新たな価値を生み出す改善や、創意工夫を自律的に行う社員の育成に向けて、社内教育の質の向上に取り組むフジクリーン工業。しかし、その基盤となる従来のLMSは、社員が学ぶべきコンテンツにすぐにアクセスできない、また、管理する人事部門にとっても受講者への連絡からフォローアップまで一連の作業が煩雑であるなど、様々な課題が生じていた。 これらの課題の解決に向けて、同社は「GLOPLA LMS」に刷新。分かりやすいUI(ユーザーインターフェース)により社員の学習意欲が向上したほか、人事部門の管理負荷も大幅に削減できた。また、部門間での人材育成に関する情報連携が容易になったなど、多くの効果を得ている。
1961年に愛知県名古屋市で創業したフジクリーン工業は、有用微生物の持つ力を最大限に活かし、浄化槽や水処理プラントの開発、製造、設計、販売、施工、保守まで広く事業展開している。近年では、浄化槽の周辺事業についてビジネスモデルを再構築して事業拡大を推進しているほか、海外事業にも注力している。
フジクリーン工業では、海外事業の推進と国内シェアのさらなる盤石化に向けて、自律と共創を旗印とした人材育成を推進している。こうしたなかで、同社では次のような課題が浮き彫りとなっていた。
教育動画、資格学習用テストなどをLMSで提供していた。しかし、これまでのLMSは学習コンテンツが画面上に無作為に表示され、必要なコンテンツを見つけにくく、社員の自律的な学びの妨げになっていた。
社員への研修開催の案内から、研修詳細の案内やリマインド、終了後の課題回収まで、一連の連絡をメールで行っていた。研修のたびに5〜6回のやりとりが発生し、研修担当者の負担が増加していた。
事業所ごとに研修内容を企画し運営していたことに加えて、LMSによる情報連携も行われていなかった。部門を横断した社員教育や、全社を通じた社員教育の一元管理が困難だった。
グロービス経営大学院や、経営幹部養成プログラム(スクール型)への派遣、GLOBIS 学び放題(動画学習サービス)、GMAP(アセスメント・テスト)など、フジクリーン工業はこれまでグロービスの様々なサービスを活用してきた。
サービスを活用する中で、グロービスが開発した「GLOPLA LMS」の紹介を受けた。担当コンサルタントからの説明やウェビナーの参加を通じて、社員が自律的に学ぶ環境を構築できそうなこと、研修業務の効率化と質の向上が実現できそうなことを評価し、GLOPLA LMSを導入した。
学習に特化した、直感的に使いやすいUIで、受講者がマニュアルなしでも利用できる点を評価している。管理側にとっても操作方法のレクチャーが不要なため、すぐに利用が開始できる。
多彩な管理機能により、研修の受講履歴や進捗状況、学習の理解度を一元的に把握できる。これらのデータを活用し、研修企画や研修前後のフォローアップなど学習体験をデザインできる。
学習コンテンツとして利用している「GLOBIS 学び放題」との連携が容易である。独自に企画・運営している内製研修との組み合わせで、さらに充実した教育体系が実現できる。
フジクリーン工業の課題や人事戦略などに寄り添い、伴走支援をしてもらった点が印象深い。
他の部門に対しても、GLOPLA LMS導入の趣旨や操作に関する説明会を実施してもらったので、他部門からの意見も伺いながら、導入に向けてスムーズに動くことができた。
初回の研修コース作成時に、丁寧に操作説明をしてもらった。
また、コース作成後の内容についても「もっとこうした方が、より成果に繋がります」という企画や設計面における提案までいただけたので、研修の質の向上を実感することができた。
事前の説明を行ってもらったため、トライアルの実施は問題なく展開することができた。
また、今後の全社展開に向けた戦略や方法についても、当社の状況をよく理解した上で真摯に相談にのってもらえている。
各種機能や操作説明など、細やかなフォローをしてもらえているため、運用上大きな問題がなく利用できている。また、直感的に操作ができるため、問い合わせもほぼ発生していない。
社員の学習段階に応じてチャプターを任意に設定できる。受講者がGLOPLA LMSを通じて、自ら必要な情報を得られることに加えて学習段階を把握できるため、自律的な学習の促進に寄与している。
事前の設定により任意のタイミングで社員への研修開催のリマインドができ、研修後のアンケート結果も自動で集計が可能に。細かなオペレ―ション面の負担が軽減された分、研修の中身を高めることに集中できるようになった。
GLOPLA LMS上で、社員の受講状況や傾向、受講者の満足度などの履歴情報を一目で把握できる。研修に関するデータの集計・分析も行え、研修計画の改善とともに、社員教育の高度化に向けた環境を構築できた。
GLOPLA LMSの導入によって、フジクリーン工業は、1研修あたり3〜5工程が削減できるなど、管理の面から大きな効果を得ている。
外部環境が大きく変化するなか、フジクリーン工業が持続的な成長を実現していくためには、既存ビジネスモデルの再構築、そして、海外事業の拡大が急務となっています。そのために不可欠なのが、「新たな価値を生み出す改善や創意工夫を自律的に行う人材」の育成です。育成体制のレベルアップには、制度の具体化、各教育企画の見直し、文化醸成など様々な切り口からの取り組みが必要となります。これまで当社では、グロービス経営大学院をはじめとする各種スクール型研修への派遣や、動画学習サービスなど複数を組み合わせながら、一貫してグロービスのサービスを利用してきました。
