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コニカミノルタジャパン株式会社

GESでの学びを活用し、正解のない時代に立ち向かうために、メンバーの力を引き出すマネジメントを実践

コニカミノルタジャパン株式会社
コニカミノルタジャパン株式会社

コーポレート本部 経営企画部 経営企画グループ/社長室 小川 陽二郎さん

受講科目:ミドル・マネジメント・プログラム(2022)

ヘルスケアカンパニー 首都圏支社 東京東営業所 所長 安田 忠浩さん

受講科目:ミドル・マネジメント・プログラム(2022)

※部署・役職はインタビュー当時

まとめ
業種
  • 電子/電気機器
受講科目
  • ミドル・マネジメント・プログラム(MMP)
受講形態
  • リアル
課題
  • 過去の経験が必ずしも生かせない状況に直面し、普遍的な理論を学ぶべきタイミングだと感じていた
  • 一回り以上年が離れているメンバーをどうモチベートしてスキルを磨き、結果を出すべきか悩んでいた
受講内容
  • クラスで学んだ内容を使って自社分析をすることで、自信をもって自分の言葉で語れるようになった
  • ファシリテートのクラスでは理論を学び、多様なメンバーと限られた時間で合意形成をする実践までできた
成果
  • マーケティングで学んだ消費者の購買決定プロセスを、部下との営業活動の計画や振り返りに取り入れた
  • ファシリテーションクラスの学びを使うことで、メンバーが意見を出しやすくなった

背景と課題

経営企画部で、従業員エンゲージメントを上げる取り組みをリード

小川さん:
経営企画部で、いくつかの全社横断プロジェクトをリードしています。その中で今、最も注力しているのは従業員満足度向上の施策です。各部門のマネージャー層と、従業員エンゲージメントを上げる取り組みを進めています。

東京営業所の所長として、5人のメンバーをリード

安田さん:
東京営業所の所長として5人のメンバーを率いながら、医療機関向けにヘルスケア製品の営業を行っています。入社から14年間は岩手県で勤務し、その後、出身地である東京に戻ってきました。一貫して営業職のキャリアを歩んでいます。

過去の経験が必ずしも生かせない状況に直面し、普遍的な理論を学ぶタイミングだと感じていた

小川さん:
自分の経験則だけに頼るのではなく、ビジネスの先輩達が培ってきた考え方やフレームワークといった、理論を学ぶべきタイミングに来ていることを感じていました。

最近は不確実性が高いVUCAの時代だとよく言われます。当社はここ数年、まさにVUCAに直面し続けてきました。販売している製品に使われる半導体が世界中で供給不安定になるなど、突然何が起こるかわからないと肌身で感じてきたのです。

過去の経験が必ずしも活かせない、先行き不透明な時代だからこそ、普遍的な理論から学べることは多いのではないかと感じていました。

一回り以上年が離れているメンバーの育成に、課題を感じていた

安田さん:
私はリーダーシップに課題感がありました。営業所を預かる立場として、メンバーの育成は大きなミッションです。

東京営業所のメンバーは私以外全員20代で、当社において全国で最も平均年齢が低い営業所なんです。メンバーは私と一回り以上年齢が離れていますから、私が20代の頃の経験をそのまま伝えても、必ずしも活かせるとは限りませんし、価値観も異なるでしょう。皆をどうモチベートしてスキルを磨き、結果を出すべきか試行錯誤していました。

事前準備と受講内容

人事から推薦を受け、GESの受講を決意

小川さん:
私も安田さんも、人事部から推薦を受けたことがきっかけです。私としては、今の難局を乗り越えるために、自分をもう一段レベルアップさせたいと感じていた時期だったので、学びます、と即答しました。

安田さん:
私も、今の自分への課題感を乗り越えるには、この機会を活かしてグロービスで学んだ方がいいと考え、通学を決めました。

私の上司もグロービス・エグゼクティブ・スクール(GES)に通学していたので、以前から存在は知っていたんです。予習・復習が大変そうな様子を間近で見ていたので、学ぶことを決めておきながら、内心は少し気後れしていましたね(笑)。

時間の使い方を工夫し、予習・復習を計画的に実施

小川さん:
普段の仕事にGESの学習が加わるので、時間のやりくりは不安がありました。クラスが始まった後も、回を重ねるごとに予習の負荷が高くなってきて、「あれ?思ったより大変だな」とじわじわと感じていましたね(笑)。結果的に私は、日曜の朝など、空いた時間に集中して予習・復習を進めていました。

安田さん:
私も上司の姿を見ていたこともあり、時間の工面はきちんとやらなければと思っていました。ただ、受講期間中に家族との旅行を予定しており、その期間は予習・復習がほとんどできなくなることが心配でしたね。そのため、かなり前倒しで予習だけは進めておいたんです。そのおかげで最後まで乗り切れたように思います。

また、私は営業車で移動している時間が長いので、車の中でGLOBIS 学び放題の動画を流し、音声だけを何度も聞いて学習していました。移動時間に音声で学ぶと、不思議と楽しく感じて理解が進むんです。この学び方は自分に合っていました。

