日本航空株式会社
公開日:
営業にこそマーケティングを。顧客起点の共通言語がソリューション営業を変え始めた

- 業種
- インフラ/物流
- 研修対象
- 一般社員層、課長層、部長層
- 研修の種類
- 部門研修
【日本航空株式会社様】
写真中:ソリューション営業本部 業務部 企画グループ 主任 谷野 薫様
写真右:ソリューション営業本部 東京支社 田替 香菜子様
【グロービス担当者】
写真左:池田 菜々
航空券の販売を中心とするビジネスから、JALグループのアセットを組み合わせてお客さまの課題を解決する「ソリューション営業」への変革に挑む日本航空株式会社様。これまでの「商品起点」の営業スタイルから、お客さまのニーズを掘り下げて提案する「顧客起点」への切り替えに難しさを感じていました。さらに、営業や販売推進、企画などの異なる役割の間でマーケティングの共通言語が不足していたため、お互いがうまく連携できないという課題もありました。
これらの解決に向け、同社は部門全員がお客さま視点とマーケティングスキルを養う場として、グロービスの集合研修を導入。年次や職種の垣根を超えて206名が受講しました。現在は「それはお客さまの真のニーズなのか?」を問い直す姿勢が根付き始めるなど、組織に着実な変化が生まれています。
研修導入前の課題
- 01
商品起点の営業スタイルから
顧客起点への転換の難しさプロダクトアウト型の営業から、顧客の課題解決を担うソリューション営業への変革期にあった。現場の熱意は高い一方、商談では自社の商品説明が先行しがちで、お客さまの真のニーズを捉える「顧客起点」への切り替えが進みにくかった。
- 02
部署や役割を超えた
「共通言語」の不足営業、販売推進、企画など多様な役割を担うメンバーが集まる中、それぞれがマーケティングの共通言語を十分に持っていなかった。そのため、新しい提案の切り口が生まれても議論を深めきれず、現場の活動にうまく活かされないことがあった。
- 03
組織統合と営業変革の
同時進行による負荷組織統合とソリューション営業への転換がほぼ同時期に進んだ。社員にとっては、新しい環境で未経験の営業スタイルへ変わることへの戸惑いもあり、変革の必要性は理解しつつも、最初の一歩を踏み出しにくい状況だった。
サービスの導入経緯
ソリューション営業への変革を進める中で、営業や販売推進、企画などの役割を跨ぐマーケティングの共通言語がない、という課題が浮かび上がっていました。せっかく「この視点でお客さまに提案してはどうか」という新しい切り口が生まれても、議論を深めきれず、現場の活動にうまく活かされない——。この状況を変えるべく、部門全員を対象とした研修の実施を検討しました。グロービス担当者と議論を重ね、3時間×2日間というコンパクトな設計ながら、事前課題を含めて濃密に学べるプログラムを選定。職種や年代を超えて共通言語を獲得するために、参加する回は各自が選べる形式にしました。2025年に9クラスを開催し、20代の若手から50代の部長層まで、206名が受講しています。
ご提供内容(インタビュー当時)
主な利用科目
日本航空株式会社様の提供実績

サービスの選定理由と評価ポイント
- 01
事前課題で思考を深める
高密度な学習プロセス3時間×2日間というコンパクトな設計でありながら、事前課題に取り組んだうえで研修に臨む高密度な内容に魅力を感じた。事前に考え抜いて参加するからこそ、当日の講師からのフィードバックが深く腹落ちする。この学習プロセスを評価した。
- 02
オンラインでも発言を引き出す力と、
客観的な視点を備えた講師陣オンラインでもチャットを活用しながら受講者の意見を引き出し、発言しやすい雰囲気をつくる講師陣に信頼を寄せていた。数多くの先進企業を見てきたからこその客観的な視点で、自社の強みや課題を示してくれる点も大きな魅力だった。
- 03
自社の課題を深く理解し、
ともに最適解を探る担当者の伴走姿勢グロービスの担当者が、まさに自社が目指すお客さま視点を体現した提案を行っていた。ソリューション営業への転換という挑戦の背景や現場の課題を深く理解し、複数の選択肢を示しながら、最も効果的なプログラムを提案する姿勢に共感した。
取り組みの成果
- 01
お客さまの真のニーズを
問い直す会話の広がり「それはお客さまの真のニーズなのか?」「一度仮説を立てて検証してみよう」という会話が、日常の中で見られるようになった。個人の経験に頼る属人的な営業から、チームで知恵を共有する組織知へと、着実に進化しつつある。
- 02
年代・職種を超えた学び合い
による連帯感の向上20代の若手から50代の部長層まで、営業・販売推進・企画などの役割の区別なく同じ場で学んだことで、部門の連帯感が高まっている。共通言語を得たことで同じ言葉で議論できるようになり、連携の精度が向上。お客さまへのより良い提案を生み始めている。
- 03
若手社員が商談での
実践力向上を実感入社1年目で受講した社員は、受講から約1年が経った今、商談での実践力の高まりを実感している。お客さまの背景にある課題を深掘りする質問を組み立て、真のニーズを引き出したうえで価値ある提案を設計するなど、学びを着実に実務へ活かしている。
お客様インタビュー

