「LMSを社員の学びのプラットフォームとして活用したいけれど、教材はどう準備したら良いの?」 「LMSにeラーニングを接続したいけれど費用や工数が気になる。教材の準備や作成は必要なの?」
せっかくLMSを導入するのであれば、社員の学びに最大限活用したいものです。既存の研修教材に加え、新たに教材を準備したいと思いながらも、「自分では教材が作成できない」「どのような教材を用意すれば良いのか分からない」など、教材に関するお悩みを抱えている担当者は多いのではないでしょうか。
LMSでは「動画」「テキスト」「テスト・レポート」の3種類の教材が使用できます。
教材の作成方法は、
「標準搭載されている教材を使用する」
「自社で作成する」
「外部業者に依頼する」
の3パターンがあり、教材に応じて適した方法を選択できます。
この記事では、LMSで活用できる教材の種類や作成方法、活用事例などを詳しく解説します。
LMSを学びのプラットフォームとして活用するためには、研修の目的や内容に応じて使い分けることが重要です。そのためには、各教材の種類や具体的な作成方法を把握して、適切な選択ができるようになりましょう。
目次
LMSは研修管理目的だけでなく、学習のプラットフォームとして使えるシステムです。
LMSで使える主な教材には「動画」「テキスト」「テスト・レポート」の3種類があります。
教材の種類 | 教材の例 |
---|---|
動画 |
ライブ視聴・アニメーションやスライドなどの動画視聴 |
テキスト |
ExcelやWordの資料・マニュアル |
テスト・レポート |
テストの作成、自動採点・レポートの提出、フィードバック |
ここでは、LMSで使える3つの教材について詳しくご紹介します。
LMSでどのような教材が使えるのか具体的にイメージするためにも、参考にしてみてください。
LMSに使える1つ目の教材は、動画です。
下記のような動画を教材として使い、知識の習得ができます。
動画の種類 | 概要 |
---|---|
一人語り形式 |
・講師が解説している動画を撮影して配信する |
再現動画形式 |
・業務手順や操作方法を動画を撮影して配信する |
ライブ配信形式 |
・セミナーや講義の様子をライブ配信する |
講義録画形式 |
・講義(模擬講義)の様子を動画撮影して配信する |
アニメーション形式 |
・キャラクターを使用したアニメーション形式の動画を配信する |
スライド形式 |
・PowerPointなどでテキストをスライド式にして配信する |
確認テスト形式 |
・スライド形式で問題・回答を表示して受講者が習熟度を確認する |
LMSの動画の中で多いのは、一人語り形式と再現動画形式です。
比較的簡単に作成でき、目的に応じて教材を増やせる点が大きな魅力です。
また、ライブ配信形式では、セミナーや講義の様子をそのままLMSで配信します。オンライン研修と集合研修をあわせて実施したい場合(ハイブリッド研修)や、多拠点で同時に講義をしたい場合に向いています。
動画の中ではこの方法のみ双方で意思疎通が取れるので、リアルタイムでの質疑応答やグループワークにも対応可能です。
LMSで活用できる動画例として、グロービスが提供している「GLOBIS 学び放題」の教材をご紹介します。
「とっても便利!Excel,時短グラフ作成ワザ」(再現動画形式)
Excelで短時間でグラフ作成をするコツを、実際に操作をしている画面を使いながら解説しています。 |
「シチュエーションで学ぼう!クリティカル・シンキング編」(アニメーション形式) クリティカル・シンキング(論理的思考)が求められるシチュエーションを、アニメーションを使って分かりやすく伝えています。 対話形式になっていることで、使う場面がイメージしやすく、ストーリーに沿って学びを深めていくことができます。 |
「クリティカル・シンキング(論理思考編)」(一人語り形式)
クリティカル・シンキングの基本的な考え方とポイントを、講師が分かりやすく解説しています。 |
LMSに使える2つ目の教材は、テキストです。
受講者の研修内容に応じて、下記のようなテキストを使用できます。
テキストの種類 | 概要 |
---|---|
マニュアル |
・業務マニュアルをアップロードして使用する |
手順書 |
