360度サーベイで75%の受講者がスコアアップを実現!自らの課題を意識した学びで、受講後の行動が変化
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- 役職者を対象に360度サーベイを実施しているものの、フィードバックだけに留まっていた
- 改善すべきポイントは個人によって異なるため、一人ひとりの課題に応じた施策が必要だった
- 役職層が自分の課題を改善し、組織に貢献できる人材になってもらうため、グロービス・マネジメント・スクール(GMS)へ派遣
- 課題を意識しながら学ぶことが重要であるという考えのもと、選考フローにおいて成長課題を設定
- GMS受講者の75%が、受講後に実施した360度サーベイにおけるスコアが向上
- 社内のチャットツールで受講者同士が自主的に情報交換する様子も見られている
役職者が360度サーベイの結果をもとに自分の課題を認識し、自己成長する機会を設ける研修施策(以下、本研修)を行っているレバレジーズ株式会社様。その取り組みについて、同社の人事本部 人事戦略部 人材開発チーム リーダー 笹子真衣様、豊田千尋様からお話を伺いました。(部署・役職はインタビュー当時)
背景と課題 360度サーベイ結果をもとにした成長機会を提供できていなかった
笹子さん:
当社ではマネージャー層以上を対象に半年に一度360度サーベイを実施し、結果を本人へフィードバックしているものの、さらなる成長に向けた行動は各自に任せてしまっているという人事施策上の課題がありました。その結果、具体的な行動を起こす社員があまり見られない状況に陥っていたのです。
この課題について社内の上位役職者に相談したところ、「課題は人によって異なるため、全員一律の施策を打つのではなく、本人に適した成長機会を提供することが必要ではないか」という意見が挙がりました。たしかに360度サーベイの結果を見ると、戦略策定に弱みをもつ役職者が多い傾向はあるものの、人によっては部下育成やリーダーシップに課題をもつケースもありました。
成長意欲あふれる社風を生かし、自主的に学べる仕組みを導入
笹子さん:
当社の社員は成長意欲が高く、自分の興味に応じて自主的に学習している人も多くいます。社長の岩槻が、最も意欲的に学んでいると言っても過言ではありません。岩槻は社員に常々「若いうちから学び続けることで、人生が豊かになる」と言っており、このマインドが社内に浸透しているのだと思います。
成長するために弱みを素直に受け入れて克服しようとする社員が多いので、この社風を生かして、希望者が自分の課題意識に応じて学べる仕組みの導入を検討しました。
背景と課題 360度サーベイ結果をもとにした成長機会を提供できていなかった
検討プロセスと実施内容 自己成長し、組織に貢献する役職者を増やしたい
笹子さん:
本研修のゴールは、役職者一人ひとりの成長課題を解決することです。360度サーベイの結果を生かして強みを伸ばす、あるいは弱みを克服して、組織に貢献できる役職者を増やすことが会社としての目指したい姿でした。
当社の研修施策の多くは内製で実施していますが、今回のゴールを達成するためには個々人に応じた専門領域の学びが必要だったため、外部のサービスを導入することにしました。
個人の成長課題に応じて実践的な学びが得られるGMSを導入
笹子さん:
役職者が自分の課題に合わせて学習できる機会を模索している中で、以前から他のプロジェクトでお付き合いがあったグロービスが候補に挙がりました。グロービスの提供しているグロービス・マネジメント・スクール(GMS)は自分の考えをアウトプットしながら学ぶことが特徴です。知識を得るだけでなく実践力も磨けるので、マネージャー層が学んだことを現場で活用しやすいのではないかと思ったのです。また、個々人の課題に応じてピンポイントで科目を選べるので、当社が目指すゴールにフィットしていると考えました。
他流試合で学べることも大きな魅力です。役職者となると、与えられた仕事だけを遂行するのではなく、他業界も含めた外部環境にアンテナを張り、自社のビジネスに反映することが期待されます。こうした期待も踏まえると、他社の方々とディスカッションをしながら学べるGMSは最適だと考え、導入を決定しました。
自分自身の課題を意識しながら受講できるよう、選考フローを工夫
笹子さん:
自分の課題を解決するためにはGMSが必要だと思う社員に学んでもらいたいと考え、本研修では希望者を募り、選考によって受講者を決定する仕組みにしました。
せっかく学ぶのですから、次回の360度サーベイまでに自己成長ができているよう、自分の課題を常に意識してもらいたいと考えました。そこで、受講者を決める選考フローでは希望者全員と面接し、サーベイ結果から考える自分の成長課題、GMSの受講希望科目、そして最後まで受講するためにどのような行動をするかを確認しています。
