「研修のオペレーション業務負担が大きくて手が回らない......研修管理システムを導入したいけれど成果はあるの?」
「Excelや社内システムでの研修管理に限界を感じている.....一元管理するために研修管理システムを使いたいけど、具体的に何ができるの?」
人材育成のために必要な研修を増やしたいものの、重荷となる研修のオペレーション業務。
効率化のために研修管理システムを検討したいものの「本当に成果があるのか」「望んでいることができるのか」半信半疑な担当者は多いでしょう。
研修管理システムとは、オンライン・オフラインなど形態を問わず、あらゆる研修を一元管理できるシステムです。
研修管理システムを導入すれば、オペレーション業務の負担を半分以下に軽減できます。(※当社推計)
今まで研修の進捗確認や受講者との連絡に費やしていた時間が減るので、育成施策の企画や人が育つための仕組みづくりに必要な時間を捻出できるようになるのです。
とは言え、どのような研修管理システムでも、同じような成果を実感できるわけではありません。
自社の目的に合う使いやすいシステムを導入しないと、研修管理システムが定着することなく形骸化するリスクがあります。
だからこそ、ただ研修管理システムを導入するのではなく、導入前に必要な機能や得られるメリット、正しい選び方を知っておくことが重要です。
本コラムでは、年間3,400社超の企業の人材育成を支援しているグロービスが、導入前に知っておきたい基礎知識をまとめて解説いたします。
最後までお読みいただければ研修管理システムの導入メリットを理解できたうえで、自社に合うシステムを選べるようになります。
研修のオペレーション業務の課題を解決し、本来の目的である研修成果の最大化を実現できるよう、是非参考にしてみてください。
LMS導入後に「これじゃなかった」と後悔しないためのポイントを解説!
目次
研修管理システムは、導入効果が高いシステムです。
研修に関する業務の8割が、研修の準備や受講者への連絡などのオペレーション業務であり、これら業務の効率化・属人化に課題をもつ企業は非常に多いです。
裏を返せば、オペレーション業務の負荷を減らすことが出来れば、本来の目的である研修成果を高めることに注力できるようになるのです。
日々の研修業務を思い浮かべてみてください。
受講者への連絡や教材の作成、進捗状況の管理などの属人化した業務に追われているかと思います。
研修管理システムを導入すると、これらの負担を半分以下に減らせるのです。(※当社推計)
研修管理システムは研修管理プロセスを自動化・簡略化できるものなので、現在人の手で行っているオペレーション業務の工数を大幅に削減できます。
それだけでなく、受講者や研修のデータを収集して可視化でき、研修の質を上げるためのPDCAが回せるようになるでしょう。
研修管理システムにはこのような強みがあるからこそ、人事担当者の負担を減らして質を高める効果が期待できます。
【研修管理システムの強み】
・研修管理オペレーションの自動化、簡略化で業務量を減らす
・研修管理に必要なデータを可視化してPDCAを回せる
・オペレーション業務に充てていた時間を、研修成果を高めることに使える
ここで、実際にグロービスが提供している研修管理システム「GLOPLA LMS(以降グロプラ)」を活用いただいた株式会社明光ネットワークジャパン様の事例をご紹介いたします。
グロプラ導入前には、オペレーション業務の負荷が大きいという課題をお持ちでしたが、導入後は業務工数を大きく削減できたそうです。
オペレーション業務の工数削減により、受講者をサポートできる余力も生まれています。
明光アカデミー 学長奧村 直城様(写真右)
明光アカデミー 課長代理小野寺 由貴様(写真左)
インタビュー全文はこちら▶GLOPLA LMSの活用によって、研修やOJTにおける学習体験の質が向上
このような成果を出すには、研修管理システムの特徴を理解して、自社に合うシステムを選ぶことが重要です。
次の章からは、研修管理システムの具体的なメリットや機能、選び方をご紹介します。
LMS導入企業300社に聞く!