・業務の手順書やルールをアップロードして使用する |
資料 |
・研修内容に応じた関連資料やセミナーなどで使用した資料を活用する |
電子書籍 |
・研修内容や業務に関する電子書籍を配信する(※契約形態による) |
社内報・トップメッセージ |
・社内報やトップからのメッセージなどをアップロードして使用する |
LMSにはテキストなどのアップロード機能が備わっているので、新しく作成するテキストだけでなく既存のテキストも活用できます。
例えば、既に業種ごとのマニュアル、手順書がある場合はLMSにアップロードして、いつでも見返せる状態にしておくことができます。
新入社員研修や店舗スタッフのトレーニングにおいては、LMSにアップロードしたマニュアル、手順書を見ながら、業務内容を理解する方法も検討できるでしょう。
また、LMSではテキストをアップロードするだけで、簡単に対象者全員に共有できるため、社内報やトップメッセージの共有に活用しているケースも見受けられます。
研修開始前に対象者向けのトップメッセージを共有して、研修への意識を高めるなどの活用もできるでしょう。
LMSに使える3つ目の教材は、テストとレポートです。
LMSには下記のような機能が備わっているので、LMS内でテストの実施、レポートの提出などが可能です。
LMSの機能 | 概要 | |
---|---|---|
テスト関連機能 |
テストの作成 |
LMS内でテストを作成してタイミングに応じて受講してもらう |
自動採点 |
LMS内で自動採点でき、受講者ごとの成績に反映される |
|
レポート関連機能 |
レポートの提出 |
LMS内で課題レポートの提出ができる |
フィードバック |
課題提出後に上司などのフィードバック担当者に通知が届き、LMS内でフィードバックのやり取りができる |
※LMSにより機能が異なります
従来の研修では主催者がテストを作成して受講者に共有、テストの回収後に採点をする負担がありました。
LMSにはテストを簡単に作成できる機能と自己採点機能が備わっているので、主催者の負担を軽減しつつテストを教材として活用しやすくなります。
グロービスが提供している「GLOPLA LMS(以降、グロプラ)」では、下記のようなテストが簡単に作成でき、自己採点ができるため主催者の負担を減らしつつ習熟度の確認ができます。
また、LMSはレポートなどの課題提出にも対応していることが多いです。
LMS内で提出からフィードバックまで、主催者を介さずに効率よく進めることが可能です。
「グロプラ」も下記のようにフィードバック担当者に依頼が通知されるため、システム内でフィードバックが完了するようになっています。
【LMSとeラーニングの違い】 LMSの教材について検討する中で、「eラーニングとLMSはどう違うのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。 eラーニングは、オンライン上で動画やテキストを視聴する学習方法そのものを指します。 一方で、LMSは学習コンテンツの配信・管理機能、学習者の進捗管理機能、教材作成機能など、研修を効率的に実施するためのシステムを指します。 eラーニングはLMSの標準搭載機能の一つであり、LMSを活用することでeラーニング形式の学習に取り組めるようになります。
▼LMSとeラーニングの違いは下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。 |
LMSの教材の種類が把握できたところで、教材を作成する具体的な方法をご紹介します。
LMSの教材作成方法は「LMSに標準搭載されている教材を使う」、もしくは「自社で作成する」のどちらかになります。
ただし、自社で作成する場合には、外部業者に依頼して作成するケースもあるため、実際には3通りのパターンがあります。
LMSの教材の作成方法 | 向いているケース | |
---|---|---|
・汎用的な知識やスキルを習得させたい場合 |
||
自社で作成する |
・自社の業務に関連する教材が欲しい場合 |
|
・自社で教材作成をするリソース不足の場合 |
LMSを活用する目的に応じて適している教材の作成方法が異なるので、事前に把握しておきましょう。
LMSに標準搭載されている教材を使う | |
