自律型人材育成研修
日経225企業
取引実績※1
企業内研修
有益度★★★★★※2
導入企業数
受講者数
※1:2025年4月グロービス調べ ※2:2025年3月「テーラーメイド型プログラム」を除く平均値
自律型人材の育成において重要なこと
近年、組織開発において「自律型人材」の育成に注目が集まっており、グロービスへも多くの企業から「自律型人材を育成したい」という相談が寄せられています。
自律型人材とは、仕事の意義や意味を理解して主体的に行動を起こし、成果を生み出す人材を意味します。自律型人材の育成は業務プロセスの見直しや組織風土の変革を伴うことも多く、一定の時間がかかる取り組みです。育成の過程で「なかなか成果を感じられない」と壁にぶつかる育成担当者の方もいるでしょう。しかし「自社における自律型人材」を明確に定義して適切なアプローチを取れば、自律型人材の育成は必ず前に進めることができます。
グロービスはまず、経営戦略と育成課題にもとづいて「自律型人材」像を描くところからお客様をサポートします。長期的な視点から段階的な育成プロセスを設計し、それぞれのフェーズで必要な研修テーマを組み合わせ最適な育成プログラムを提案いたします。
自律型人材育成研修の特長
年間3,400社におよぶ研修実績から導いたノウハウ
グロービスはこれまで多種多様な業界で自律型人材の育成を支援するソリューションを提供してきました。個々の企業にフィットする研修企画・設計のノウハウを確立しており、自律型人材の定義から研修プログラムの設計、実施後のサポートまでの全プロセスをサポートできます。また育成過程で直面しやすいハードルを把握しているため、それらを解決するための工夫をプログラムに組み込み、社内事情を踏まえた最適な内容でご提案できます。
企業ごとの「自律型人材」の定義に応じた研修プログラムを提案
グロービスのコンサルタントは、その多くがMBA(経営学修士)を取得しており、体系的な経営学の知識を持っているため、経営戦略に基づいた人材育成の課題を議論することができます。企業に表れている育成課題から議論を行い、短期間では実現が難しい自律型人材の育成を、段階的に課題を解決しながら設計することができます。たとえば自律型人材に求められるリーダーシップや論理的思考力などの習得を、階層別の研修プログラムとして提案することも可能です。
幅広いテーマを組み合わせ相乗効果のある育成施策を提供
自律型人材の育成には、リーダーシップや汎用的なビジネススキルなど、幅広い知識・スキルの習得が求められます。このため単発の研修施策で終わらせず、複数の施策を組み合わせ、長期的に取り組むことが必要です。グロービスは経営大学院の科目開発をベースにした、幅広い研修テーマを取り揃えています。そこに、ベンチャーキャピタルの運営やベンチャー企業支援を通じて得た最新のビジネス知見を掛け合わせ、組織開発や人材育成のトレンドを加味した提案を行います。
自律型人材育成に必要な研修テーマを網羅
「自律型人材」像の定義から、育成プロセスの設計、研修プログラムの企画・実施まで一貫して支援します。幅広い研修テーマから、育成プロセスの各フェーズに必要なものを組み合わせ、企業ごとに最適なプログラムを提案します。

自律型人材の育成研修の成果
お客様の声
自律的に学ぶ環境を整備し、主体的なキャリア形成を支援する
主体的なキャリア形成を望む若手・中堅社員が増えてきました。それを支援するには、自分に必要な分野を必要なタイミングで学べるグロービス・マネジメント・スクールの導入が最適と判断し導入に至りました。学びと業務のつながりを意識するための仕掛けをつくり、自律的に学ぶ環境を整えられた点において、主体的なキャリア形成の支援として一歩前進できたと感じています。
受講者の声が自発的な学びの文化醸成につながる
変化の激しい時代を生き抜くためにも、自律型人材の育成が急務でした。まずグロービスの『クリティカル・シンキング』講座を全社公募で導入し、社員が自ら手を挙げて参加できる機会を作りました。研修後は受講者の声を社内に発信し、自発的な学びの文化醸成を図りました。5年にわたって取り組みを継続した結果、若手・中堅層が自ら課題を見つけ、解決策を考え実行する姿が増えたと感じます。現在は、部門を超えた自主的な勉強会も頻繁に開催されるなど、自律型組織へ変化が表れているところです。
複数の研修を組み合わせ自律的に学べる環境を整える
「自律」「個の成長」「共感」を軸とした人材育成を目指しています。社員が自律的に学べる環境を整えるため、GLOBIS 学び放題やGMAP、企業内研修(講師派遣型)を組み合わせて導入しました。昇格試験と連動させることが、学びへの動機づけのひとつになったと思います。社員間で学びを共有する文化も生まれ、管理職からも「メンバーが自ら考え、行動するようになった」という声がよく聞かれています。