クラスでの学びを生かし、自社分析を実施。自信をもって自分の言葉で語れるようになった

小川さん:
自社のことはもちろん、日常生活で触れる商品やサービスに対しても、「これはどのようなビジネスモデルなんだろう?」などと、戦略を考える習慣がついたように思います。

当社ではGESの復習として、学んだ内容を使って自社分析をし、レポートにまとめる追加課題が出ます。同じテーマで題材を変えながら何度も考える経験をすると、自然と習慣化されるものですね。書籍で読んだだけでは印象に残っただけで終わりがちですが、クラスで学び、さらに自社について考えると、自信をもって自分の言葉で語れるようにもなります。

予習・復習だけでも大変な中、追加課題を行うのは苦労が多かったのですが、よい学びになりました。

成功した企業の裏には緻密な戦略があり、実行できる成熟した組織がある

安田さん:
私は、学んだ内容に純粋に興味が湧きました。身近にある商品やサービスが題材になっているケースも多かったので、クラスを受講した後、実際に店舗に行って、学んだことを思い出しながら店内を歩いたりもしましたね。これがよい復習になるんです。

それまでは心のどこかで、成功している企業は大企業だからできているのだと思っていました。しかしながら、成功の裏には緻密な戦略があり、それを実行できる成熟した組織があるんですよね。そんなことを最近は部下にも伝えています。

一緒に学んだ仲間との交流も続いています。会社は違っても同じような立場にある人たちですので、お互いの悩みが深くわかり合えますね。仲間と相談し、励まし合う関係性は貴重なものだと思います。

成果と今後の展望

部下との営業活動の計画や振り返りに、マーケティングの学びを取り入れた

安田さん:
学んだことを現場でフル活用している感覚があります。たとえばマーケティングで学ぶ消費者の購買決定プロセスを、部下と営業活動の計画や振り返りを行うときに取り入れました。次回の商談は、興味をもってもらうことをゴールにするのか、購入の意思を示してもらうことをゴールにするのかで、話す内容は異なります。

これまでは一度商談して手応えがなければ諦めてしまっていた訪問先でも、購買に至るまでのどの段階にあるのかを考えてみると、次のアクションを具体的に考えやすくなりますよね。商談をストーリーで考える習慣をつけるよう、営業所全員でがんばっているところです。

ファシリーテーションの学びを使うと、メンバーから意見がどんどん出てくる

小川さん:
クラスの内容だけでなく、グループワークそのものからも多くの学びが得られました。経験してきた業種や職種が違うと、物事に対する捉え方も異なるんですね。私は営業や企画の経験が長いので、逆に、研究開発職の方の着目点や意見から多くの気づきがありました。

また、グループワークでは数回に1回は自分が議論をファシリテートすることになります。物事の見方が違うメンバーで議論し、限られた時間で合意形成をするのは難しいものです。私は部門横断プロジェクトの業務が多いため、多様なメンバーの議論をまとめるスキルは大いに役立てられそうです。

安田さん:
ファシリテーションをテーマとして学ぶ回もありました。私にとって、最も学びが深かった回でしたね。会議の準備やロールプレイなど、実践に直結する内容ばかりでした。

今はオンラインミーティングも増え、実りある議論をして結論を出す難しさが上がっているように思います。それに心理的安全性が保たれていなければ、オンラインだとますます発言しにくくなります。ところがファシリーテーションのクラスで学んだポイントを踏まえて、メンバーの考えに興味をもって耳を傾けると、どんどん意見が出てくるようになることを日々実感しています。

小川さん:
さらに、議論をして成果につながる結論を出すには、物事の真因に辿り着くことが重要であると実感しました。真因が見えないまま打ち手をいくら考えても、成果を生まないんですよね。問題は何か、その真因はどこにあるのかを徹底的に探ることは、進行中のプロジェクトでも強く意識しています。

誰もが活躍する組織をつくり、メンバーの可能性を最大限に引き出せるリーダーへ

小川さん:
メンバーの可能性を最大限に引き出せるリーダーになりたいと思っています。今は正解がないVUCAの時代。1人の能力だけに頼っていては、生み出せる成果に限界があると感じています。

私からメンバーに新しい視点を提供したり、私が気づけなかったことをメンバーに気づかせてもらったりしながら、全員が存分に力を発揮する。そして、その掛け算で成果を挙げていくことが私の理想像です。

そのためには、多様な人の考えを吸収していくことが必要です。最近は、出社日にはオフィスで積極的に社員へ声をかけています。少しの雑談からでも、仕事のヒントを得られることはあるものですね。

安田さん:
小川さんの考えに同意です。これまでは、当社も含めた多くの企業が、上層部が決めた方針を現場が実行していたと思います。これからは誰もがアイデアを出し、誰もが主役になってもいいのではないかと思うんです。一部の人の発想だけに頼っていては、取り残される会社になってしまうのではないでしょうか。

誰もが活躍する組織をつくるためには、私自身も自己研鑽が必要ですね。特にマーケティングの分野はもう少し勉強が必要だと感じているところです。まだまだ若手には負けないぞ、という気概をもって成長していきたいと思います。