研修管理システムの費用対効果が理解できたところで、次は研修管理システムを導入する具体的なメリットをご紹介します。
研修管理システムは導入したほうが良さそうな印象はあるものの、具体的にどのような点が良いのか改めて整理するためにも、是非チェックしてみてください。
1つ目は、前章でも触れたように、研修に関するオペレーション業務を自動化・簡略化できるところです。
システムによってはメールの自動送信、テストやアンケートの自動集計などに対応しており、一部の業務を自動化することが可能です。
研修管理システムで簡略化・自動化できる業務 | ||
---|---|---|
準備 |
<受講者とやり取りをする負担が減る>
|
|
実施 |
<研修中の進捗状況を自動で可視化できる>
|
|
管理 |
<研修成果を一元管理できる>
|
特に、企業内研修とeラーニングなど研修方法が異なる場合や、拠点、部署をまたぐ場合は、研修の進捗管理が複雑化しやすい傾向があります。
研修管理システムがあれば、研修方法や拠点問わず同じ方法でまとめて管理できます。
研修方法や拠点による差をなくして、円滑な管理を実現できるでしょう。
2つ目は、「いつ・誰が・どの研修を・どのぐらい受講し・どこまで理解できたか」受講者の状況を、システム内ですぐに確認できるところです。
例えば、eラーニングの進捗状況を一覧表示できれば、受講が進んでいない社員を一目で把握できます。こうした場合には、メールで受講を促し、研修を形骸化させないサポートができるでしょう。
また、研修管理システムには、テストの作成や課題提出機能も備わっています。
このように、システム内で進捗を可視化することで、それぞれの社員にとって必要なサポートを検討することも可能でしょう。
3つ目は、受講者が学びやすい環境を整備できるところです。
なぜなら、研修管理システムがあれば、受講者は複数のツールを使い分ける必要がなく、学びの環境に簡単にアクセスできるからです。
一例として、研修管理システムには、下記のような受講者機能が備わっています。
研修管理システムで受講者が使える機能例 | ||
---|---|---|
準備 |
<研修前の準備をシステム内で完結できる>
|
|
実施 |
<研修の実施・研修に付随する業務をまとめて行える>
|
|
管理 |
<研修成果を可視化できる>
|
例えば、オンライン研修を例にとり、研修管理システムが「ない場合」と「ある場合」を比較すると以下のようになります。
比較項目 | 研修管理システムがない場合 | 研修管理システムがある場合 |
---|---|---|
プラットフォーム |
用意が必要 |
システム内でできる |
テスト・レポートの提出 |
主催者に送付する必要がある |
システム内でできる |
進捗状況の確認 |
可視化しにくい |
システム内でできる |
質問 |
ツールを使用 |
システム内でできる |
学びの提案 |
個別対応 |
システム内でできる |
研修管理システムによっては研修の進捗状況に応じて、おすすめの動画やテキスト、研修コースなどを自動提案する機能が搭載されています。
主催者がなかなか手の回らないフォローを研修管理システムが自動で行ってくれるため、受講者の自発的な学びも促進できます。
4つ目は、研修の課題を発見して改善できることです。 研修管理システムでは研修のデータを収集、蓄積できるため、研修成果を高めるための分析がしやすくなります。
例えば、受講対象者が気になる研修に申し込みをするまでの導線を可視化できれば、どこで離脱しているのか把握できます。
下記の場合では、研修を閲覧した後の申し込みで大幅な離脱が起きていると分かります。
このデータから「研修内容を見て興味が薄れている」と分かるため、研修テーマや研修方法の見直しを検討できるでしょう。
つまり、課題を発見して改善するための客観的なデータを持つことで、研修企画の改善PDCAを回しやすくなるのです。
このように、人事部の勘や属人的な考え方ではなく、正確なデータをもとに判断できるのは、研修管理システムを活用するメリットだと言えます。
【外部連携ができる研修管理システムなら分析、データ活用をより促進できる】
分析ツールや人事労務システムなどと連携できる研修管理システムの場合は、よりデータの利活用を促進できます。
例えば、人事労務システムと連携できると、研修成果を人事評価と紐づけて活用できるようになります。
研修管理システムのメリット・デメリット・導入をお勧めするケースについて、詳しく知りたい方はこちら
グロービスが提供するLMS「グロプラ」なら 追加費用不要で「GLOBIS学び放題 ライト」のコンテンツを活用できる |
---|
研修管理システムの導入を検討している場合は、グロービスが提供している「グロプラ」がおすすめです。 ![]() 「グロプラ」の特徴や導入までの流れをまとめた資料をご用意していますので、まずはお気軽にダウンロードしてみてください。
|
LMS導入企業300社に聞く!