GMSでは最高成績となるA評価を目指すことや、発言量の評価を毎回取ってほしいといった期待を伝えています。3か月間の貴重な学習機会を通して確実に成長してほしいという思いのもと、具体的かつ高い目標をあえて提示し、合意形成をしているのです。
成果と今後の展望 GMS受講後、360度サーベイのスコアが向上。自身の課題が学びによって改善した
笹子さん:
GMS受講者のうち約75%が、受講後の360度サーベイにおいて、課題に感じていた項目のスコアが向上しました。加えて、学んだことを活用して担当サービスの分析をしたり、戦略策定をして上司にフィードバックをもらったりするなど、新たな行動が生まれています。
また、社内のチャットツールにはGMS受講者同士が情報交換できるチャンネルがあり、各自が実践した学習方法や振り返りの内容を共有し合っています。積極的に学んでいる様子がうかがえて嬉しく思っているところです。
人事担当者も自ら学び、自己成長を実感
笹子さん:
私自身もGMSで「クリティカル・シンキング」を受講しました。企画を立案し、上司へ提案する際に考えるべきことや情報を揃える際に、自身の変化を感じています。上司が意思決定をするために何が必要かを上司の立場で具体的に考えられるようになりました。相手の立場での反論や懸念を考える癖がついたことが、実務上役立っています。
「クリティカル・シンキング」のスキルは年齢や職種、役職にかかわらずビジネスパーソンに共通して必要ですね。可能であれば、全社員に受講してほしいと思うほど大切だと思います。
豊田さん:
私も「クリティカル・シンキング」を受講し、イシューを押さえることの重要性を痛感しました。自分で企画を考えるときだけでなく、上司に相談を持ちかけるときにも欠かせない視点です。常に意識できるよう、付箋に書いてパソコンに貼っています。
自分の仕事に直結する「人材マネジメント」のクラスでは、他部門の役割も把握したうえで人事施策を考える重要性を感じました。人事の仕事は全社を見渡すことが求められるので、全社経営から人事機能を捉えるスキルが得られたと思っています。
そして、本研修の企画を進めるにあたって、山代さん(グロービス担当者)には我々の期待以上の対応をしていただきました。どのような相談をしてもスピーディーなレスポンスがありましたし、質問に対する回答だけでなく、関連する追加情報もいただいたのです。3か月の受講が終わった際には、資料をもとに報告会という形でフィードバックいただいており、とても助かっています。
受講者同士の勉強会を企画中。自己成長する楽しさを社内外に伝播していきたい
豊田さん:
本研修を継続してきたことで、社内にGMS受講経験者が増えました。今後は、受講者同士が交流する機会や勉強会を設けることを検討しています。勉強会はGMSを受講した社員による発案です。社員によって受講科目が異なるので、「この科目ではこういう学びが得られた」「他の科目では、違う気づきがあった」などと学んだ感想を共有してもらうと有用ではないか、という話が上がっています。
笹子さん:
本研修を通して、学ぶことや成長することを前向きに捉え、人生を豊かにしようとする社員を増やしていくことで、その雰囲気が周囲に伝播することを期待しています。
さらに他社様にも必要に応じてこの施策を大いに真似ていただき、社会人が学び、成長するのは楽しいことだという機運が高まることを期待しています。当社が目指すのは社会課題の解決です。我々だけでなく、他の企業も一緒になって社会を良くしていけるよう、レバレジーズで良い風潮をつくり、社会全体に広げていきたいと思っています。
グロービス担当者の声
レバレジーズ様は、組織が急拡大し続ける中で若手から大きな裁量や挑戦の機会を与える文化が根付いていらっしゃる点が印象的です。成長意欲の高い社員が多く在籍し、OJTや内製研修が充実している一方で、それらではカバーしきれない専門性の高い領域の実践力を磨くために、グロービス・マネジメント・スクールをご活用いただいております。普遍的なビジネススキルの強化や実務での行動変容に加え、他社の受講者と共に学ぶ「他流試合」の強みを生かし、勉強会や交流会を通じて人的ネットワークを広げていただいたお声も多くいただき、大変嬉しく思います。
笹子様、豊田様とお話しさせていただく中で、社員一人ひとりの成長に対する強い想いと伴走姿勢から多くの学びをいただいております。特に以下の3点が、受講者の学びとレバレジーズ様のより良い組織風土構築を加速させていると感じています。
1.「なぜ学ぶのか」という一人ひとりの想いと成長課題にしっかり向き合われていること
2. 笹子様、豊田様自らが学びに貪欲であり、学びを楽しむ姿勢を持たれていること
3.「より良い組織作り」や「社会貢献」に対する強い想いを持たれていること
企業理念・行動指針においても「関係者全員の幸福」や「各個人の成長」という点を大切にされていますが、お二人のお話を伺うと、その想いと行動が重なる場面が非常に多いと感じています。
引き続きレバレジーズ様の人材育成と組織変革に全力でサポートさせていただきたいと考えております。