LMS(学習管理システム)ベンダーはどうやって選ぶ?比較・選定手順やポイントを解説!

LMS(学習管理システム)は、各ベンダーによってさまざまな機能やサービスが用意されています。そのため、自社に適したLMSベンダーを選ぶことが大切です。しかし、どのように選定すべきか分からないという方も多いでしょう。本記事では、LMSベンダー選定の手順や選び方のポイントについて解説します。

LMS(学習管理システム)とは

LMS(学習管理システム)は、社内のあらゆる研修や学習コンテンツを一元管理できるシステムです。

多くのLMSには学習進捗状況の把握、受講履歴やテスト結果の確認、満足度を測るアンケートの作成、登録した教材の割り当てなどができる機能が搭載されており、研修管理業務の効率化を促進できます。また、研修を提供する管理者の負担軽減だけでなく、社員の学習効果の向上を支援する役割も担います。

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自社に最適なLMSベンダーを比較・選定する重要性

LMSはさまざまなベンダーから提供されており、導入形式や機能、サポート体制の有無など、各ベンダーによってサービス内容は異なります。そのため、多角的な視点から自社に適したLMSかどうかを見極めて導入しなければなりません。

自社に合ったLMSベンダーを選定できなければ、せっかくLMSを導入しても効果を発揮できずに終わってしまうでしょう。自社が抱えている課題を解決するためにも、複数のベンダーを比較して自社に合ったLMSベンダーを選ぶことが重要です。

LMSの導入前に目的・目標の明確化を

自社に合ったLMSベンダーを選定するには、導入前に「なぜ自社でLMSを導入するのか」といった目的を明確にすることが大切です。LMSの導入目的を明確にするためにも、自社が抱えている課題を洗い出しましょう。

「研修業務に多くの負担がかかっている」「学習データが取得できず、育成施策の評価・改善が難しい」など、企業によって抱えている社内教育の課題はさまざまです。自社の課題を洗い出したら、LMSを導入してその課題をどのように解決したいのかを明確にします。

「研修業務の負担を何時間削減したい」「どんな学習データを取得・可視化することで育成施策を改善し、研修理解度を何%向上させたい」というように導入目的と導入による具体的な改善目標が明確にできれば、必要要件から自社に合ったLMSベンダーを選定しやすくなります。

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LMSベンダーを比較・選定する手順

LMSベンダーの選び方の手順

では、どのようにして自社に合ったLMSベンダーを選べば良いのでしょうか。LMSベンダーの選び方の手順は、以下の3ステップです。

【ステップ1】社内外の情報収集

はじめに、情報収集を行いましょう。社内・社外それぞれを対象に、必要な情報を収集していきます。

社内を対象とした情報収集では、社内教育に関する要望や各部署が抱えている課題のヒアリングを行います。研修管理業務にどの程度の時間がかかっているのか、公募研修の受講率はどのくらいか、育成施策のPDCAはどのように回しているのかなど、「LMSを導入することで改善できる課題」を具体的に把握することで、導入目的を明確にできるでしょう。

社外を対象とした情報収集では、インターネット検索や資料ダウンロード、LMSベンダー主催のセミナー参加などにより各LMSベンダーの情報を集めます。機能面や操作性をはじめとした製品情報、導入実績や導入事例、サポート情報など多角的に情報収集することで、各ベンダーを比較しやすくなります。

【ステップ2】要件整理・ベンダー選定

ステップ1で収集した情報をもとに自社に必要なLMSの要件を整理して、ベンダーを選定していきます。

まず、社内のヒアリング結果から解決したい課題と導入目的を明確にしましょう。それらが明確になれば、目的達成のために必要なLMSの要件を洗い出せるようになります。要件を検討する際には、どんなことができるかの機能要件だけでなく、操作性や必要なサポートなどの面も含めて整理しましょう。

続いて、自社に必要なLMSの要件が整理できたら、要件を満たしているベンダーをいくつかピックアップし、問い合わせをしましょう。ベンダーと直接コミュニケーションを取ることで、より具体的な情報を得やすくなります。LMSのデモ環境が提供されている場合は、デモ環境を実際に体験してみるのもおすすめです。その際は管理をする人事担当者だけでなく、実際に学習をする社員にも触ってもらい、活用イメージを確認することが重要です。

各ベンダーからの提案内容をもとに、機能や操作性、価格、サポート体制などあらゆる要素を総合的に判断して、自社に適したベンダーを選定します。

【ステップ3】契約締結

ベンダーを選定できたら各ベンダーに採用合否の連絡をし、契約内容をまとめて契約締結を行いましょう。

一般的に契約書をはじめとした必要書類は各ベンダーが用意しているので、提供を依頼します。また、業務委託基本契約書やクラウドサービス利用の同意書などが社内で必要となるかどうかを、自社の情報システム部門や法務部門にあらかじめ確認しておくようにしてください。