研修管理システムがあると、企画側の人事担当者・受講者ともに研修がしやすい環境を整えられると分かったところで、次は研修管理システムの詳しい機能が気になるところです。
研修管理システムには、下記のような機能が備わっています。
機能のカテゴリー | 機能例 |
---|---|
研修の管理![]() |
・研修コースの作成、受講者の登録(リスト作成) |
研修教材の作成・連携![]() |
・教材テンプレート |
研修の実施![]() |
・受講リマインドメール送信 |
研修の成果向上![]() |
・課題へのフィードバックコメント |
※研修管理システムにより搭載されている機能は異なります
研修管理システムの導入イメージをより具体的に持つためにも、どのような機能があるのか事前に把握しておくことが重要です。
以下でそれぞれを詳しく解説していきます。
研修管理システムは、研修運営に特化した多彩な機能を備えており、「2.研修管理システム(LMS)を導入する具体的なメリット」でも紹介したように、研修の準備から進行、完了までの全ての工程をシステム上で一元管理できます。
従来、受講者リストの作成や管理はExcelなどに手入力で対応し、自社のフォーマットに合わせて1件ずつ作成するケースが多く見られます。しかし、研修ごとにExcelで管理すると、入力項目が増えるだけでなく、受講者ごとの進捗や状況を把握しずらくなってしまいます。
研修管理システムを活用すれば、受講者別・研修コース別に情報を切り替えて表示できるため、誰がどの研修に参加しているのかをリアルタイムで把握可能です。更に、出欠管理や承認作業もシステム上で完結できるため、確認や連絡のためにメールをやり取りする手間も削減されます。
機能例 | 概要 |
---|---|
研修コース作成、受講者の登録(リスト作成) |
研修コースを作成し、受講者登録(リスト作成)ができる |
受講者や研修コース別の進捗管理 |
受講者や研修コース別に研修がどこまで進んでいるのか表示できる |
受講申請、承認 |
研修受講の上司への申請、承認をシステム内で行える |
研修の出欠管理 |
研修前の出欠申請、管理ができる |
権限管理 |
研修管理システムの権限を管理できる |
外部連携(人事サービスとの連携など) |
外部の分析ツールや人事サービス、労務システムと連携してデータ活用の幅を広げる |
※研修管理システムにより搭載されている機能が異なります
研修管理システムには、自社オリジナルの教材作成を支援する機能や、既存教材を活用できる機能が備わっています。
例えば、一部のシステムでは教材テンプレートが用意されており、テキストやイラストをテンプレートに沿って入力するだけで簡単に教材を作成できます。これにより、初めて教材を作成する場合でも迷わず進められ、制作の負担を大幅に軽減できます。
教材と併せてテストやアンケートも作成できるため、管理者の負担を軽減できるでしょう。
また、研修管理システムにeラーニング教材が搭載されている場合もあります。動画やテキストなどのコンテンツをオンライン上で提供できるため、場所や時間にとらわれない柔軟な学習スタイルを実現できます。
研修の目的に合う既存教材がある場合は、必ずしも自作する必要はありません。eラーニングを通じて、予め用意された教材を活用することで、効率的な学習が可能です。
既に使用している外部教材やコンテンツと連携できる場合もあり、システムを通じてより柔軟で学びやすい環境を整えられます。
機能例 | 概要 |
---|---|
教材テンプレート |
教材作成用のテンプレートを使い、効率良く教材作成ができる |
標準搭載eラーニング |
研修管理システムに標準搭載されているeラーニング(オンライン上で動画やテキスト、音声で学ぶサービス)を活用できる |
動画、テキストのアップロード |
自社で作成した教材をアップロードできる |
テスト作成 |
研修や学習の内容に応じたテストを作成できる (自己採点、合格基準を設けられる場合もある) |
アンケート作成 |
研修の効果測定や教材の評価などを目的にアンケートを作成できる |
外部サービスとの連携 |
外部のeラーニングサービスや教材と連携して使用できる |
※研修管理システムにより搭載されている機能が異なります
研修管理システムの機能について、下記のコラムでも詳しく解説しているので是非ご覧ください。
研修管理システムは、研修の実施においても活用できます。例えば下記のような活用例が挙げられます。
研修の方法 | 研修実施時の研修管理システム活用例 |