研修の満足度

自律型人材育成研修のプログラム形態
研修の実施手法・形式は、グロービスから講師を派遣し自社社員のみで受講する「集合研修(講師派遣型)」、他社の受講者と共に学ぶ「スクール型研修(公開講座)」、場所や時間を限定せずオンライン動画で学ぶ「eラーニング」の大きく3つに分類されます。

グロービスでは、ご予算・研修期間・受講者のレベルに応じて、最適な手法を柔軟に組み合わせたご提案が可能です。また、効果測定や研修の仕組みづくりまで、お客様の育成施策を全方位的にサポートいたします。
集合研修(講師派遣型)
集合研修は、自社社員のみを対象に、グロービスから講師を派遣して実施する研修手法です。
部門を越えて複数の社員が同時に受講することで、組織内の共通言語形成につながり、部門間の円滑な連携の一助となります。また、自社の課題に沿ったプログラムを選択し学ぶことで、研修後の現場における具体的な課題解決も期待できます。
体系化された内容を個社ごとに組み合わせる定型プログラムと、各社の個別課題に対して内容を設計するテーラーメイド型プログラムの二種類をご用意しています。
| 項目 | 定型プログラム | テーラーメイド型プログラム |
|---|---|---|
| 実施形式 | リアル/オンライン | リアル/オンライン |
| 研修期間 | 1日~(柔軟に設計可能) | 数か月~(柔軟に設計可能) |
| 所要時間 | リアル:1日7時間~ オンライン:1日3時間×2回~ | リアル/オンライン:1日3.5時間~ |
| 費用体系 | 1プログラム当たり料金制 | プログラムにより異なる |
どちらの形態でも、基礎知識・スキルを習得するものから実践度合いを高める応用的なものまで、個々のマネジメント層の課題に応じた研修プログラムをご提案します。
自律型人材育成プログラムの例
環境変化の中で課題を自ら把握し、自己成長を続ける人材を育成するために、学びの促進者である管理職層と、学びの主体者であるメンバー層へ、それぞれのプログラムを提供した例です。


より詳しい内容は以下をご覧ください。
スクール型研修(公開講座)
スクール型研修は、様々な業界・業種のビジネスパーソンが集まる「他流試合」型の研修手法です。
社外ならではの緊張感の中で議論を重ねることで、固定化しがちな視点や思考を見直し、新たな価値観に触れながら自身の判断軸や「持論」を磨く機会を得られます。加えて、社外の人的ネットワークを築くことで、鮮度の高い情報や客観的なフィードバックを得ることも期待できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施形式 | リアル/オンライン(※一部科目はオンラインのみ) |
| 受講期間 | 3か月(全6回または全12回) |
| 研修時間 | 1回3時間 |
| 費用体系 | 1名あたり料金制 |
リアルとオンラインの両方で提供しており、各社1名様からの参加はもちろん、集合研修(講師派遣型)と組み合わせた長期プログラムとしても活用いただけます。個々のマネジメント層の課題に応じ、基礎から実践まで幅広い科目を選択可能です。
グロービスでは、経営層・マネジメント層向けの「グロービス・エグゼクティブ・スクール」、幅広いビジネスパーソン向けの「グロービス・マネジメント・スクール」を開講しています。
また、学位(経営学修士)の取得を目指す「グロービス経営大学院」を企業派遣でご利用いただくことも可能です。

グロービス・エグゼクティブ・スクール
将来の経営幹部の養成を目的に、マネジメント層向けに開発したスクール型研修プログラムです。育成目的やキャリアに合わせて全7プログラムから選択し、自社をけん引するリーダーに必要な経営スキルを体系的に学べます。
グロービス・マネジメント・スクール
未来のリーダー育成を目的に、幅広い層のビジネスパーソンを対象としたスクール型研修プログラムです。経営に関する「ヒト」「モノ」「カネ」「思考」「テクノベート」の5領域・計15科目から、個々の課題感や目的に適したプログラムを選択し、全6回・3か月間にわたって実践的なスキルを習得します。多様な人材が集う環境での学びを通じ、ビジネスの基礎力を体系的に養います。
グロービス経営大学院
累計卒業生数は約10,679名(2025年3月現在)と、日本で最も選ばれている経営大学院です。経営に必要なスキルとマインドを約24科目・標準2年(~最大5年)で体系的に学習し、経営者と同じ目線・共通言語をもった次世代リーダーを育成します。