LMSの導入・運用には他部署の協力が必要になるため、情報システム部門や法務部門など関連部署には企画内容を早めに共有しておきましょう。

LMSベンダーを比較・選定する際のポイント

LMSベンダーを選ぶ際のポイント

LMSベンダーを選定する際は、複数のベンダーをあらゆる要素から総合的に判断して自社に適したものを選ぶことが大切です。では、LMSベンダーを選ぶ際のポイントを見ていきましょう。

自社の導入目的との相性

LMSベンダーを選定する際にもっとも重要なポイントは、「自社の導入目的に合っているかどうか」です。自社が抱える課題を洗い出して導入目的を明確にし、目的達成のためにLMSに求める機能や要件を整理しましょう。自社に必要なLMSの要件を整理できれば、ベンダー選定の際に重視すべき要素が明確になります。

導入形態

LMSの導入形態はオンプレミス型とクラウド型の2種類があり、自社の環境に適した導入形態を選ぶことが大切です。

オンプレミス型は自社のサーバー内にLMSを構築して、社内ネットワークを利用して使うタイプの導入形式です。自社サーバーを利用するのでカスタマイズ性に優れており、セキュリティが高いのもメリットといえます。ただし、自社でシステム管理を行う点はデメリットでしょう。

クラウド型はベンダーが提供するサーバーに構築されたLMSにアクセスして利用するタイプの導入形式です。自社でサーバーを構築する必要がなく、ベンダー側でセキュリティ対策やシステムのバージョンアップを行うため、導入後すぐに利用開始できるのがメリットといえます。

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搭載機能

LMSベンダーによって搭載されている機能は異なるため、自社に必要な機能が備わっているかどうかを確認しましょう。学習管理機能や教材管理機能といった基本的な機能以外に、教材作成機能やライブ配信機能、コミュニケーション機能、外部システムとの連携機能などが備わったLMSもあるため、自社に必要な機能を搭載したLMSを選定することが大切です。

また、管理したい対象がeラーニングなのか、必修研修もしくは公募研修なのかによって、必要な機能も異なります。機能ベースで検討することが難しい場合、どの研修をどのように管理したいか、要件をまとめることも有効です。

教材コンテンツの充実度

多くのLMSでは、ベンダー側で用意した既存教材コンテンツを利用できます。既存教材コンテンツの内容や用意数はベンダーによって異なります。そのため、既存教材コンテンツを活用して研修や学習を行う場合は、教材コンテンツが充実しているかどうか、自社の導入目的に合った教材コンテンツが用意されているかを確認しましょう。

コスト

LMSは導入にも運用にも費用がかかります。そのため、予算に合ったLMSベンダーを選ぶ必要があります。クラウド型LMSは年額または月額料金制が一般的なので、ランニングコストはかかりますが導入コストを抑えることができます。一方、オンプレミス型は自社サーバーの構築やインフラ整備などの初期費用が発生するだけでなく、サーバー管理やセキュリティ管理を行うための人件費もかかります。各LMSベンダーの料金体系を比較して、長期利用できるLMSベンダーを選びましょう。

操作性・視認性の高さ

LMSを社内に定着させるためには、操作性・視認性の高さも重要です。使いやすく分かりやすいUI/UXが備わったLMSであれば、管理者側も受講者側も迷わず使いこなせるようになり、モチベーション向上や社内への定着につながります。本当に自社の社員が使いこなせる操作画面であるかどうか、デモ環境で確かめておくと良いでしょう。

サポート体制

LMSを社内に定着させるには、ベンダーからのサポートも重要です。また、LMS導入時やトラブル発生時などにも、ベンダーからのサポートを受けられればスムーズに運用できるようになります。そのため、導入前はもちろん導入後のフォローアップも行ってくれるサポート体制があるかどうかを必ず確認しましょう。

機能が充実していてコストを抑えられるLMSであっても、自社で使いこなせなければ意味がありません。多機能性よりも操作性やカスタマーサポートの有無が重要であるため、LMSベンダーを選定する際は機能やコストだけでなく操作性やサポート体制なども重視したうえで、総合的に判断するようにしてください。

LMSベンダーの要件にお悩みの方は、以下の資料を参考にして下さい。
失敗しないLMS導入!事前に検討しておきたい“LMSの要件”とは?

まとめ:導入目的を明確にして自社に合ったLMSベンダーを選ぼう!

各ベンダーによってさまざまな種類のLMSが提供されています。自社の導入目的を明確にしたうえで、目的達成につながるLMSベンダーを選ぶことが大切です。そのためにも、自社に必要なLMSの要件を整理して、多角的な視点から各ベンダーを比較・検討しましょう。

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