---|---|
企業内研修(リアル) |
研修の出欠や教材閲覧、ワークスペースでの交流など研修実施時のサポートツールとして活用できる |
企業内研修(オンライン) |
上記に加え、研修を実施するプラットフォームとして使える |
eラーニング |
eラーニングの教材の視聴や課題、テストの提出、コースの選択など研修を実施するプラットフォームとして使える |
研修管理システムはeラーニングに限らず、複数の研修をまとめて管理できます。
例えば企業内研修とeラーニングを組み合わせている場合にも、研修管理システム内でまとめてフォローすることが可能です。
機能例 | 概要 |
---|---|
受講リマインド送信 |
研修前に受講者に自動でリマインドメールを送信する |
研修で使用する教材の閲覧 |
アップロードした教材を閲覧できる |
ライブ配信、動画の視聴 |
研修コンテンツのライブ配信や動画コンテンツを視聴できる |
多言語対応 |
日本語だけでなく英語や中国語などに対応している |
質問メールの送信 |
システム内で質問メールを送信、管理者が確認・返信できる |
ワークスペースの作成 |
研修やコース別にワークスペースを作成でき受講者同士での交流を促進できる |
※研修管理システムにより搭載されている機能が異なります
研修管理システムは、単に研修の進行を管理するだけでなく、研修の成果向上に寄与する様々な機能を備えています。
例えば、成績や受講履歴といったデータを蓄積・分析することで、研修の効果や課題を可視化し、改善に役立てられます。
また、システム上で提出された課題は、すぐに上司や評価者に共有され、迅速なフィードバックが可能です。課題の提出と評価が同じプラットフォーム上で完結するため、受講者はタイムリーに改善点を把握でき、学びを深めるサイクルが生まれます。
更に、システムによっては蓄積された受講者データをもとに、自動で最適な研修コースを設計したり、個々に合ったコンテンツを提案したりする機能もあります。これにより、主催者側での個別対応が難しい場面でも、受講者一人ひとりの学習を効果的に支援することが可能です。
機能例 | 概要 |
---|---|
課題へのフィードバック |
受講者が提供した課題に評価者がフィードバックして学びを深められる |
成績管理 |
受講者の成績を管理して得意不得意などの傾向を把握する |
研修分析 |
受講状況や成績などを分析して課題を発見する |
研修コースの作成 |
受講者の受講傾向に応じた研修コースやコンテンツを提案する |
※研修管理システムにより搭載されている機能が異なります
【研修管理システムはセキュリティ対策機能も備わっている】
研修管理システムは個人情報や人材育成情報を扱うので、セキュリティ対策も欠かせません。
多くの研修管理システムには、下記のようなセキュリティを強化する機能が備わっています。
・IPアドレス制限(接続元のIPアドレスを制限して不正アクセスを防ぐ方法)
・多要素認証(パスワード・IDだけでなくスマートフォンなどの所持情報や生体情報を組み合わせる)
・外部セキュリティツールとの連携
特に、IPアドレス制限や多要素認証はウイルス感染対策に必要なので、導入検討の際はこれらの機能がきちんと搭載されているかを必ず確認するようにしましょう。
研修管理システムの機能について、下記のコラムでも詳しく解説しているので是非ご覧ください。
研修管理システムの導入義用は、オンプレミス型とクラウド型で大きく異なります。
導入方法 | 費用相場 | 必要な費用 |
---|---|---|
オンプレミス型 |
高い |
・研修管理システムの開発費用 |
クラウド型 |
オンプレミスより安い |
・インターネット環境 |
オンプレミス型は、自社のサーバー上に研修管理システムを構築して運用する方法です。
自社オリジナルの研修管理システムを構築できるため、研修手法に応じたカスタマイズができます。
一方で、一から構築しなければならないので、どうしても時間とコストがかかります。
そのため、現在は、インターネット経由でサービスを利用するクラウド型が主流です。
インターネット環境と研修管理システムが使える端末を用意できれば、手軽に利用できます。
費用体系には月額制とユーザー数ごとの月額制の2パターンがあります。
ユーザー数ごとの月額制の場合は、研修管理システムを利用する社員が増えると費用がかさむので、どの範囲に導入するか検討することが重要でしょう。
クラウド型の研修管理システムがおすすめの理由は、下記のコラムでも詳しく解説しています!
