社を利用する研修企業内研修(委託先が企画・運営・もしくは講師派遣)
外部スクール通学
eラーニングパソコンやタブレット経由で学習コンテンツを利用する方法eラーニングサービスの利用が主流

企業内研修は、自社内で企画・運営する研修です。
社内にデジタル技術を持つ人材やセキュリティ分野に特化した人材などがいる場合に、他の社員に教える研修が該当します。

外部委託は、外部の委託会社を利用する研修です。
DXの知識や技術に特化したスクールに通う場合や専門的な知識を持つ講師を招き研修をするケースが該当します。

そして、eラーニングはパソコンやタブレット経由で学習コンテンツを利用する方法です。
企業がeラーニングサービスを契約し、社員が好きな場所から好きな時間に自主的に学びます。

DX研修は専門性が高く自社にない知識や技術であることが多いので、外部委託やeラーニングが主流です。

また、研修方法は1つに絞る必要はなく、下記のように研修のゴールに応じて組み合わせることが可能です。

【一般社員にDX知識・マインドを求める研修例】

・自社の課題:デジタルと言われてもピンと来ず、DXの基礎知識がほとんどない
・育成の目的:DX推進の危機感や必要性を認識させたい
・対象層:全社員
・ゴール:DXが求められる背景を全社員が理解できる
     DXの基礎知識があり社内のDX推進に納得している
・育成の例:DXの教育機会としてeラーニングの提供
      外部研修の提供
      他社CDOによる講演の実施
【DX推進社員にDX実践力・アウトプットを求める研修例】

・自社の課題:外部環境の変化により既存事業の売上が伸び悩み、
       収益モデルを変えていく必要がある
・育成の目的:自社のDX全体像を考えられるリーダー人材の育成
・対象層:DX推進のコアメンバー
・ゴール:DX推進メンバーが高度なスキルを身につけて、
     3~5年で役員層を巻き込みながら全社のDXを推進できる
・育成の例:スキルを身につけるeラーニングの提供
      アウトプットできる外部研修

DX研修の具体的な方法を選択するのは研修に関する知識が必要です。

「具体的な方法の選択が難しい」「何から始めればいいのか分からない」と悩む場合は、お気軽に私たちグロービスにご相談ください。

5-5.フォローしながら研修を実施する

DX研修を実施している最中は、研修対象者へのフォローを実施します。
フォローの内容は研修期間や研修プログラム、手法により異なりますが、下記のようなことが検討できるでしょう。

【DX研修中のフォロー方法の例】

・DX研修で学んだことを社内で共有できる時間や復習できる時間を設ける
・一部の人材のみを対象にDX研修を実施する場合は負担が大きくないか確認する
・DX研修のモチベーションを維持するためのコミュニティを作る

特に注意したいのは、研修の負担が大きくなり過ぎていないかです。

DXの選抜研修や管理職研修など一部の社員を対象に研修を実施する場合は、業務と研修のバランスが取りにくいと感じているケースがあります。

上司や研修担当者がフォローをしながら、研修に集中できる環境を整えることが大切です。
例えば、業務時間内に研修をすることで残業が増えてしまうときは、業務量を調整してDX研修に前向きに取り組める環境を整えてみてください。

5-6.成果を振り返り次の研修に活かす

DX研修後には、成果を振り返って次の研修へと活かします。
成果を振り返るときには、次の2つの視点で評価すると良いでしょう。

定量的な振り返り研修ゴールに設定したKPIや数値をもとにどれくらい達成できているか評価する
定性的な振り返り対象者の行動の変化や感想などをもとに評価する

2つの視点での評価をもとに、次回はどのように研修をすればいいのか検討していきます。

先ほども触れたようにDX研修は1度で終わりではなく、回数を重ねて企業の目指すゴールへと近づきます。

【次回のDX研修に成果を活かすための問い】

・なぜ成功したのか、なぜ失敗したのか
・同じ研修を継続するのか、他の研修に切り替えるのか
・研修で得た学びを業務や他の人材育成にどのように活かすか

例えば、今回のDX研修が成功した理由が分かれば、次回の研修でも継続して活用できます。
逆に課題となる部分があれば次回の研修では払拭できるように、対策が取れるでしょう。

今回ご紹介したDX研修の進め方はあくまでも一例ですが、自社の目指したいDXから逆算をして必要な研修を設計することが重要です。

6.DX研修を実施するときの課題・解決策

DX研修を実施するときの課題・解決策

ここでは、DX研修を実施するときによくある課題と解決策をご紹介します。
事前に起こり得る課題を理解しておけば対策をしながら取り組めるので、参考にしてみてください。

