水ing株式会社
「GMAP」×「グロービス学び放題」で次世代リーダー育成を加速。高スコア層の割合が約10%増加した水ingの育成施策
- 業種
- インフラ/物流
【水ing株式会社様】 ※写真右から
管理本部 人事統括部 部長 大坪 英昭さん
管理本部 人事統括部 戦略人事部(執務系担当) 神吉 健士郎さん
【グロービス担当】 ※写真左から
上野 勝哉
夷藤 若奈
暮らしや産業に欠かせない「水」に関する様々なソリューションを提供する水事業会社・水ing株式会社。人口減少や気候変動、脱炭素化社会や循環型社会への移行といった大きな潮流の中、持続的成長を目指して人材育成に取り組んでいます。
様々な施策において、とりわけ経営人材育成のために注力しているのが選抜教育(サクセッションプラン)。その一環として導入しているのが、アセスメント・テスト「GMAP」です。今回、「GMAP」を導入した背景や経緯、活用法や導入効果についてお話を伺いました。
ビジネス環境の変化に対応するため、人材育成に注力
貴社の事業を取り巻く環境について教えてください。
大坪さん:
日本では人口減少や高度経済成長期に整備されたインフラ施設の老朽化が課題となっています。技術者不足も深刻化する中、これらのインフラを持続的に維持・運用していくには、昔のように「作って終わり」では立ち行きません。
そうした中で、自治体からの発注や評価方法も変化しつつあります。従来は金額ベースでの選定が主流でしたが、近年では一部の自治体で総合評価方式を採用する動きが広がりつつあります。これは、提案内容と金額を複合的に評価して入札先を決定する方法で、今後さらに重要性が増していくと考えられます。単なる価格競争ではなく、自治体のニーズに即した課題解決策を、設計・営業・サービスにどう反映させるかが問われる時代です。また、DBO(デザイン・ビルド・オペレート)のように、長期的な運用を含めた契約形態も徐々に増加しています。
そのような環境変化において、どのような人材育成に取り組んでおられるでしょうか。
神吉さん:
従来は各部門が個別に機能していればビジネスが成立していたため、人材育成も部分最適にとどまりがちでした。しかし、大坪が述べたような環境変化に対応するには、組織横断で全社を俯瞰し、関係者を巻き込みながら事業を推進していける人材を計画的に育成していくことが不可欠です。
そこで当社では、「役割に応じた戦略的人材開発」「自律的な学びに基づく成長支援」「視野・視座を高めるローテーション制度の導入」という3つの方針を柱とし、人材育成を進めています。特に重要なのは全社横断的な視点を持つラインマネージャーの育成です。今期からはサクセッションプランに注力しており、階層別に経営人材教育を施しています。また、若手・中堅社員についても、ローテーション制度や自己申告制度を通じてキャリアを支援することが必要だと感じています。
経験則に頼っていた経営・マネジメントスキルを評価するためにアセスメント・テストを導入
アセスメント・テストの導入を検討した背景について教えてください。
神吉さん:
これまで当社では、事業に直結する技術や資格の取得については各事業部で計画的に進めてきましたが、経営力やマネジメントスキルの評価に関しては、個々の経験や主観的な判断に依存してきたのが実状です。こうした状況を踏まえ、まずは自社の人材を客観的に把握し、世の中の水準と比較できる定量的な指標を持つ必要があると考え、アセスメント・テストの導入検討を始めました。
数あるサービスの中から、なぜ「GMAP」を選定されたのでしょうか。
神吉さん:
アセスメント・テストの中でも「GMAP」は知名度が高く、多くの上場企業や大企業での導入実績があります。その圧倒的な信頼性を踏まえると、検討を進める中では実質的に「GMAP」一択であり、他のサービスについては詳細な比較検討を行いませんでした。
大坪さん:
多くの企業が導入しているという点は、私たちにとって非常に重要なポイントでした。「GMAP」を活用すれば、社内での相対評価にとどまらず、同じツールを使っている企業群と自社の人材を定量的に比較することができます。次世代の経営幹部候補やマネジメント層が、世の中の水準と比べてどの位置にいるのかを客観的に把握できる。その点に大きな価値を感じました。経営やマネジメントの勘所は目に見えにくい部分も多いですが、そのリテラシーを測る上で「GMAP」は最適なツールだと感じています。
“健全なプレッシャー”を醸成し、自律的な学習を後押しする
「GMAP」をどのように活用していますか。
神吉さん:
当社では「GMAP」をグロービスのeラーニングサービス「グロービス学び放題」と連動させて活用しています。具体的には、まず1回目の「GMAP」を実施し、各人の経営リテラシーを測定します。
その後、テスト結果で明らかになった不足領域を重点的に「グロービス学び放題」で学習してもらいます。ただ、何から学び始めれば良いかわからないという社員も少なくありません。そこで、私たち運営側で、学習の指針となるラーニングパスをあらかじめ設定しています。ラーニングパスに沿って学習を進めていけば、経営に関する体系的な知識が身につく仕組みです。
「グロービス学び放題」で不足領域を学習した後に再度、「GMAP」を実施します。2回目の「GMAP」には期日を設けており、そこまでにしっかりと学習を完了させることが求められています。この期日設定が、いわば“健全なプレッシャー”となり、社員の自律的な学習を後押しする効果があると考えています。
アセスメント・テストに対して、社員からの反発や不満はありませんでしたか。
大坪さん:
自分のスキルや知識を世の中の水準と照らし合わせて、何が足りていて何が不足しているのかを客観的に把握できる良い機会だと、前向きに受け止めている社員が多い印象です。
当社は4年前に人事制度を大きく見直しています。「自分のキャリアは自分で作る」という考え方を推進しています。そうした取り組みの中で、「GMAP」を通じて自分自身の現在地を知ることがキャリアと向き合う意識を高めるきっかけにもつながっていると感じます。
