エクセル(Excel)でマニュアルを作成するメリット・逆手順・作り方のポイント

マニュアルを作成するツールの1つに、エクセル(Excel)が挙げられます。エクセルはさまざまなビジネスシーンで活用できますが、エクセルの特徴を活かせばデータを使ったマニュアルの作成も可能です。しかし、エクセルでどのようにマニュアル作成をすれば良いか分からないという方もいるのではないでしょうか。本記事では、エクセルでマニュアルを作成するメリットや手順、作り方のポイントを解説します。

エクセルでマニュアルを作成するメリット

エクセルはパソコンに標準搭載されていることがほとんどで、多くの人が使い慣れているという特徴があります。そのほかにも、エクセルにはさまざまな特徴があり、簡単にマニュアルを作成可能です。エクセルでマニュアルを作成するメリットとして、以下の4つが挙げられます。

タブごとに分類できる

エクセルは1つのファイルに複数のシートタブを作成でき、シートタブごとに情報を整理・分類できるというメリットがあります。たとえば、作業工程ごとのタブを作成することで、各作業工程の情報を整理でき、読み手にとって見やすく分かりやすいマニュアルに仕上がるでしょう。

図やグラフを挿入しやすい

エクセルは図やグラフの挿入がしやすいというメリットがあります。セルに入力したデータを自動でグラフ化することもできるため、簡単に図やグラフを作成可能です。また、グラフの種類やデザインも豊富で、視覚的に分かりやすいマニュアルの作成に役立ちます。図やグラフなどの視覚的情報があれば、読み手も実際の業務をイメージしやすくなります。

関数やマクロ機能を利用できる

エクセルは表計算を得意とするツールのため、関数やマクロ機能を利用できるというメリットがあります。関数を使って入力した数値データをもとに自動計算したり、マクロ機能で繰り返し行う作業を自動化したりできるので、作業の効率化につながります。データを扱うマニュアルや膨大な入力作業が必要なマニュアルの作成も簡単に行えるでしょう。

ページの制約がない

エクセルにはページの制約がありません。そのため、ページに合わせてレイアウトを組む必要がなく、文章を追加・削除してもレイアウトが崩れる心配もありません。エクセルなら、1つのシートに必要な情報をいくらでも入力可能です。

エクセルでの作成に適したマニュアルの種類

エクセルは関数やセルを利用でき、表計算やグラフの自動作成が可能なことから、作業手順を説明するマニュアルや数値データ・図表を扱うマニュアルの作成に適しています。たとえば、以下のようなものが挙げられます。

  • 予算作成の手順を記したマニュアル
  • 商品の在庫管理の手順を記したマニュアル
  • 営業成績や売上の分析・予測の方法などを説明するマニュアル
  • 市場動向を分析・可視化するマニュアル

また、1つのファイル内に複数のシートタブを作成できるため、作業工程が多いマニュアルにも適しているでしょう。ページの制約もないことから、横長の表やグラフを挿入する必要があるマニュアルにも向いています。

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エクセルでマニュアルを作成する手順

エクセルでマニュアルを作成する手順

エクセルは自由度の高いツールゆえに、作り方次第でマニュアルの見やすさが大きく左右されます。以下の5つのステップに沿って作成していけば、分かりやすいマニュアルをスムーズに作成可能です。

1. 目次を作成する

はじめに、目次を作成しましょう。エクセルでマニュアルを作成する場合、シートタブが増えると読み手がマニュアルの全体像を把握するのに時間がかかってしまいます。目次を設定することで、マニュアルの全体像を把握できるとともに、読み手が必要な情報にスムーズにアクセスできるようになり、活用されやすくなるのです。

目次を作成する際は、セルごとに目次タイトルを入力し、各目次タイトルに対応するシートのハイパーリンクを設定します。読み手が直感的に理解できるように、シート名や項目名はシンプルで分かりやすい表現にしましょう。