---|---|
メリット |
・自社で教材を作成する手間が省ける |
デメリット |
・自社で内容変更ができないので教材の質に学びの質が左右される |
向いているケース |
・汎用的な知識やスキルを習得させたい場合 |
LMSには学習を促進するための機能が多数備わっています。その機能の一つとしてeラーニングが挙げられます。
eラーニングとは、オンライン上で動画やテキストなどのコンテンツを視聴して学ぶ学習方法です。
LMSに搭載されているeラーニングを活用することで、受講者は手軽に学習に取り組むことができます。
LMSによっては、汎用的なビジネススキルやITスキルなど、多種多様なeラーニングコンテンツが標準搭載されているケースがあります。このようなLMSを導入すれば、自社で教材を一から作成する手間を省きつつ、学ぶ環境を整えられる点が大きなメリットです。
下記のように様々な場面で活用でき、主催者の負担なく学ぶ環境を整えることができます。
LMSに搭載されているeラーニングの活用法 | 概要 |
---|---|
現在実施している研修に組み込む |
現在実施している研修に組み込み知識の習得を促進する |
自己啓発に活用する |
社員が自発的に学べる環境づくりに活用する |
資格取得や新しい知識習得に活用する |
社内にノウハウがない知識の習得に活用する |
一方で、LMSに標準搭載されている教材は組み合わせてコース作成などをすることはできても、教材そのものの内容は変更できません。
「この内容では理解できないかもしれない」「自社ではもう少し踏み込んでExcelを使えるようにしたい」と思っても内容の調整はできないため、LMS導入時にeラーニングの質を確認しておく必要があるでしょう。
【外部のeラーニング・教材サービスと連携できるケースもある】 LMSに標準搭載されているeラーニングだけでは物足りない場合や自社の業務内容に合わない場合は、外部のeラーニングや教材サービスと連携できる場合があります。 外部のeラーニングや教材サービスと連携すると、より自社の目的に応じた教材を使えるようになります。 ただし、別途開発コストがかかるため、投資対効果を踏まえて検討すると良いでしょう。 |
自社でオリジナルの教材を作成する | |
---|---|
メリット |
・自社の考え方を踏まえた教材を作成できる |
デメリット |
・作成に手間がかかる |
向いているケース |
・自社の業務に関連する教材を用意したい場合 |
LMSは動画やテキストをアップロードして一元管理できるため、自社独自の教材を作成して受講者に共有することができます。
作成方法としては、主に下記の方法が検討できるでしょう。
作成方法 | 概要 |
---|---|
WordやPowerPointを使う |
・WordやPowerPointでテキストを作成する |
LMS内の機能を使う |
・LMSにテンプレートなどの教材作成ツールが搭載されている場合は活用して作成する |
既存の資料やマニュアルを使う |
・既にある資料やマニュアルをアップロードする |
例えば、PowerPointでスライドを作成して、解説する音声を追加するだけでも教材を作成できます。
完成した教材をLMSにアップロードすると、即座に受講者に共有することができます。
自社での教材作成は、自社特有の考え方や業務内容を教材に反映できるところが大きなメリットです。
下記の具体例のように、自社に特化した業務内容のインプットや、理念・考え方の共有などにも活用できるでしょう。
自社作成した教材の活用法 | 概要 |
---|---|
自社の業務内容やルールを習得する |
研修の中で自社の業務内容やルールを学ぶときに活用する |
自社の考え方を共有する |
研修の中で自社の戦略や考え方の共有が必要なときに活用する |
一方で、自社で教材を作成する場合は、どうしても負担がかかります。
部署ごとで分担をしたり、自社作成が本当に必要な教材を見極めたりするなど検討が必要になります。
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外部業者に教材作成を依頼する | |
---|---|
メリット |
・自社の考え方や業務を踏まえた教材が作成できる |
デメリット |