eラーニング
eラーニングは、時間や場所を選ばず、幅広い社員に平等な学習機会を提供できる研修手法です。組織全体の知識・スキルの底上げや、自律的に学ぶ文化の醸成に適しています。
グロービスの学習理論に基づく体系的なプログラムで、時代の変化に対応できるビジネスパーソンの育成を支援します。
グロービス学び放題
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施形式 | オンライン |
| 契約期間 | 6か月/12か月/36か月 |
| 研修時間 | 1コース 10分~1時間前後(コースにより異なります) |
| 費用体系 | 1IDあたり料金制(最小10ID~) |
グロービス学び放題は、AI・DXなどの最新テーマから普遍的なビジネス知識までを、グロービス品質で体系的に提供する学習プラットフォームです。
AIが学習パートナーとして理解度や成果を可視化し、次に学ぶべき内容を提示。動画視聴にとどまらず、「測る→学ぶ→成長する」仕組みとして機能し、一人ひとりに最適化された自律的な学びと実務への応用を後押しします。
なお、英語版コンテンツも提供しており、グロービスが培ってきたビジネスナレッジや実務で活かせる幅広いビジネスの知見を、世界中で学ぶことができます。グロービス学び放題をご契約いただければ、どなたでも視聴できます。
eMBA
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施形式 | オンライン |
| 受講期間 | 3か月 |
| 研修時間 | 1科目3~25時間(科目により異なります) |
| 費用体系 | 1科目あたり料金制 |
グロービスMBAのエッセンスをストーリーと事例で学ぶ、アウトプット強化型の eラーニングです。
「グロービスMBA科目」、「時代の変化に対応するためのショート科目」に加え、「AI対話トレーニング科目」を厳選して提供。身に付けたい知識やキャリアに応じて1科目から受講いただけます。
多言語対応
グローバル人材育成(英語サイト)
グローバル人材として力を発揮するための人材育成プログラムを、英語、中国語、日本語の3言語にて幅広く提供しています。
アセスメント・テスト(GMAP)
GMAPはビジネスパーソンの能力を客観的に測定するテストです。「考える力・論理思考(クリティカル・シンキング)」と「経営知識・マネジメント(ビジネス・フレームワーク)」を測定領域とし、ビジネスパーソンの理解度と実践度合いを測定します。
累計78万人(2025年3月時点)の受験データをもとに、日本のビジネスリーダー層と自社社員のスキルレベルを比較することができます。研修前の課題抽出や研修後の効果測定はもちろん、昇格試験や評価指標としても活用でき、データに基づいた精度の高い育成施策の立案をサポートします。
学習管理システム(GLOPLA LMS)
GLOPLA LMSは、研修運営のノウハウを熟知したグロービスが開発した学習管理システムです。
研修効果を測定・可視化することで、成長や成果を人事・社員の双方で実感できます。また、システム内で受講者の上司を巻き込む各種機能により、部下の学びを現場の配置や育成に活かすことも可能です。
さらに「グロービス学び放題ライト※」の活用や研修情報の一元管理により、自律的な学習を後押しします。加えて、グロービスのコンサルタントが育成体系の設計から活用定着まで伴走し、LMSを組織の力として根づかせます。
※「グロービス学び放題」から厳選された一部のコンテンツを、GLOPLAにて無償で視聴できる機能
研修サービスの品質を支える体制
ビジネスの最前線で活躍する実務家講師
グロービス独自の厳しい基準をクリアした人材のみが講師として登壇。講師は経営者やコンサルタントなどの実務経験を持ち合わせるビジネスのプロフェッショナルでもあります。数々のクラスで磨きこんだティーチングスキルによって、受講者が考えアウトプットするための場づくりを行います。


最新かつ実践的な教育コンテンツを届け続ける体制
グロービスの研究開発部門では、研修などの教育現場やベンチャーキャピタルの投資先から収集した最新のビジネス知見を基に、独自の教育コンテンツを開発しています。研究開発部門には現役・実務家教員が属し、研修/スクールプログラム、GLOBIS 学び放題の動画教材、書籍、ウェブサイトなどのコンテンツを、ビジネスの現場で役立つ内容にブラッシュアップし続けています。

