eラーニングでコンプライアンス研修を行うメリットとポイントを解説

現代社会において、企業のコンプライアンスの重要性は非常に高まっています。コンプライアンス違反は企業の社会的な信頼を失う原因となるため、全社的にコンプライアンス研修を行って意識を高めなければなりません。eラーニングで全社員にコンプライアンス研修を実施すれば効率的及び効果的ですが、どのように実施すべきか分からないという方もいるでしょう。本記事では、eラーニングでコンプライアンス研修を行うメリットとポイントについて解説します。

コンプライアンスの重要性

はじめに、企業にとってコンプライアンスがなぜ重要なのかを見ていきましょう。

コンプライアンスの概念

コンプライアンスとは一般的に「法令遵守」のことを指します。ビジネスシーンにおけるコンプライアンスの概念として、「法令遵守」以外に「社内規範」「社会規範」「企業倫理」も含まれています。

法令遵守

法令遵守とは、法律や条例のような法的拘束力を持つ規則を守ることです。たとえば、景品表示法違反や著作権法違反、情報漏洩、インサイダー取引などの違反をすると、法的な罰則を受けることになります。また、企業は労働基準法に則って従業員に働いてもらうために、日頃から法令遵守を心掛けることが大切です。

社内規範

社内規範とは、業務上の規定や社内ルールのことです。労働基準法を遵守するために、企業は一般的に労働時間や休日、賃金といった労働条件を「就業規則」に規定しています。そのため、残業代が支払われない、休憩・休日がないなど、就業規則に規定された内容に違反した場合はコンプライアンス違反に該当します。

社会規範

社会規範とは、法令では定められていない公序良俗や常識のことで、社会的ルール指します。たとえば、不祥事を起こした企業が不誠実な対応を取ったり、企業の社長が会見の場で粗暴な言動を取ったりした場合、その企業の社会的信頼は失われるでしょう。社会規範は社会情勢や国民の意識などによって流動的に変化するため、常に倫理観や情報をアップデートしながらコンプライアンス教育を行うことが求められます。

企業倫理

企業倫理とは、企業が社会的信頼を得るための行動規範のことです。法令遵守だけでなく、社会環境や自然環境、人権の尊重といった道徳的観点から企業活動を規定して、組織づくりや運用方法などを考えていくことが求められます。たとえば、セクハラやパワハラ、雇用形態の異なる社員への差別的対応はコンプライアンス違反となります。

コンプライアンス教育が重要な理由

企業にコンプライアンス教育が求められる理由として、コンプライアンスを遵守することで社会的信頼を獲得し、企業価値を高める必要があるからです。

近年では従業員の過労死や補助金等の不正受給、コンプライアンス違反の隠ぺいなど、さまざまな不祥事によって企業は社会的信頼を失墜し、企業価値を損ねています。コンプライアンス違反は社会問題として大きく発展しやすく、ステークホルダーの離脱によって企業活動の継続が困難になるケースもないとはいえません。

企業が継続的に発展していくには、利益追求だけでなく、社会的リスクを回避しながら企業活動を行うことも求められます。そのため、コンプライアンス教育を実施してコンプライアンス意識を高めると同時に、社員一人ひとりが社会的責任を果たすことが重要なのです。

eラーニングでコンプライアンス研修を行うメリット

eラーニングでコンプライアンス研修を行うメリット

企業にとってコンプライアンス教育は全社員が学ぶ必要があるだけに、限られた業務時間の中で効率的にコンプライアンス研修を受講してもらうことが重要です。そのため、eラーニングでコンプライアンス研修を行うと良いでしょう。eラーニングでコンプライアンス研修を行うメリットは、以下の5つです。

規模や拠点に関わらず同一品質の研修ができる

eラーニングはオンライン上で研修を行えるので、時間や場所の制約がありません。そのため、企業規模や勤務地に関わらず同一品質の研修ができるのがメリットといえます。

従来の集合研修では、講師によって学習の質に差が生まれるなどのデメリットがありました。eラーニングはインターネット環境下であれば全社員が画面上で同じ内容の研修を受講できるので、理解度に差が生まれにくくなります。

社員一人ひとりに適した内容で研修を実施できる

コンプライアンス研修といっても、経営者と一般社員とで学ぶべき内容は異なります。従来の集合研修では、階層別に研修を実施するには階層ごとに最適な講師を選定してスケジュール調整を行わなければなりませんでした。

eラーニングなら、階層や部門などの属性に合ったコンプライアンス研修を実施できるというメリットがあります。また、LMS(学習管理システム)を導入すれば受講者の学習進捗状況や理解度を確認できるようになるため、社員一人ひとりの習熟度に合わせて個別フォローを行えるようになり、学習効果の向上が期待できるでしょう。