課題解決策
社内にDX推進ができる人材がいない内部人材が変わらないとDXは進まない
eラーニングでのDX研修が思ったように進まないeラーニングが有効活用できる工夫をする
社員のDXレベルが計測できないITパスポート・DXアセスメントを活用してみる

6-1.社内にDX推進ができる人材がいない

DXに取り組もうとする企業の悩みで多いのは「社内にDXを推進できる人材がいない」ことです。
1.DX研修とは」でも触れたように、DX推進に必要な知識や技術は日常業務で使っていないことが多いです。

そのため、いざDXを推進しようと思ったときに「分からないことが多い」「社内にDXを推進できる風土がない」と挫折してしまうこともあります。

6-1-1.解決策:内部人材が変わらないとDXは進まない

社内にDXを推進できる人材がいないときに、してはいけないことが2つあります。

1つ目は、人材育成を飛ばしてデジタルツールやサービスのみを導入することです。
DXの必要性やデジタルツールの基礎知識がない状態でツールのみがあっても、社内に浸透しない可能性があります。

とくに今までデジタルツールと疎遠だった企業では導入意図や使い方が分からず、DXを諦める原因になるかもしれません。

2つ目は、DX研修を受けていないリーダーや管理職にDX推進を任せることです。
もちろん一般的なリーダーに必要なスキルは活用できますが、それ以外にDXに関する知識やDXを推進するスキルなども求められます。

リーダーや管理職が分からない領域も多いため、思うように推進できないでしょう。

社内にDXを推進できる人材がいない場合、DX推進に取り掛かるのではなく、まずは「全社員のDXリテラシー向上」と「キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成」から始めることが大切です。

6-2.eラーニングでのDX研修が思ったように進まない

DX研修では、eラーニングを活用するケースがあります。

eラーニングではDXの必要性や概要、AIやデータ活用の基礎知識など座学で学べる領域を効率よく学習できる点がメリットです。

一方で、企業内研修のような強制力がないため、どうしても進捗状況が個人の意欲や姿勢に左右されてしまいます。

そのため「思ったようにeラーニングの活用が進まない」「進捗状況に差が出てしまう」などの声が見受けられます。

6-2-1.解決策:eラーニングが有効活用できる工夫をする

eラーニングを導入するときは、積極的に活用したくなる下記のような工夫を取り入れてみましょう。

【eラーニングを導入するときのフォローポイント】

・人事評価などと紐づけて積極的な活用を促す
・定期的にメッセージや社内広報でeラーニングの活用を促す
・eラーニング内でのおすすめコンテンツなどを共有するコミュニティをつくる

例えば、社内広報で定期的にeラーニングの活用方法やおすすめコンテンツを共有すると、eラーニングに興味や関心を持ってもらいやすくなります。

また、eラーニングは視聴時間や視聴コンテンツなどが可視化でき、取り組み姿勢を数値化しやすい側面があります。

「1か月に〇時間以上の取り組みで人事評価に反映させる」などのルールを決めると、社員によってはモチベーションアップのきっかけになるでしょう。

6-3.社員のDXレベルが計測できない

DX研修時には「社員のDXに関する知識がどの程度のレベルなのか分からない」「研修を通じてどれくらい知識が身についたのか分からない」という声を耳にします。

DXの知識や技術はDXを推進するときに通常業務に付随して使用したり、新しいツールを活用したりするときに使います。

例えば、セキュリティやデータ分析に関する知識などは、必要となるシーンが来るまで使わないことが多いです。

そのため、社員がどれ程度の知識を習得できたのか認識することが難しく、研修内容に悩むケースも見受けられます。

6-3-1.解決策:ITパスポート・DXアセスメントを活用してみる

社員のDXに関する知識を確認したい場合は、ITパスポートやDXアセスメントの活用がおすすめです。

ITパスポート・ITを利活用する社会人・社会人になる学生を対象とした国家試験
・IT(セキュリティやネットワークなど)や最新の技術(AIやビッグデータなど)、プロジェクトマネジメントの知識などを幅広く確認できる
DXアセスメント・社員一人ひとりのDXの知識を可視化できるアセスメントテスト
・研修の前後に実施すると成果を確認しやすい

「ITパスポート」は、ITを利活用する社会人向けの国家試験です。
DXに関する幅広い知識を確認できるため、試験の合格を目指してDX研修に取り組むことも1つの方法です。

DXアセスメントは、社員一人ひとりのDXの知識を可視化できるアセスメントテストです。
グロービスが提供しているeラーニング「GLOBIS 学び放題」では、DXアセスメントを提供しています。