自律型人材の育成研修の活用事例
地域・階層を超えて多くの人が学ぶ組織へ
| 業種 | 製造業 |
| 対象層 | 全社員 |
| 育成ストーリー | 全国に製造拠点が存在する組織で、管理職以上の研修は人事が担うものの、現場の育成は各拠点や事業部の内製に頼ってきた。 近年、大口取引先の事業再編による受注減少や、流通業と提携した提案を得意とする他社の台頭など、厳しい環境変化が起きている。「現場も含めた1人1人の社員が変化への感度を高め、今の仕事を変えていかなければ生き残れない」と経営トップが危機感を表明。人事部が全社員対象の育成機会を創設することになった。 「学ぶ組織」をキーワードに、変化に強い体質への転換を図っている。 |
| プログラムの狙い/ポイント | |
| 導入サービス | ・グロービス・マネジメント・スクール ・GLOBIS 学び放題(eラーニング) |
▼プログラムの全体像
| 全社員 | 左を修了した希望者 | |
| 6か月間 | 3か月間 | |
| テーマ | ・視野を広げる ・組織の共通言語化 ・いつでもどこでも学べる環境づくり | ・学びを深める ・他社人材と切磋琢磨し成長への刺激を得る ・どの勤務地でも学べる環境づくり |
| 実施内容 | eラーニング「GLOBIS 学び放題」 | グロービス・マネジメント・スクール 通学クラスまたはオンラインクラスを選択 |
自律型人材育成に関する質問
- 自律型人材の育成には、どのくらいの期間が必要ですか?
人材だけの問題なのか、組織的な問題なのか、ある部門だけの特定の問題なのか、など課題の種類によって必要な期間は異なります。そのため、まずは自律型人材の障壁になっている自社の課題を絞り込む必要があります。たとえば、自律型人材の育成課題が「管理職の権限移譲不足」が原因の企業と「公募など主体的な学ぶ機会の提供不足」が原因の企業ではアプローチ方法も必要な期間も変わります。
グロービスでは、自社ならではの課題や目的に合わせて効果的な研修プログラムを設計しますので、お問い合わせください。研修ごとに育成のゴールを決めて、段階的に育成の結果を評価していきましょう。
- 自律型人材の育成効果をどのように測定すればいいですか?
複数の指標を組み合わせて評価を行うことをおすすめします。そのためには研修の目的を明確にすることが不可欠です。研修のゴールが定まれば、社員の行動の変化、組織全体の生産性や効率性の向上、部下の自律性に関する管理職の評価など、さまざまな観点から達成度を測ることが可能になります。
- 研修やeラーニングなどを公募制度で設けていますが、研修の参加者が増えない、動画の視聴が継続しない、などの課題があります。自律学習につなげるには、どうすればいいでしょうか?
公募制度を導入すれば、自然に受講者が増えるというわけではありません。担当者からの働きかけが必須です。たとえば社員が受講の必要性を感じていない場合は、動機づけがポイントになります。担当者や経営層からの説明、アセスメント・テストと紐づけて適切な危機感を醸成するなどのアプローチが有効です。他にも受講のモチベーションを保つための施策などグロービスには豊富なノウハウがありますので、ご相談ください。
- 忙しいビジネスパーソンが業務と研修を両立できるか不安です
受講者の多くが、働きながら学ぶビジネスパーソンの皆さんです。クラスの予習・復習は企業内研修(講師派遣型)・スクール型研修いずれも各回5〜10時間程度行うことを推奨しています。学びを業務に取り入れ生かすためにも、むしろ業務と並行して学ぶことをおすすめします。業務の中で気づく自身の「思考の癖」や行動パターンを発見し、課題感をクラスに持ち込んでいただくことで学びがより深まるからです。
なお、スクール型研修では急な出張や会議でどうしても授業に参加できない場合に、振替制度をご利用いただけます。(申込科目においてクラスが複数開講しており、振替希望先に空席がある場合に限りご利用いただける制度です)
- 管理職が部下の主体性や自律性を促すマネジメントができていません。
そのような場合には、まず管理職の意識改革が必要です。せっかく意欲ある若手が入社しても、管理職が仕事を抱え過ぎて仕事を適切に任せなかったり、マイクロマネジメントになったりすると、自律型人材とは真逆の指示待ちの社員をつくりだすことになってしまいます。管理職向けに質問力や論理思考力などの対話スキルを向上させることが必要です。また人事評価や組織風土の観点から、管理職が部下の主体性や自律性を引き出すマネジメントが求められるような制度づくりを行うこともポイントです。
自律型人材育成の考え方