そのような環境の中で、システム面(=環境面)の整備としてLMSの導入を検討していたところ、GLOPLA LMSのご紹介をいただきデモ利用を開始しました。GLOPLA LMSの良さである、学習体験の向上、学習意欲の促進を通じて人事ポリシーの“人を育てる仕組みと風土”に基づく自ら学べる環境として展開させていきたいと考えています。
LMSのリプレース(切り替え)にはコストと多大な時間、そして作業負荷が発生します。しかし、当社が必要とする社員教育を推進していくためには、LMSの刷新は不可欠でした。今回、当社がGLOPLA LMSへのリプレースをスムーズに進められた大きな要因の1つに、グロービスのカスタマーサクセスの上田さんによる支援があったと考えています。
GLOPLA LMSの導入時の設定や機能説明だけでなく、「フジクリーン工業が目指す人材育成に向けて、教育そのものがどうあるべきか、そして各施策をどのように進めていけばよいのか」という観点からも、親身に相談にのってもらえました。特に印象的だったことは、私自身が抱えていた社員教育に関する「言語化できないような思い」について、上田さんが詳細にヒアリングして確認してくれたことです。私の意図するところを言語化し、フジクリーン工業の戦略や方針と整合させながら提案書として一緒に作り上げてくれたことに感謝しています。このことは導入に向けた大きな手助けとなりました。
運用開始前には研修の課題の回収方法や受講者に向けて、より視認性の高いメニュー表示など、きめ細かいアドバイスをいただきました。また、人事部門だけでなく、他の事業所や事業部門の教育担当者にも趣旨説明や操作説明を実施してもらえたことで、使用頻度の高い部門からも意見を伺うことができ、社内導入がスムーズに進められました。
受講者としてGLOPLA LMSを利用し、はじめに感じた印象は「UIが非常に分かりやすく、これであれば誰でもすぐに操作が行える」ということです。GLOPLA LMSが提示する案内に沿って操作を行っていくだけで、受講申込から終了後のアンケートまでの一連の工程をスムーズに進められるので、これなら誰でも迷うことなく利用できると実感しました。
また、学習コンテンツの進捗度がパーセンテージ表示されて分かりやすく、自身の普段の業務との兼ね合いを見ながら、うまくスケジュールを調整しながら学習に取り組めるようになっています。
これまでは社内教育に関して、事業所や部門間の連携が行われておらず、それぞれが独自のコンテンツ、独自の体制により社員教育を実施してきました。今回、GLOPLA LMSを導入したことで、複数の部門や事業所間も連携した社員教育が行える基盤が整備できたと考えています。
GLOPLA LMSの導入によって、他部門がどのようにして教育を企画したり、研修を行ったりしているのかが把握できるようになったほか、社員教育に関してお互いにアドバイスや相談ができる環境が整いました。これにより、全社を横断した教育が提供できるようになり、社員同士の共創も促す土台を築けたと実感しています。
GLOPLA LMSは、社員自身が必要な学習コンテンツを分かりやすく選択できるとともに、すぐに研修に取り組めるため、自律的な学びを加速できるLMSであると評価しています。また、管理側にも、研修業務の効率化という大きなメリットをもたらしています。実際、研修の案内から実施、終了後のアンケートの回収、集計に至るまで、それぞれの過程で発生していた作業がGLOPLA LMSの導入によって大幅に効率化できました。
研修業務の効率化により、研修終了後のデータ分析をはじめ、より効果的な研修を実施するための企画立案などに時間をあてられるようになりました。
システムの全社導入というものは往々にして壮大なプロジェクトとなります。まして既存システムからの切替となると、これまで築いてきた運用フローを抜本的に見直し再構築することになるため、システム選定から導入・浸透の一連のプロセスにおいて大きな負荷がかかります。
それでも、「自律と共創」を掲げた人材育成の推進のため、現状の課題に真摯に向き合われ、目指す姿を実現するために変革の道を選ばれた石田様をはじめとしたフジクリーン工業の皆様の勇気と覚悟は素晴らしく、微力ながらお手伝いできたことを光栄に思います。
一方で、システムは手段を実行するための道具の一つでしかなく、LMSを導入・切替しさえすれば目的が達成できるというものではありません。これは研修においても同様、人材育成の一手段に過ぎません。そのため、研修であれLMSであれ、グロービスはお客様のビジネス構造や組織および人事における戦略、人材育成に関する方針をしっかり理解させていただいた上で最適なご提案をするようにしています。
特にLMSは導入後、全社員のみなさまに活用してもらえてはじめて価値が出ます。 LMS導入成功においては、この上位戦略とLMSの利活用方針をアラインさせることがカギとなりますが、石田様と共に膝を突き合わせながら議論を重ね、一貫したストーリーを築くことができました。
引き続きフジクリーン工業様とグロービスが二人三脚となり、「自律と共創」の実現に向け、育成のDXを推進させていただきたいと思います。