個人と組織の能力を多面的・客観的に評価でき、DX研修を通しての成長を可視化できます。
グロービスのDXアセスメントについては、ぜひ下記よりチェックしてみてください。

DXアセスメント

7.eラーニング研修をするなら「デジタルスキル標準」に準拠したコンテンツを提供!GLOBIS 学び放題

ここまで読み、DX研修の必要性や具体的な進め方が理解できたと思います。

「まずはeラーニングから始めてみたい」「DXを学べるeラーニングにはどのようなサービスがあるのか気になる」という場合は、グロービスが提供している「GLOBIS 学び放題」がおすすめです。

全ビジネスパーソンが必要な「DXリテラシー」に関しては、下記のようにDXの必要性からデータの活用、最新のデジタル技術まで網羅したカリキュラムが揃っています。

「DXリテラシー」カリキュラムのイメージ

また、ビジネスに向きあってきたグロービスだからこそできる学びにつながるコンテンツも大きな強みです。

学習理論に基づいた設計で理解しやすく、興味を持ち取り組めるよう工夫しています。

先ほど触れたDXアセスメントも活用できるため、研修の成果を可視化しながら成果につながる研修を実現できます。

「GLOBIS 学び放題」は無料トライアルもご用意していますので、ぜひ体験してみてください。

受講者満足度94.3%!「GLOBIS 学び放題」の導入事例
味の素株式会社様では、2030年にありたい姿として「食と健康の課題解決企業」を掲げています。
この目標を達成し社会を変革しリードできる存在であるには、DXが欠かせません。

そこで「味の素グループのデジタル変革(DX)」を掲げて、積極的にDX推進に取り組んでいるそうです。
DXには人材育成が必要不可欠だとして2020年に「ビジネスDX人財育成コース」を開始。「GLOBIS 学び放題」をご利用いただいています。

「GLOBIS 学び放題」を導入した初年度は約800名の応募があり、現時点では従業員の約73.7%に当たる累計2,346名が受講を経験しているとのことです。

多くの領域を学べる環境にあるので必須講座の視聴だけで終わらせず積極的に活用して欲しいという思いから、毎月人気のある講座の案内もしています。

「GLOBIS 学び放題」の受講者アンケートでは、満足度94.3%と好評価をいただきました。
「ビジネスプランニングに役立っている」「各種フレームワークについて学べたのがよかった」などの声もあり、一定の成果につながっていると感じているとのことです。

▼こちらの事例は下記でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
ビジネスDX人財育成からコミュニティ作りへ。 DXを加速し「食と健康の課題解決企業」を目指す

「GLOBIS 学び放題」は経済産業省が提唱する「デジタルスキル標準」に準拠しコンテンツを用意しているので、企業さまの課題や身につけたい知識に応じて柔軟に活用できます。

デジタルスキル標準について詳しく知りたい方は、無料ダウンロードがありますので、ぜひご参考になさってください。

全社的なDX推進に必要な考え方~経済産業省提唱の「デジタルスキル標準」とは~)

8.企業内研修:グロービスならDX推進に必要な知識を習得できる研修も可能

企業内研修:グロービスならDX推進に必要な知識を習得できる研修も可能

グロービスではeラーニングだけでなく、下記のようなDX研修も実施しています。
DX推進時に必要な考え方やスキル、マインドを身につけられる点が特徴です。

グロービスのDX研修
テクノベート領域プログラム基礎・応用・リーダーシップなどに分けてテクノベート時代に必要なスキル、考え方を学ぶ
テクノベート・マネジメント・プログラム課長補佐層以上を対象に新しい技術が大きな変化をもたらす時代を乗り切るために必要なスキルとマインドを身につける

グロービスには累計6,700社(2023年時点)に教育サービスを提供した実績があり、豊富なノウハウと専門的な知識を活かした研修が実施できます。

「社内にDXが浸透せず困っている」「DXを推進する研修がしたいけれど自社にはノウハウがない」という場合は、お気軽にお問い合わせください。

9.まとめ

今回は、DX研修のメリットやプログラム内容、実施するステップなどをまとめてご紹介しました。

最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。

〇DX研修とはDXを推進するために必要な知識や技術を身につける研修のこと
〇DX研修は下記の2つの軸で進める

DX研修の軸概要
全社員のDXリテラシー向上すべてのビジネスパーソンが身につけるべき DX に関する基礎知識やデータ活用、デジタル技術などを学ぶ、考え方を学ぶ
キーパーソンとなるDX推進リーダーの育成社内のDX推進に向けてデジタルスキルに留まらず最新のビジネス知見やコミュニケーションスキル、組織を巻き込むスキルを学ぶ