持続的な組織成長に欠かせない自律型人材
自律型人材とは、自ら課題を発見し、主体的な行動を重ねて問題を解決できる人材を指します。現代はビジネス環境の変化や労働人口の減少、働き方改革の進展といった複数の要因が同時に存在し、社員一人ひとりが自律的に行動することが、企業の持続的な成長には欠かせないと言われています。
VUCAと呼ばれる変化が激しいビジネス環境においては、将来の見通しが立ちにくく、前例のない課題が増加しています。さらに業界を超えた企業合併や提携が盛んになっているため、多様なステークホルダーとの協働も求められます。しかしテクノロジーの発展に伴いビジネススピードが増している昨今では、細かい業務の一つひとつに対して上司に判断を仰いでいる余裕がないのが現状です。このような状況下では、指示待ちや前例踏襲で仕事を進めるのでなく、社員一人ひとりが自ら考え行動する姿勢が重要になるのです。
自律型人材に求められる要件
自律型人材として成長し成果を生み出すためには、能力とマインドの二つの側面から要件を考えることが重要です。具体的な要件は企業ごとに異なりますが、グロービスでよくお伝えする内容を例としてご紹介します。
たとえば、能力としては、組織やチームが成果を出すためにはどうすれば良いか自分で考える課題設定力や論理的思考力、ステークホルダーとの交渉スキル、人を巻き込む力が挙げられます。マインドとしては、仕事の意義や意味を理解し、自分で動機づけを行えることが求められます。また自分自身のキャリアを考え、仕事の変化やチャレンジに対して前向きな姿勢も必要です。
こうした能力やマインドは、管理職、中堅社員、新入社員のどの階層向けの自律型人材なのかによっても求めるレベルは異なります。自社にとって必要な自律型人材の要件を言語化しましょう。
自律型人材の育成には研修を含めた総合的な施策が必要
自律型人材に必要な能力・マインドを組織で発揮するには研修を含めた総合的な施策が必要です。
なぜなら能力やマインドがあったとしても、適切な権限委譲やチャレンジ可能な環境がなければ、自律的に行動することが難しいからです。たとえば若手社員に対して自律型人材をテーマにした研修を実施しても、管理職層が自律を促すマネジメントができていないと、研修での学びを実践しづらくなってしまいます。組織全体で自律型人材が活躍する風土になっているかどうかにも注意を向けてください。
従って自律型人材の育成には、育成施策以外にも人材マネジメント全体を考えた整合性が不可欠です。人材配置や評価制度などの人材マネジメント施策を、研修施策と共通の人材要件定義に基づいて設計しましょう。経験や視野を広げる配置転換や業務アサイン、チャレンジへの評価や成長を実感するための昇格機会があってこそ、実際に社員が自律的にキャリアを築くことができるのです。
また短期間でのゴールを目指すと壁にぶつかりやすくなってしまいます。経営層のコミットメントや支援など、組織全体での取り組みも求められるため、段階的に自社なりの自律型人材を育てていくことが必要です。
自律型人材の育成を成功させるポイント
育成課題を十分に議論してから施策を検討する
自律型人材を育成するための組織課題は何か、人材育成課題がどこにあるのかを議論し、本質的な解決策を導くことが重要です。とくにメンバーシップ型の組織文化を持つ企業では、従来の業務プロセスや組織風土の改革を伴うことがあり、研修体系から育成の設計から見直す場合もあります。経営課題を基に育成課題を整理し、施策検討の前に関係者で目線を合わせておきましょう。
社員個人への研修だけでなく、組織全体の環境整備も行う
自律型人材育成に対する課題は複合的であり、原因が社員個人以外にある場合も少なくありません。人事部門の仕掛けや管理職からの働きかけも、自律型人材の育成に大きな影響を持つからです。このため社員個人への研修や啓蒙に偏った施策は避ける方がいいでしょう。さらに組織風土や評価制度も重要です。社員が「自律的な行動が報われる組織である」と認識できるような制度設計や、組織文化をつくっていきましょう。
育成手段と育成目的を混同しない
「自律型人材の育成施策を打っているのに成果が得られない」という、お悩みの声をよく聞きます。先に述べたように、自律型人材の育成は短期的に実現できるものではありません。公募やeラーニングの導入は育成手段のため、導入したからと言って育成目的が達成されるわけではありません。手段と目的を分けて考え、施策を導入した結果、どんな人材にしたいのかゴールを明確にしましょう。成功につながる育成施策を行うためには、現状の育成課題の整理から始め、目的に見合う手段を選択することが不可欠です。