・教材作成に費用がかかる |
向いているケース |
・自社の業務に関連する教材を用意したい場合 |
自社独自の教材を使用したいものの自社作成が難しい場合は、外部業者に教材作成を依頼することもできます。
【教材作成を外部業者に依頼し、LMSに搭載するまでの流れ】
1.依頼したい教材のイメージを決める |
外部業者に教材作成を依頼するメリットは、社内負担を軽減しつつクオリティを担保できるところです。
LMSの教材はWordやPowerPointで手軽に作成できるのですが、受講者により効果的に伝えるコツや興味を持ってもらうための見せ方など、教材の設計はノウハウがないと難しい側面があります。
例えば、社員に自社の考え方を理解して欲しいと思い教材を作成したものの、最後まで視聴してもらえなかったり、理解してもらえなかったりでは意味がありません。
ノウハウがある外部業者に依頼すれば、自社の作成したい教材をどのように設計すれば良いのかなど、プロならではの視点を交えて質の高い教材を作成できるでしょう。
一方で、教材作成費用が発生します。
一般的には作成する教材数が増えると費用もかさむので、外部業者に依頼する範囲を決めることが重要になるでしょう。
例えば、主要となる教材のみを外部業者に依頼して、他の細かいルールや業務内容の教材は社内で作成するなど振り分けると検討しやすくなります。
LMSの教材はどれか1つの方法に絞るのではなく、自社作成と既存教材を組み合わせて、双方の利点を活かすのがおすすめです。
自社作成には、自社しか知り得ない業務内容やルールを教材に反映できる強みがあります。
一方で、既存教材は全ての社員が汎用的に学べる教材を数多く用意できる強みがあるので、双方を組み合わせると多様な学びを提供できるLMSとなるのです。
では、実際にLMSを導入している企業は、自社教材と既存教材をどのように組み合わせているのでしょうか。
ここでは、グロービスが提供しているLMS「グロプラ」を導入している企業様の事例をご紹介します。
成功事例企業様 | 教材活用のポイント |
---|---|
株式会社アイセロ様 |
・事前課題に社内で作成した動画・GLOBIS 学び放題のコンテンツを利用した |
株式会社PALTAC様 |
・人事部や各部門で作成した社員の関心が高い教材から掲載した |
株式会社アイセロ様 | |
---|---|
課題 |
・製造業を取り巻く激しい環境変化や働き方の変化を踏まえて「自主学習文化」の醸成が必要と考えていた |
教材活用の工夫 |
・LMSは若手、中堅、新任管理職など階層別の研修で活用 |
導入成果 |
・事前学習も取り入れたことで研修の質と受講者の意識が向上した |
化学メーカーの株式会社アイセロ様は、製造業を取り巻く激しい環境変化や働き方の変化を踏まえた仕事の進め方を模索していました。
環境変化に対応し続けるためには、自主的に学び成長する「自主学習文化」の醸成が必要だと考えていたそうです。
自ら学びたいと思ったタイミングで学べる環境が必要だと考え、LMSの導入の検討を開始しました。
その中で、教材とLMSの双方の質の高さを評価していただき「グロプラ」を導入しました。
LMSは若手、中堅、新任管理職など階層別の研修で活用し、進捗状況に応じて下記のように教材を使っています。
事前課題 |
社内で作成した動画に加え、「GLOBIS 学び放題」のコンテンツを活用 |
検討中 |
LMSを活用したレポートの提出 |
LMSの導入以前は知見と運営ノウハウがなく、事前課題を取り入れていなかったそうです。
事前課題を取り入れてからは、集合研修では実践につながるワークやディスカッションの比重を増やせるようになりました。
今後は研修だけでなく自社のノウハウやスキルを学べる「アイセロ大学」のような場に昇華させたいと構想しています。
独自の技術ノウハウや先輩社員の知見を教材にして、LMSへ搭載できればと考えているとのことです。
▼株式会社アイセロ様の事例は下記で詳しくご覧ください。
「自主学習文化」醸成を目指し、質の高い学びをいつでも受けられる仕組みを構築
株式会社PALTAC様 | |
---|---|
課題 |
・階層や役職などに縛られないポータブルスキルを学ぶ機会を増やしたい |
教材活用の工夫 |
・人事部や各部門で作成した社員の関心が高い教材から掲載した |