【研修管理システムは投資対効果を意識することが重要】
研修管理システムを選ぶ際は、費用の安さだけで判断せず、「どれだけ効果が見込めるか(=投資対効果)」を重視することが大切です。
例えば、月額費用の安さを優先してシステムを導入しても、業務の効率化や研修の成果向上につながらなければ、結果として費用に見合った価値は得られません。
一方で、自社の課題を的確に解決できるシステムであれば、残業時間の削減や研修成果による売上貢献といった目に見える効果が期待できます。
費用だけに目を向けず、導入によって得られる成果やメリットを含めて、総合的に判断することが成功のカギとなります。
LMS導入後に「これじゃなかった」と後悔しないためのポイントを解説!
研修管理システムは基本的に研修を実施している企業なら、導入して損はないシステムです。
特に下記のような課題がある企業は、導入の効果を実感しやすいでしょう。
研修管理システムを導入すれば、主催者のオペレーション業務を大幅に効率化でき、作業量を半分以下に削減することも可能です。
「研修業務が多すぎて手が回らない」といった悩みを解消し、複数の研修をスムーズに管理できる環境が整います。
また、オペレーション業務にかかる時間が減ることで、これまで手が回らなかった受講者のフォローや研修後のサポートにも取り組めるようになり、結果として研修全体の質の向上が期待できます。
ただし、どの研修管理システムでも同じように成果が出るわけではありません。効果を最大限に引き出すには、自社の課題や目的に合ったシステムを選ぶことが非常に重要です。
次の章では、研修管理システムを選定する際に是非確認していただきたいポイントをご紹介します。
導入後の満足度が高いLMSの選び方について、確認したい方へ
研修管理システムを選定する際は、次の5つのポイントに着目してください。
システム選定時の「要件チェックシート」も付いてくる!
【チェックリスト】
✅自社の目的を明確にしたうえで必要な機能が備わっているか
✅自社にとって不要な機能はないか
まずは、研修管理システムの導入目的を果たせる機能が備わっているか確認しましょう。
研修管理システムを選ぶ際、「機能が多ければ多いほど良い」と考えてしまうことはよくあります。
しかし実際には、導入後に「どの機能を使えば良いのか分からない」「似たような機能が多くて迷う」「必要な操作にたどり着くまでに手順が多い」といった声が上がり、現場での定着を妨げてしまうケースも少なくありません。
大切なのは、自社の導入目的をしっかり果たせるかどうかです。
例えば、「受講状況を可視化したい」「教材を一元管理したい」など、達成したいゴールを明確にし、その実現に本当に必要な機能が備わっているかを見極めましょう。
多機能さに目を奪われず、“使い続けられる機能”に目を向けることが、後悔しない選定の第一歩です。
研修管理システムの導入目的(例) | 必要な機能(例) |
---|---|
研修の成果を向上させたい |
・研修全体の一元管理 |
研修のプラットフォームとして活用したい |
・動画やテキストの配信 |
拠点間で研修管理を共有したい |
・受講者情報を共有・拠点間の情報連携・拠点ごとの権限付与の管理 |
【チェックリスト】
✅管理者・受講者ともに必要な操作を直感的に理解し、使いこなすことができるか
✅誤操作しないような対策がされているか?
