リモートワーク/テレワーク時代に求められるスキル

2019.12.18

2019年4月には働き方改革関連法案の一部が施行、2020年にはオリンピック開催による混雑と、働き方改革に伴う柔軟な働き方が推進されています。働き方改革の手法の1つとして、リモートワーク/テレワークが注目されています。しかしリモートワーク/テレワークは、制度の整備やツールの導入だけではうまくいきません。本コラムではリモートワーク/テレワークを活用する方々に求められるスキルと、そのスキルの育成手法について解説します。

 

 


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リモートワーク/テレワーク導入における課題

リモートワーク/テレワークとは、従業員が自宅など自由な場所で仕事をする働き方のことです。出社せずに業務に従事できるため、ワーク・ライフ・バランスの向上などのメリットがあると言われています。働き方改革の推進により、リモートワーク/テレワークを導入する企業も増えているのではないでしょうか。

筆者もさまざまな企業の方から、人事制度の整備やITツールの導入を進めているとよく聞きます。日本企業の働き方改革もいよいよ本番を迎えているのでしょう。

 

一方多くの企業が手を付けているのはハード面だけで、ソフト面が疎かになりがちな点は気がかりです。ソフト面とは従業員のスキルやマインドです。たとえば、生産性を高めるためのスキル開発(図1)。「リモートワーク/テレワークで高い生産性を維持するには、どのようなスキルが必要なのか?」といった議論は、皆さまの会社でなされているでしょうか。

図1:リモートワーク/テレワークの成功に必要な働きかけ(ハード面・ソフト面)

図1:リモートワーク/テレワークの成功に必要な働きかけ(ハード面・ソフト面)

 

さらに見落とされがちなのはスキル開発の手法、すなわち「そのスキルをどのように身に付けてもらうか?」という観点です。リモートワーク/テレワークが本格化すると、勤務時間・勤務場所が多様化します。すると同じ時間・同じ場所に集まれないため、集合研修や勉強会といった従来の育成手法が使いにくくなります。

育成機会は全従業員に平等に提供されるべきです。リモートワーク/テレワークの利用者だけが研修を受けられないという事態は避けねばなりません。そのため、どのような手法で能力開発を支援するかにも目を向ける必要があるのです。

 

次項から「リモートワーク/テレワークで高い生産性を維持するには、どのようなスキルが必要なのか?」「そのスキルをどうやって身に付けてもらうか?」の2点について、順番に解説していきます。

 

リモートワーク/テレワークで高い生産性を維持するためのスキル

リモートワーク/テレワークに必要なスキルを、1:一般職の場合と、2:管理職の場合とで考えてみましょう。

1:一般職の場合

一般職の方々に求められるスキルは、論理思考です。論理思考の中でも、自分自身の考えを整理して構造化し、相手に伝わるように言語化して発信する力がとくに重要です。なぜ論理思考が必要になるのでしょうか。

リモートワーク/テレワークが本格化すると、オンライン(チャット、メール、Web会議など)でのコミュニケーション機会が圧倒的に増えます。今まで当たり前に Face to Faceで行っていた朝礼や会議、周囲のメンバーや上司へのちょっとした相談を、オンライン上で行う必要があります。

Face to Faceであれば、相手の表情やその場の雰囲気を踏まえ、うまく周囲に察してもらえたかもしれません。しかしオンライン上では、そうはいきません。リモートワーク/テレワーク利用中は自分自身の考えを整理して構造化し、相手に伝わるように言語化して発信する力、いわゆる論理思考が重要になります。

 

2:管理職の場合

マネジメントを行う管理職の場合、論理思考に加え、リーダーシップスキル・ファシリテーションスキルが重要になります。オンライン上でメンバーの状態を把握し、状況に応じた適切なアドバイスを行い、メンバーをモチベート・リードしていかねばならないからです。

 

リモートワーク/テレワーク時代の人材育成手法

リモートワーク/テレワーク時代の人材育成手法について考えてみましょう。これまで人材育成といえば、実業務を通じて学ぶOJTや、会議室などに集まって対面で行う集合研修や通学型研修が一般的でした。しかし、勤務の時間・場所が多様なリモートワーク/テレワークの利用者において、同じ時間・同じ場所に集う育成手法は現実的ではありません。