2. 見出しと内容を入力する

続いて、目次に従いながらエクセルの各シートに見出しと内容を入力していきましょう。シートの1行目に見出しを入力し、その下に作業の説明文を記載します。見出しがあることで、何について説明しているシートなのかが直感的に理解できるようになります。

なお、内容を入力する際は、読み手を意識した文体や表現を心掛けることが大切です。必要に応じて箇条書きやチェックリスト、表などを用いて情報を整理するとともに、文字のサイズやフォントも意識しながら、デザイン面を工夫して分かりやすいマニュアル作成を目指しましょう。

3. 図表や画像を挿入する

マニュアルを作成する際は、文章だけで説明するのではなく、必要に応じて図表や画像を挿入するのが効果的です。視覚的な情報があることで、読み手は作業手順や業務内容を具体的にイメージしやすくなります。

図表や画像を挿入する際は、説明文の邪魔にならないようにサイズと配置に気を付けましょう。また、図表や画像はあくまで情報を補完するものであり、多用しすぎるとむしろ見づらくなる可能性があるので注意が必要です。

4. フォーマットやデザインを統一する

マニュアルの文章を入力しながら、装飾を施して見やすさを向上させていきましょう。見やすく分かりやすいマニュアルにするには、フォーマットやデザインを統一することが大切です。見出しや説明文の文字スタイルには一貫性を持たせます。見出しは太字で大きめのフォントサイズ、説明文は標準のフォントサイズ、重要な箇所は太字で強調するというように、ルールを作るのがおすすめです。また、色を使用する際も、2~3色までに制限するというようにルールを作って統一感を持たせましょう。

5. 社内に共有する

マニュアルを作成し終えたら、第三者に最終チェックをしてもらいましょう。フィードバックがあった場合は改善を行い、完成したマニュアルを社内に共有します。エクセルで作成したマニュアルは印刷せずに活用するのが一般的です。そのため、社員がすぐアクセスできる場所に保管し、セキュリティ対策を講じたうえで、チャットツールやクラウドストレージなどで速やかに共有しましょう。

エクセルで分かりやすいマニュアルを作成するポイント

エクセルで分かりやすいマニュアルを作成するポイント

エクセルで分かりやすいマニュアルを作成する際は、以下の3つのポイントを押さえておくようにしてください。

1つの過程ごとにワークシートを使う

エクセルは1つのファイルに複数のシートタブを作成できるため、1つのシートにすべての情報を書き出すのではなく、1つの過程ごとにシートを分けるのがおすすめです。作業過程ごとにシートが分類されていれば、読み手は必要な情報にすぐアクセスできるようになります。ただし、あまりに細かく分類しすぎるとシートが増えてかえって見づらくなる可能性があるので注意が必要です。

説明文をセル内に入力する

エクセルでマニュアルを作成する際は、セル内に説明文を入力するようにしましょう。セル内に説明文を入力しておけば、エクセルの検索機能を使う際に説明文の情報が検索でヒットし、読み手が必要な情報をすぐに見つけられるようになります。ただし、テキストボックスや図形に文字を挿入した場合、その文字は検索の対象にはならないので注意が必要です。重要な情報は必ずセル内に入力するようにしましょう。

印刷せずに使う

エクセルにはページの区切りがないため、印刷して使うマニュアルには不向きです。印刷する場合、印刷の範囲を設定しなければならず、手間がかかります。マニュアル作成にエクセルを活用するのであれば、印刷せずに画面上で閲覧することを想定して作成しましょう。

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まとめ:エクセルで作成したマニュアルはツールで一元管理するのがおすすめ!

エクセルは関数やセルなどを活用できるため、数値データを扱うマニュアルや作業手順を説明するマニュアルを作成するのに適しています。また、エクセルで作成したマニュアルは印刷せずに使うのがおすすめです。社員が必要なときにすぐ活用できるように、作成したマニュアルはツールを使って一元管理しましょう。

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