研修管理システムは、誰にとっても迷わず使えるUI・UXであることが、スムーズな導入と定着のカギです。
どれほど機能が充実していても、使い方が分かりづらいと現場に広まらず、「結局Excelのほうが早い」という事態になりかねません。
実際にグロービスが行った調査でも、「期待した効果が出なかった要因は、操作の分かりづらさだった」という声が多く寄せられています。
【研修管理システムのUI・UXが悪いと起きること】
・システム内で教材を作成すると余計に時間がかかる
・受講者がまず何をすれば良いのか分からず、使われない状態が続く
・研修の登録に多くの操作が必要で、Excelのほうが早いと感じてしまう
こうした問題は全てUI・UXの設計次第で防げます。
導入前には、管理画面の構成や操作フローが直感的かどうかを確認しましょう。画面を見た瞬間に「何ができるか」「次に何をすればよいか」が分かることが重要です。
【研修管理システムのUI・UX設計を確認するポイントの例】
・管理画面のデザインが分かりやすく直感的に操作できる
・1つの操作をした後に次にどの操作をすれば良いのか分かりやすく示してくれる
・操作の選択肢が少なく迷いなく操作できる
・誤操作をしない対策ができている
可能であれば、無料体験やデモを通じて実際に操作し、自社の社員や受講者がスムーズに使えるかを確かめてみてください。
【チェックリスト】
✅不正アクセスや情報漏えいを防ぐためのセキュリティ機能が備わっているか
✅個人情報や機密情報へのアクセス権限を柔軟に設定できるか
研修管理システムには、個人情報や社内の機密データが含まれるため、十分なセキュリティ対策が欠かせません。
情報漏えいや不正アクセスを防ぐには、権限管理や多要素認証、通信データの暗号化など、一定水準以上の機能が備わっているかを事前に確認しましょう。
【研修管理システムのセキュリティ機能の例】
・権限管理機能:誰もが機密情報にアクセスできる状態にしない
・多要素認証:本人以外がログインできないように認証を強化する
・IPアドレス制限:指定したネットワーク内でしか使用できないようにする
・通信データの暗号化:データを暗号化して盗み見されないようにする
・外部セキュリティ対策連携:外部のセキュリティ対策ツールと連携して強化する
例えば、主催者以外が受講者の情報にアクセスできてしまうと、漏えいリスクが高まります。権限管理機能によって、アクセス範囲を適切に制御できることが重要です。
【セキュリティ対策の目安になる「ISO/IEC 27001」】
研修管理システムを選ぶ際は、セキュリティの信頼性も重要です。その一つの目安になるのが「ISO/IEC 27001」という国際的な認証です。
ISO/IEC 27001は、情報セキュリティに対する信頼性に焦点をあてた国際的な基準です。
情報を安全に管理する体制が整っている企業だけが取得できるもので、外部の専門機関によって厳しくチェックされています。
この認証を取得しているシステムなら、「個人情報や社内データがしっかり守られている」と判断できる安心材料になります。システム選びで迷ったら、取得の有無を是非チェックしてみてください。
【チェックリスト】
✅導入時のサポートだけでなく、運用開始後も継続的なサポートが受けられるか
✅研修の成果を高めるためのアドバイスをしてもらえるか
研修管理システムの導入効果を高めるには、運用開始後も継続的なサポートが受けられるかが重要です。
システムは入れただけで成果が出るわけではありません。むしろ、導入後に「どのように使いこなすか」で研修の成果に大きな差が生まれます。操作や設定だけでなく、「自社に合った活用方法」や「運用フローの見直し」など、実務で悩む部分に対応できる支援体制があるかを確認しておきましょう。
特に、運用面のサポートは見落とされがちであり、実は最もつまずきやすいポイントです。導入時だけでなく、その後の実運用まで伴走してくれるかどうかは、システム活用の成否を左右します。
サポートのタイミング | サポート内容の例 |
---|---|
導入サポート |