導入成果 |
・何かを学びたい、知りたいと思ったら「グロプラ」にアクセスする社員が少しずつ増えてきた |
化粧品・日用品・一般用医薬品の卸売業を行っている株式会社PALTAC様は、10年ほど前から社員の育成体系を整え、対象者を絞った研修を中心に実施していました。
その中で、階層や役職などに縛られないポータブルスキルを学ぶ機会を増やしていきたいと考えていたそうです。
そこで、LMSを比較検討する中で、UI・UXに優れ、直感的に操作できる「グロプラ」を導入していただきました。
【PALTAC様の教材活用のポイント】
・業務に活かせるスキルを習得するコンテンツより先に社員の関心が高いコンテンツから掲載 |
業務に活かせるスキルを習得するコンテンツより先に、健康管理や各部署で社員が知っておくべき知識に関する資料、業務マニュアルなど、社員の関心が高いコンテンツから掲載したことが特徴です。
このようなコンテンツから掲載することで学ぶことへのハードルを下げて「他のコンテンツも覗いてみよう」と思えるように工夫したのです。
LMS導入時には総務本部で多くのコンテンツを作成して、人事部の他チームや総務チームにも「LMSに搭載するコンテンツを予め用意しておいて欲しい」と協力を仰ぐ体制を整え、教材を揃えたそうです。
LMSの導入から1年強が経過したところで、何かを学びたい、知りたいと思ったらLMSにアクセスする社員が少しずつ増えてきたそうです。
従来はイントラ内にコンテンツを格納しているだけで活用の手立てがなかったのですが、社員が自主的に学ぶ風土醸成ができつつあります。
今後は同じ興味をもつ社員同士で勉強会をして、刺激を受けた人が新たに学びを得るポータルサイトとして、「グロプラ」が存在する状態を実現したいと考えているそうです。
▼株式会社PALTAC様の事例は下記で詳しくご覧ください。
人事部と各部門が一体となりGLOPLA LMSを活用し、社員が学びたい時に学べる環境を整備
教材の質にこだわったLMS「グロプラ」の資料をご用意しています |
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![]() 今回ご紹介した事例では、教材を使って学びを活性化できる「グロプラ」を使用しています。 「グロプラ」ならではの強みをお伝えできるように、教材やその他の強みを分かりやすくまとめた無料の資料をご用意しました。 まずはお気軽にダウンロードしてみてください。 |
ここまで解説してきたように、LMSを学びのプラットフォームとして最大限活用するには、目的や内容に応じて教材を使い分けることが必要です。
もし、汎用的な知識やスキルを習得や社員の自発的な学びのために活用することをお考えの場合は、標準搭載されている教材の質や内容を重点的に確認することをおすすめします。自社作成の教材は社内で質を高める改善を重ねられますが、標準搭載されている教材はLMSの導入後に変更できません。
つまり、LMSを選ぶときは自社に最適な教材が搭載されているかどうかを見極めることが重要なのです。
「どのLMSでも一定水準の教材が搭載されている」と思うかもしれませんが、実はLMSはシステムにより特徴が大きく異なります。
教材に注力しているシステムばかりではないので、まずは教材に力を入れているLMSかどうかを見極めることが重要です。
LMSの特徴の違い | |
---|---|
【ここを選ぶ】 教材に注力しているシステム |
教材の質や内容にこだわっていて質の高い学びが実現できるシステム |
教材の自主作成に注力しているシステム |
自社で教材作成をするための機能が充実していて自社作成教材を中心に使えるシステム |
コミュニケーション重視のシステム |
LMS内でのフィードバックやテストなど、受講者とのコミュニケーションを中心としたシステム |
多言語重視のシステム |
多言語対応が中心で様々な地域の社員が使えるようになっているシステム |
業種に特化したシステム |
製造業や接客業など特定の業務での使いやすさを重視したシステム |
そのうえで、自社のLMS活用の目的に合う教材が搭載されているLMSを選定してください。
一例として、LMSの教材の活用用途に分けた場合、下記のような点を確認すると良いでしょう。