社員自らスケジュールを調整して受講できる

運営側が全社員のスケジュールを調整して、集合研修を組むことは大きな負荷となるでしょう。また、業務の内容や役職などによっても受講しやすい時期は異なりますので、1人1人の事情を踏まえた研修日程の調整は限りなく難しいと思われます。

eラーニングなら自身の好きなタイミングで、いつでもどこでも受講できることは大きなメリットといえます。受講期間を定め、全社員に受講させることで研修運営側の負荷も下がるでしょう。

コスト削減と研修の量・質向上の両立

従来の集合研修では、スケジュール調整や講師への依頼費用、会場費用、受講者の移動費用といったさまざまなコストが発生しました。eラーニングなら、時間や場所を問わず社員それぞれがオンライン上で研修を実施できるため、これらのコストを削減できるというメリットがあります。

また、eラーニングは教材のアップデートや受講回数の設定を簡単に行えるので、研修の量や質を向上させたい場合でも余計なコストや手間がかからず対応できるようになります。

常に最新の情報を提供できる

コンプライアンスは法改正や社会情勢、国民の意識などによって流動的に変化していくものです。そのため、コンプライアンス研修を実施する際は内容を適宜アップデートして常に最新の情報を提供する必要があります。

紙の資料を配布する研修の場合、資料の更新や印刷、再配布などの手間とコストがかかっていました。eラーニングは簡単に教材を差し替えてアップデートできるため、常に最新のコンプライアンス研修を実施できるようになります。

eラーニングでコンプライアンス研修を行うポイント

eラーニングでコンプライアンス研修を行うポイント

eラーニングでコンプライアンス研修を実施する際は、ポイントを押さえることで効果を最大化できます。eラーニングでコンプライアンス研修を行うポイントは、以下の3つです。

当事者意識を持たせる

コンプライアンスの範囲は多様化しており、インサイダー取引や粉飾決算といった法令違反に該当する事案から、セクハラやパワハラなどの法令に違反しない事案まで、多くの事案がコンプライアンス違反に該当します。そのため、誰もがコンプライアンス違反を起こす可能性があるのです。

コンプライアンス研修を行う際は、研修を行う目的の事前共有と、過去に実際に発生した事例を取り上げながらリスクの大きさや組織全体への影響について解説し、受講者全員に当事者意識を持たせることが重要です。

経営層が率先して研修を受講する

コンプライアンス研修は「自分とは関係ない」「研修内容が自分の仕事内容に影響しない」といった理由から、社員の受講意欲が低下するケースも少なくありません。しかし、コンプライアンスに対する意識の向上が社会的信頼の獲得につながり、企業価値を高めることになるため、全社員に対してコンプライアンス意識を醸成する必要があります。

社員の受講意欲を高めるには、経営層が率先してコンプライアンス研修を受講すると良いでしょう。トップダウンでコンプライアンス教育に取り組むことで、社員の意識改革を促進できるようになります。

受講者への個別フォローを行う

eラーニングはいつでもどこでも受講できるというメリットがある一方で、受講するかどうかは社員の自主性に依存するので、受講意欲を向上させる工夫が必要です。そのため、LMS(学習管理システム)を導入して、定期的に受講のリマインドを行うようにしましょう。

また、LMSでは学習進捗状況やテストの成績も確認できるので、研修内容の定着度が低い受講者に対して個別フォローを行って理解度を深めさせることも大切です。

まとめ:eラーニングで効果的にコンプライアンス意識を向上させよう!

コンプライアンス意識は企業価値に大きく影響するため、すべての社員が当事者意識を持ってコンプライアンス教育に取り組むことが重要です。eラーニングなら企業規模や勤務地に関わらず同一品質の研修を行えて、常に最新のコンプライアンス研修を提供できるというメリットがあります。また、eラーニングの効果を最大化するには、LMSの導入がおすすめです。

「GLOPLA LMS」は、誰でも使いこなせる学習管理システムです。社員にとって学びやすい受講画面により、受講意欲の向上につながります。また、カスタマーサクセスが導入後の定着から運用までサポートを行うため、LMS上で質の高い研修を提供できるのもポイントです。eラーニングで効果的にコンプライアンス研修を行うためにLMSの導入をご検討の際は、ぜひお気軽にご連絡ください。

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