・研修管理システムを使い始めるためのフォロー |
運用サポート |
・研修管理システムを使うフローの設計や見直し |
不安がある場合は、導入前に「どこまでの支援が受けられるか」を問い合わせて確認しておくと安心です。
【チェックリスト】
✅他のシステムとの互換性や連携性があるか
✅動画や教材などのコンテンツを格納するデータ容量は十分あり、動作が重くならないか
研修管理システムを選ぶ際は、主要機能だけでなく、「連携のしやすさ」や「動作環境」「保存容量」など快適に使い続けるための基盤もしっかり確認しておきましょう。
【忘れがちな機能・性能一覧】
・動画やテキストなどのコンテンツを収納するデータ容量
・データのバックアップ
・マルチデバイス対応(システムの動作環境)
・外部連携対応
・動作スピード
例えば、研修動画やテキスト教材をまとめて管理したい場合、データ容量が不足しているとすぐに限界が来てしまいます。また、動作が重いと現場のストレスになり、使われなくなるリスクもあります。
更に、スマートフォンやタブレットでの視聴を想定しているなら、マルチデバイス対応も必須です。他の社内システムとの連携や、データのバックアップ体制も併せて確認しましょう。
「実際の利用シーンを想定して、無理なく使い続けられるかどうか」を基準に、使い勝手の土台となる部分を見落とさずチェックすることがポイントです。
システム選定時の「要件チェックシート」も付いてくる!
ここまで、研修管理システムの導入意義や活用メリット、主要な機能についてご紹介してきました。
研修管理システムは、煩雑になりがちなオペレーション業務を大幅に効率化できるツールです。業務負担が軽減されることで、受講者のフォローや研修効果の測定など、本来注力すべき領域に時間を割けるようになります。その結果、研修全体の質と成果を高めることが可能です。
ただし、導入効果を最大限に引き出すには、自社の課題や運用体制に合ったシステムを選ぶことが重要です。
とはいえ、「なかなか自社にフィットするシステムが見つからない」「使いやすいシステムに出会えない」と感じているご担当者様も少なくないでしょう。
そのような場合には、年間3,400社以上の育成を支援しているグロービスが提供する研修管理システム「グロプラ」がおすすめです。
「グロプラ」は圧倒的な使いやすさと、研修成果を最大化するためのサポートに力を入れています。
使いやすさ満足度は約99%で、確かな実績を誇っています。
ここでは、「グロプラ」ならではの魅力を分かりやすくお伝えしますので、是非ご覧ください。
グロービスが提供する「グロプラ」は、直感的で誰でも使いやすいUI・UXに徹底的にこだわって設計されています。
私たちが研修管理システムの開発に踏み切った背景には、既存のシステムに対する多くの不満がありました。特に、操作性の悪さが導入効果を妨げていたのです。
例えば、人事部が管理する100の研修のうち、使いづらさから10しか掲載できない、受講者はログインしても何をすれば良いか分からない――そのような現場の声が多く聞かれました。
そこでグロービスでは、多くの既存システムを研究し、ユーザーからの要望をもとに、エンジニアやUIデザイナーと連携して使いやすさを追求。PCに不慣れな社員でも直感的に操作できるインターフェースを実現しています。
主催者・受講者の双方にとってストレスのない操作性を実現することで、導入時のハードルを下げ、社内への早期定着と問い合わせ対応の削減につなげます。
「グロプラ」を導入いただくと、「GLOBIS学び放題ライト(プリセットの動画学習コンテンツ)」を無料で利用できます。
「GLOBIS 学び放題ライト」とは、グロービスの動画学習サービス「GLOBIS学び放題」の中から厳選した約370コンテンツを無料で視聴できる機能です。
下記のように、幅広いテーマの良質なコンテンツを用意しています。
コンテンツの種類 | テーマ例 |
---|---|
全社員向けコンテンツ |
・DX・AI・ITスキル |
文化醸成コンテンツ |
・ダイバーシティ |
※「GLOBIS学び放題 ライト」単体での提供はしていません