アセスメント・テストの内容に関する社員の反応はいかがでしたか。
神吉さん:
「思った以上に難しかった」という声もあれば、「自分の現状を知ることができた」「意外とできた」という声もあり、反応は様々でした。結果を通じて、自分自身を振り返るきっかけになったと感じている人が多かったように思います。
大坪さん:
今後、中長期的な管理が求められる案件(DBO等)の増加や事業領域を広げていく中で、戦略策定や中長期的な資金計画、投資の判断を求められる場面が増えてくるかもしれません。そうなると、経営やお金の流れ(ファイナンス)に関する基本的な知識も必要になってくると感じています。
社員が自分自身の知識・スキルを把握することで、現在の業務はもちろん、将来のキャリアも意識して自律的な学習を行うようになってきたと感じています。
「GMAP」と「グロービス学び放題」の連携で、経営リテラシーの底上げを実現
「GMAP」の受検結果が、具体的な成果として表れているそうですね。
大坪さん:
私たちが目指しているのは、単なるスコアの優劣を競うことではなく、経営リテラシーを「共通言語」として組織に根づかせることです。将来の経営を担う層にとっては、ファイナンスや新規事業投資をはじめとする幅広い経営知識が求められます。こうした知識に差があるままでは、意思決定の質やスピードにばらつきが生じ、組織全体の推進力にも影響を及ぼしかねません。
その前提に立つと、スコアが着実に上昇している点は、素直に成果だと捉えています。「GMAP」の結果を踏まえ、社員一人ひとりが自らの課題を認識し、体系的かつ継続的に学習に取り組んできた結果だと感じています。
神吉さん:
「GMAP」を「グロービス学び放題」と連動させて活用した結果、実際に高スコア層の割合が約10%増加しました。特に、ヒト系科目の「組織行動学」では27%増加、カネ系科目の「企業会計」は22%の増加となりました。あらかじめ課題を明確にした上で学習できるため、非常に効率良く学ぶことができます。このセットでの活用は、能力開発において非常に有効だと実感しています。
「GMAP」と「グロービス学び放題」を組み合わせて活用することで、どのような価値を感じていますか。
神吉さん:
「GMAP」の活用により、社員一人ひとりの知識やスキルを世の中の水準と照らし合わせ、客観的に把握できる点に大きな価値を感じています。感覚的な評価ではなく、定量的に「現在地」を確認できるため、サクセッションプランの人材プールを検討する際の貴重な指標になっています。
また、グロービスの営業の方からは、「GMAP」の結果に基づく当社の傾向の分析や、業種や役職平均と比較したデータを提供いただき非常に役立ちました。加えて「グロービス学び放題」のラーニングパスの設計について助言いただけたこともありがたかったです。「GMAP」の結果に対して、「グロービス学び放題」のどのコースが連動しているか、私たちでは判断が容易ではありませんでした。しかし、アドバイスいただいたコースを「カスタムラーニングパス」として設定することで、社員に学ぶ順番や内容をわかりやすく提示することができました。
大坪さん:
「GMAP」によって明らかになった不足領域を、社員が自律的に学んでいく。その際に力を発揮するのが「グロービス学び放題」です。ヒト・モノ・カネといったビジネスに欠かせない知識を基礎から網羅的に学べるコンテンツが揃っており、定額で学び放題である点は非常に魅力的ですね。
神吉さん:
特に、初心者には難しく感じる領域も、フレームワークや基礎からわかりやすく学べる点は、社員からも高く評価されています。「グロービス学び放題」を通じて学習が習慣化したという声も多く、今後も継続して利用したいという社員も多くいます。
継続的な人事戦略の推進により、社会課題解決の担い手を育成
今後の人材育成について展望をお聞かせください。
大坪さん:
当社は2030年を見据え、現在「人事マスタープラン」の策定を進めています。サクセッションプランについても、今後さらなる改善と磨き上げを重ねながら、次世代の経営を担う人材を継続的に育成していく方針です。
「社員一人ひとりが自らの『will(志)』を持ち、挑戦と成長を続けられる環境を整えること。」これこそが、これから私たちが最も重視していきたい取り組みです。そうした環境があってこそ、水ingは「水の先」を切り拓いていく組織になれるのだと考えています。
社会課題を解決する担い手となる多様な人材を育成するために、人事統括部としてはサクセッションプランをはじめとする人材戦略を、これからも粘り強く推進していきます。
【グロービス担当者の声】
水ing様が向き合われている事業環境は、インフラの老朽化や脱炭素化社会への移行など、非常に複雑で難度の高い課題が山積しています。こうした中、同社が持続的な成長に向けて重視されているのが、「全社視点で経営を考え、意思決定ができる人材」の計画的な育成です。特にサクセッションプランの実効性をいかに高めるかが、重要なテーマとなっています。
その核となる役割を果たしているのが、アセスメント・テスト「GMAP」を活用した育成サイクルです。まず「GMAP」によって経営・ビジネス知識の現在地を「可視化」し、社員自ら課題を認識する。その課題領域を「グロービス学び放題」で補強し、再度「GMAP」を受検して学習効果を確認する。この「測る・学ぶ・確かめる」の循環を回すことで、学びを一過性で終わらせず、確かな知識の向上や行動変容につなげる仕組みとして機能していると感じます。
私たちは単なるテストの提供にとどまらず、スコアデータや学習状況の傾向分析などを通じて、学びが組織の力に変わるまで伴走する存在でありたいと考えています。「『GMAP』を軸に自らの現在地を知り、自律的に学ぶ文化を育てる」という水ing様の挑戦を、これからも共に支え続けてまいります。