LMSの教材の活用用途 | チェックポイント |
---|---|
現在実施している研修に組み込む |
・研修内容に合う教材が揃っている |
自己啓発に活用する |
・幅広い知識を体系的に学べる教材が揃っている |
資格取得や新しい知識習得に活用する |
・DXやAIなど特定分野の教材が充実している |
ここまでの内容を踏まえて、LMSの教材を確認するチェックシートをご用意しました。
自社で有効活用できるLMSを選ぶためにも、お役立てください。
LMSの教材チェックシート | |
---|---|
(1)教材作成に力を入れている |
どのような機関が教材作成をしているのか明確になっている |
(2)教材ごとの監修者が明確になっている |
教材に監修者がいて正しい情報を扱っている |
(3)教材の種類が多い |
最低でも300以上の教材を掲載している |
(4)LMS導入目的に応じた教材が揃っている |
階層別の教材があるなど目的に合う教材がある |
(5)教材の更新、追加をしている |
時代の流れに応じて合う教材を活用できる |
(6)受講者が興味を持てる設計になっている |
動画時間が短い、テキスト表示されるなど受講しやすい工夫がされている |
(7)教材ごとのゴールが明確になっている |
教材を見た後に到達できるゴールを示している |
(8)教材体系が明確になっている |
ある程度カテゴリーやコースに分かれており受講者が選択できる |
(9)テストの作成ができる |
択一式や記述式など様々な解答方法のテストを作成できる |
(10)テストの自動採点ができる |
合格基準を設けて自動で採点、合格、不合格を出せる |
(11)レポートの提出に対応している |
LMS内で課題に応じたレポートを提出できる |
(12)レポートのフィードバックに対応している |
上司などのフィードバック担当者に連携でき学びのPDCAを回せる |
ここまで、LMSで使える教材の種類や作成方法を解説してきました。
LMSで学びを活性化させるには、目的に応じた質の高い教材の準備が欠かせません。
特に、LMSに標準搭載されている教材は導入後に変更できないので、LMSを導入する段階で質の高い教材を選ぶことが非常に重要です。
とは言え、LMSの機能の説明はあっても教材について詳しく触れているLMSは少なく「どのように教材を見極めれば良いのか」分からないご担当者様も多いことでしょう。
私たち、グロービスが提供するLMS「グロプラ」は、使いやすさと質の高い教材の双方にこだわっています。
導入社数4,000社以上、日経平均銘柄の企業の78%が導入している「GLOBIS 学び放題」から厳選した動画コンテンツを搭載しているので、質の高い学びを体験できるところが大きな強みです。
ここでは「グロプラ」の教材の強みをご紹介するので、ぜひご覧ください。
「グロプラ」には学習コンテンツとして、「GLOBIS 学び放題 ライト」を標準搭載しています。
「GLOBIS 学び放題 ライト」は、グロービスが提供するeラーニングサービス「GLOBIS 学び放題」から約370の動画コンテンツ(2024年12月時点での提供数)を厳選し、「グロプラ」に標準搭載しているサービスです。「グロプラ」を導入いただくことで、下記のように幅広い動画コンテンツを無償で視聴することができます。
コンテンツの種類 | テーマ例 |
---|---|
幅広いテーマを網羅した体系的なコンテンツ |
・ITスキル |
グロービス主催のセミナー動画などのコンテンツ |
・ダイバーシティ |
※「GLOBIS 学び放題 ライト」単体での提供はありません
「GLOBIS 学び放題」の教材は、グロービスグループで培われた経営の実践知やコンテンツ設計力をもとに専門チームが制作しています。
30年以上人材育成に携わってきた経験と学習理論に基づいた設計をしているので、難しい用語や知識も受講者が興味を持てるように伝えているところが特徴です。
また、現役教員や実務家講師が解説している教材も豊富で、各分野の専門家から実務で使える知識を学べるように工夫しています。
長年人材育成に携わってきたからこそ提供できる質の高い教材で、LMSの活用をしっかりとサポートします。
「グロプラ」では、自社で作成した教材を中心に研修を行いたい場合に便利な機能が揃っています。これらの機能を使えば、自社オリジナルの研修コースを簡単に作成できます。