ソリューション
営業本部 業務部
企画グループ 主任
谷野 薫様
「営業にマーケティングは不要」という先入観に向き合った
研修の実施にあたっては、営業職の社員から「なぜ営業にマーケティングが必要なのか」という戸惑いの声も少なからずありました。そこで、ソリューション営業推進部長自らが「なぜ今、この変革期に営業パーソンがマーケティングを学ぶのか」という目的を受講者に伝えるとともに、事務局からも、研修で何を得てどう成果につなげてほしいかを発信しました。学ぶ内容を「お客さまに選ばれるプロになるための必須スキル」と位置づけ、前向きなチャレンジとして捉えてもらえるよう、繰り返し意義を伝え、受講に向けた意識づけを行いました。
オンライン形式の懸念は杞憂に。9クラスで学びを深めた
本研修の企画にあたって一つ懸念していたのは、オンライン研修という形式です。全国の社員が参加しやすいことを重視して選びましたが、対面研修よりモチベーションが上がりにくいのではないか、と感じていました。しかし、これは杞憂でした。開催した9クラスすべてにおいて講師が発言しやすい雰囲気をつくり、意見を引き出してくれたおかげで、しっかりアウトプットしながら学びを深めることができました。
学びを組織の力に変え、お客さまへの価値提供を続ける
我々ソリューション営業本部のミッションは、移動を通じた「関係・つながり」の力でお客さまや地域、社会の課題を解決して、ウェルビーイングな社会を実現していくことです。そのために、これからもマーケティングの視点を活用してお客さまへの価値提供を続けていきたいと思います。
社員一人ひとりが当事者意識を持ち、自律的に思考して挑戦する。そして得られた学びをお互いに持ち寄り、組織としての強さを高めていく。その積み重ねが、私たちが目指す未来を実現する原動力になると思っています。

ソリューション
営業本部
東京支社
田替 香菜子様
「営業だからこそマーケティングが必要」と認識できた
私は、本研修の受講者です。当時は入社1年目でした。この研修の話を聞いたとき、正直なところ、営業とマーケティングがどうつながるのかピンときませんでした。マーケティングというと、広告やプロモーション企画といったイメージがあり、日々の商談とは遠いもののように感じていたのです。
ただ、受講前に部長が語った目的を聞いて「営業だからこそ、マーケティングの思考を身に付けるべきだ」と認識できましたし、周囲の同僚からも、「マーケティングは自分たちには関係ないという先入観が薄れた」という声が多くありました。
入社1年目の受講が、営業としての視野を180度変えた
入社1年目という早い段階での受講は、営業としての視野を180度変える転換点になりました。研修を通じて、マーケティングとは徹底的な顧客理解に基づき、価値提供の仕組みを組み立てるプロセスそのものであり、営業活動の土台となるスキルだと学びました。
2年目の今は、お客さまの課題を深掘りし、真のニーズに基づいた提案を自分の力で設計できるようになった実感があります。今後も、今回得た共通言語を周囲に広げながら、変革期の組織を現場からリードできる自律型人財を目指して学び続けたいと思います。
※所属、役職はインタビュー当時のものです。