「グロプラ」内で視聴できるため、研修の学習コンテンツとして組み込む、eラーニングに取り組む、など様々な活用方法が検討できます。
新しい研修を検討するときは教材準備がネックになりがちですが、「グロプラ」なら良質なコンテンツを活用して学びの機会も広げられます。
「グロプラ」は「GLOBIS学び放題」と連携することも可能 |
---|
「GLOBIS 学び放題ライト」よりも、更に多くの動画コンテンツを活用したい場合は、動画学習サービス「GLOBIS学び放題」の利用も是非ご検討ください。もちろん「グロプラ」との連携が可能です。 ※連携には「GLOBIS 学び放題」の別途契約が必要です |
「グロプラ」では、導入支援・活用支援・学習活性化支援の3つのフェーズに分けた、手厚いサポート体制を提供しています。
研修管理システムは、導入すれば自然と成果が出るものではありません。企業ごとの課題や目的に合わせて適切に使いこなすことで、初めて効果が得られます。
そこで「グロプラ」では、以下のような段階的サポートを通じて、現場での定着と成果の最大化を支援しています。
サポートのフェーズ | サポート内容の一例 |
---|---|
導入支援 |
・研修や学習の目的・目標設定をサポート |
活用支援 |
・オペレーション業務を洗い出しフローの見直しをサポート |
学習活性化支援 |
・設定した目標の達成度を分析し、改善案を提案 |
特に「学習活性化支援」では、グロービスで組織開発や研修設計を担当していた専門人材がカスタマーサクセス担当として支援を行います。受講者や組織の状況を客観的に捉え、プロの視点から課題の発見や改善提案を実施し、企業に寄り添いながら伴走するのが特長です。
「グロプラ」は操作性に優れているため、基本的な使い方を学ぶだけで簡単に運用を始められます。
そうした中で、グロービスでは単なる操作説明にとどまらず、人材育成に関わる実践的なノウハウを提供し、研修効果の最大化を目指した活用支援に力を入れています。
このように、「グロプラ」は使いやすさによって業務の効率化を図るだけでなく、専門的なサポートによって育成の成果を高められるシステムです。
「どのようなシステムを選べばよいか分からない」「使いこなせるか不安がある」と感じている方も、まずはお気軽にご相談ください。
LMS導入企業300社に聞く!
本コラムでは、研修管理システムの導入成果や導入メリット、機能などをまとめて解説しました。
最後に内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇研修管理システムはオペレーション業務を半分以下に削減できる
〇研修管理システムを導入するメリットは次の4つ
1.研修のオペレーション業務を自動化・簡略化できる
2.「いつ・誰が・どの研修を・どのぐらい受講し・どこまで理解できたか」進捗がひとめで分かる
3.受講者が学びやすい環境を整備できる
4.研修の課題を発見して改善できる
〇研修管理システムの主な機能は下記のとおり
機能のカテゴリー | 機能例 |
---|---|
研修の管理 |
・研修コースの作成、受講者の登録(リスト作成) |
研修教材の作成・連携 |
・教材テンプレート |
研修の実施 |
・受講リマインドメール送信 |
研修の成果向上 |
・課題へのフィードバックコメント |
〇研修管理システムを選ぶときのポイントは次の5つ
1.導入の目的を果たせる機能が備わっている
2.直感的に使いやすいUI・UXになっている
3.セキュリティ対策機能が備わっている
4.運用サポートが充実している
5.外部システムとの連携や、データ容量・処理速度が十分確保されている
研修管理システムは、煩雑になりがちな運用業務を効率化し、研修の価値そのものを高めてくれる心強いツールです。だからこそ、自社の目的や運用体制に合ったシステムを選ぶことが、導入成功のカギとなります。
「グロプラ」は直感的な操作性と柔軟なサポート体制により、業務負荷を軽減しながら、研修の成果最大化をサポートします。
ご関心のある方は、是非お気軽にお問い合わせください。