〇企業がDX研修を実施するメリットは下記の4つ
1)DX推進に必要な知識・技術を習得できる
2)社内の人材でDXを推進できる
3)自社の目指すDXが明確になる
4)リスキリングにつながる

〇DX研修に少しでも早く取り組むべき理由は次の2つ
1)今始めると競合他社に差がつく
2)DXの成果か出るまでに時間がかかる

〇企業がDX研修に取り組むステップは下記のとおり
1)自社の目指すDXを明確にする
2)自社の目指すDXに必要な知識・技術を可視化する
3)DX研修で身につけるスキルを決める
4)DX研修の実施方法を決める
5)フォローしながら研修を実施する
6)成果を振り返り次の研修に活かす

DX研修は企業がDXを推進するうえで欠かせない人材を育成するための重要な研修です。
DX研修のプログラムや実施方法にお悩みの場合は、お気軽にグロービスまでお問い合わせください。

※文中の所属・役職名は原稿作成当時のものです。

こちらの記事もおすすめ

この記事をシェア

3,300社以上の実績をもとに
実践性を追求した研修

経験豊富なコンサルタント

企業の戦略を実現できる人材の育成を、
短期~中長期まで段階的に設計してサポートします。

まずは相談してみる

グロービスが
まるごとわかる3点セット

グロービスがまるごとわかる3点セットサンプル

サービス詳細、事例集、会社案内の資料を
一括でダウンロードいただけます。

今すぐ資料を申し込む

メルマガ登録

人材育成・企業研修に役立つメソッドをはじめ、
セミナー開催情報や最新のコラム情報などを週に一度お届けします。

メルマガを登録する

事例紹介

日経225の88%の企業へ研修サービスを提供

企業内研修有益度

4.6 5段階
評価
2024年3月「テーラーメイド型プログラム」を除く平均値

導入企業数

3,300

社/年

受講者数

43.8

万名/年
スカイマークらしい人財育成体系をゼロから構築! 航空業界におけるチャレンジャー企業として成長を続ける

スカイマーク株式会社

スカイマークらしい人財育成体系をゼロから構築! 航空業界におけるチャレンジャー企業として成長を続ける

部長層 課長層 一般社員層
日本語
企業内研修 スクール型研修 eラーニング アセスメント・テスト
「自ら学び、社会から学び、学び続ける」風土改革への取り組み

日本生命保険相互会社

「自ら学び、社会から学び、学び続ける」風土改革への取り組み

課長層 一般社員層
日本語
スクール型研修 eラーニング アセスメント・テスト
受講者から役員を輩出。ジョブアサイン連動型タレントマネジメントで「未来を起動する」次世代リーダーを早期育成

三菱重工業株式会社

受講者から役員を輩出。ジョブアサイン連動型タレントマネジメントで「未来を起動する」次世代リーダーを早期育成

課長層 一般社員層
日本語
企業内研修
世界各国で活躍する社員の自律的なキャリア形成をするために必要となる、経営スキルを磨く場を提供

伊藤忠商事株式会社

世界各国で活躍する社員の自律的なキャリア形成をするために必要となる、経営スキルを磨く場を提供

一般社員層
日本語
スクール型研修
トップダウンから脱却し、自律自考のできる次世代リーダー集団の育成

株式会社大創産業

トップダウンから脱却し、自律自考のできる次世代リーダー集団の育成

部長層 課長層
日本語
企業内研修
非連続の時代を生き抜くために管理職がビジネススキルを磨き、経営視点をもつリーダーになる

株式会社コロワイド

非連続の時代を生き抜くために管理職がビジネススキルを磨き、経営視点をもつリーダーになる

役員 部長層
日本語
スクール型研修 eラーニング
カスタマーサクセスを追求するマネージャーの育成を通じて、日本企業のグローバル化を支援する

SAPジャパン株式会社

カスタマーサクセスを追求するマネージャーの育成を通じて、日本企業のグローバル化を支援する

部長層 課長層
英語
企業内研修
360度サーベイで75%の受講者がスコアアップを実現!自らの課題を意識した学びで、受講後の行動が変化

レバレジーズ株式会社

360度サーベイで75%の受講者がスコアアップを実現!自らの課題を意識した学びで、受講後の行動が変化

課長層
日本語
スクール型研修
DXカンパニーへの転換を加速させた、役員合宿の取り組みと効用

富士通株式会社

DXカンパニーへの転換を加速させた、役員合宿の取り組みと効用

役員
日本語
企業内研修