「グロプラ」の機能 | 概要 |
---|---|
動画・ファイル・画像のアップロード |
・ファイルや画像をアップロードして教材を作成できる |
テストの作成・自動採点 |
・LMS内でテストの作成、自動採点ができる |
課題の提出・フィードバック |
・LMS内で課題を提出できる |
また、「グロプラ」で作成した研修コースに、事前学習として「GLOBIS 学び放題 ライト」から選択した動画コンテンツを組み合わせることで、内製研修の質の向上が期待できます。
「グロプラ」は主催者と受講者の双方が抵抗なく使える直感的な操作にもこだわっているため、自社教材、テストを活用するハードルが低い点も魅力の1つです。
より多くの教材を活用したいなら「GLOBIS 学び放題」と連携することも可能 |
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「GLOBIS 学び放題 ライト」よりも多くの教材を活用したい場合は、グロービスが提供している「GLOBIS 学び放題」との連携がおすすめです。 「GLOBIS 学び放題」は4,100コース・18,800動画以上(2025年6月時点)をご用意。ビジネスで必要となる普遍的な学習から最新のIT・DXなどの専門性の高い学習、資格取得まで様々な領域に対応しています。 「GLOBIS 学び放題」では2週間の無料トライアルをご用意していますので、ぜひ体験してみてください。 ※連携には「GLOBIS 学び放題」の別途契約が必要です。 |
受講者にとってより質の高い学びを提供したいという思いを持ってLMSを導入したものの、教材をどのように用意すれば良いのか分からないというケースが見受けられます。
「3.LMSの教材は自社作成+既存教材の組み合わせがおすすめ」で触れた事例のように、自社にノウハウがないと教材活用方法を検討することが難しいためです。
そこでグロービスでは、企業様の課題やお悩みに応じて、下記のようにフェーズに応じたサポートを行っています。
人材育成のプロの視点で、研修成果を最大化するための伴走支援を行っている点が特徴です。
サポートのフェーズ | サポート内容の一例 |
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導入支援 |
・研修や学習の目標設定 |
活用支援 |
・オペレーション業務を洗い出しフローの見直し |
学習活性化支援 |
・目標を達成できているか分析して改善するアドバイス |
「グロプラ」を導入して終わりではなく、研修や学習の目的に応じた的確な活用のアドバイスをさせていただきます。
「グロプラ」は人材育成に関する豊富な知見を集結した「研修管理の効率化」「学びの活性化」につながるLMSです。
「LMSを導入したいけれど管理機能だけでなく教材にもこだわりたい」「研修成果を高める教材のあるLMSを選びたい」と考えている担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
本記事ではLMSで活用できる教材の種類や作成方法など、LMSの教材に関する基礎知識をまとめて解説しました。
最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇LMSで使える主な教材は下記の3種類
1.動画:ライブ視聴・アニメーションやスライドなどの動画視聴
2.テキスト:ExcelやWord、PowerPointなどで作成した資料・マニュアル
3.テスト・レポート:テストの作成、自動採点・レポートの提出、フィードバック
〇LMSの教材を作成する方法は下記の3つ
1.LMSに標準搭載されている教材を使う
2.自社でオリジナル教材を作成する
3.外部業者に教材作成を依頼する
〇LMSの教材は自社作成+既存教材の組み合わせがおすすめ
LMSの教材は、学びの質を左右する重要なポイントです。
特に、LMSに標準搭載されている教材は、LMSを導入してから変更ができません。
質の高い教材と使いやすさにこだわった「グロプラ」で、学びの活性化を実現しましょう。
貴社の研修フローに合わせた活用方法をご提案しますので、まずはお問い合わせください