 

場所や時間を選ばない学習法と言えば、eラーニングや動画配信サービスを思い浮かべる方も多いでしょう。たしかにこれらの通信教育は、時間・場所に捉われずに学ぶことができます。しかし短所として、インプット(知識の習得)が中心になってしまう点が挙げられます。学びを実践に活かすには、アウトプット(学んだ内容を発信すること)が大切です。従来の通信教育だけではアウトプットが不足してしまう恐れがあります。

そこで近年注目を浴びているのが、テレビ会議システムを用いたオンライン研修です(図2)。

図2:人材育成の新たな研修手法について

図2:人材育成の新たな研修手法について:最近ではテレビ会議システムを用いた企業内集合研修が一定数実施されており、今後の検討においても関心が高いことがうかがえる(引用:株式会社グロービス、”デジタル変革時代の「戦略人事」調査レポート”、P.8、2019年10月)

 

テレビ会議システムを用いるため、同時双方向のライブ形式で議論やチャットを行えます(図3)。そのためアウトプットが増え、実践で活用できるスキル習得につながります。また受講者は、自宅などネットがつながる環境であれば受講が可能です。そのためリモートワーク/テレワークだけではなく、東京ー地方間の教育格差解消や、海外赴任者へのフォロー研修として使われることもあります。

図3:テレビ会議システムを用いたオンライン研修のイメージ

図3:テレビ会議システムを用いたオンライン研修のイメージ

 

一方オンライン研修の短所として、(集合研修と同じく)決まった時間に開催しなければなりません。またヘッドセットなどテレビ会議で必要な機器を全員分用意する必要があります。大人数が一斉に同じシステムを利用するため、ネットワークの不具合や接続不良に素早く対応できるよう、社内の情報システム部門との連携も不可欠です。

 

このように育成手法にはさまざまあり、それぞれに長所・短所が存在します。大切なことは常にアンテナを張っておき、育成手法のトレンドを知識として蓄えておくことです。EdTechという言葉に代表されるように、教育分野はテクノロジーにより加速度的に進化しています。さまざまな教育機関からの情報に耳を傾け、自社に最適な教育手法を選択できるよう、準備しておきましょう。

 

最後に

本コラムでは昨今注目されているリモートワーク/テレワークに焦点を当て、生産性を高めるために必要なスキルと、その育成手法について解説しました。

ITを活用した柔軟な働き方実現のためには、論理思考力・ファシリテーションスキルなどコミュニケーションスキルの強化が不可欠です。またスキルを身に付けてもらうための育成にも、IT活用が求められています。

本コラムでは一例として、テレビ会議システムを用いたオンライン研修を紹介しました。貴社のワーク・ライフ・バランス実現のためにも、新しい研修スタイルを柔軟に取り入れていく姿勢が求められていくでしょう。

 

 

(参考)グロービスの提供する「オンライン企業研修」「オンラインオープンスクール」

社員の皆さまのリモートワーク/テレワーク時代に求められるスキルを高めるために、新しい研修スタイルとして近年注目を浴びている「テレビ会議システムを用いたオンライン研修」を検討してみませんか? 現在お持ちの多くのお悩みが解決されることでしょう。

 

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執筆者プロフィール
中野 翔太 | Nakano Shota
中野 翔太

早稲田大学人間科学部卒業、グロービス経営大学院修士課程(MBA)修了
現ソフトバンク株式会社の法人部門にて、ITコンサルティング・マーケティング・サービス企画等に従事し、法人向けスマートデバイス事業やMVNO事業などの新規事業の立上げに参画。グロービス入社後は、コーポレート・エデュケーション部門にて、国内企業の人材育成・組織開発の企画・設計・コンサルティングに従事。現在は法人向けオンライン研修の責任者として、チームマネジメントとともに、企画・開発・オペレーション等のサービス全般に携わる。


※文中の所属・役職名は原稿作成当時のものです。