

ビジネスの成功確率を高める戦略を生み出す力をつける
「主力事業が衰退期に入った。次の収益の柱をどう作るか?」
既存の主力事業の成長が鈍化し、業績が伸び悩む—。ビジネス環境が急速に変化する昨今、多くの企業が主力事業の転換期を迎えています。新たな収益の柱を構築するには、経営層だけではなく、顧客や市場の近くにいる現場のリーダーたちが、戦略思考力を備えていることが不可欠です。
グロービスは経営戦略を「企業や事業の目的を達成するために構造化されたアクションプラン」と定義しています。本プログラムでは経営戦略における基礎理論の理解と戦略的思考の強化を目指します。特定の業界知識のインプットではなく、成功確率の高い戦略策定に必要な思考プロセスを身につけることが目的です。
企業や事業の戦略の分析方法、および戦略に関する意思決定のアプローチを学ぶことで、リーダー層が経営者の視点で戦略を構築し、的確な意思決定を行うためのスキルを習得します。これは特定の業界知識に依存するものではなく、あらゆるビジネスシーンで活用できる汎用的なスキルです。
科目の構成
学びのストーリー
大都市圏を中心に自然派のインテリアや服飾、雑貨を展開する「ウッドマーク社」。業務改革部から、経営企画部に異動することになった「あなた」。周りのアグレッシブな同僚に囲まれる中、事業開発部に異動になった藤本早紀さん・シンガポール出身のケイトと共に、事業や全社の戦略の定石と思考を学びます。
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国内の生活雑貨小売事業の担当者に任命された。外部環境分析をどう行えば良いか?
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ROE目標を達成させるため、事業の収益性向上に向けた施策立案・検討をどのように進めるべきか?
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国内で上手く行った戦略を海外に横展開するには?

第1章 経営戦略の全体像
経営戦略の階層として、経営理念、経営ビジョン、事業戦略の定義と関係性を理解し、事業戦略を立案する際のプロセスと戦略代替案の創出と選択について学びます。
- 経営戦略
- 経営理念
- ビジョン
- 全社戦略
- 事業戦略
- 機能別戦略
- 戦略オプション
第2章 環境分析 – 分析の手法①外部
外部環境分析を学びます。代表的なフレームワークとその使い方を学び、戦略立案の前提となるミクロ、マクロ環境について、分析できる力を養います。
- PEST分析
- 5F分析
- アドバンテージマトリクス
- 3C分析
- KBF、KSF、DMU
第3章 環境分析 – 分析の手法②内部
内部環境分析を学びます。自社内がどのように価値を創出しているのか、どのようなコスト構造になっているのかを分析できる力を養います。
- バリューチェーン
- 主活動と支援活動
- 直接費、間接費
- コスト・ドライバー
- リソース・ドライバ
- ABC
第4章 事業経済性 – 経済性とコスト・ビヘイビア
事業を展開するにあたって生じる代表的な経済性について理解を深め、自社の分析や事業戦略立案を深めます。
- 規模の経済/不経済
- 稼働率
- 経験効果と歩留まり
- 範囲の経済と多角化
- シナジー効果
- ネットワーク効果
- 密度の経済性
- ドミナント戦略
第5章 分析・分解
物事の状況や特徴、傾向などをより詳細に具体的に理解できるようになるための分析について学びます。分析・分解には、感度の良い切り口・切り方があります。
- より詳細に理解する
- MECE
- 切り口と切り方
- 判断に繋がる示唆
第6章 全社戦略
視点を全社に広げ、会社全体としての事業ドメインや資源配分、経営資源の保管や多角化について学びます。
- 事業ドメイン
- コアコンピタンス
- PPM
- アンゾフのマトリクス
- M&A
学習の進め方
一般的なeラーニングとは異なり、ストーリー形式でインプットとアウトプットを繰り返すことで、深く学んでいく学習方法です。グロービスのケースメソッドを採用し、単なる理論のインプットではなく、実践的な学びを実現しています。
まずは実際のビジネスで起きうる課題解決を疑似体験し、理論や知識のインプットを行います。そして約100問の演習でアウトプットを行うことで、学んだ内容の定着を促します。科目ごとにスキルチェックテストを設けており、合格すると修了証が発行される仕組みです。受講者が科目ごとのゴールに向かって「学び切る」プログラムです。

受講者の声
初心者でも十分理解できる内容でした。すでに基礎があるレベルの人にとっても、レッスンや演習問題などを通し、さらに理解を深められる作りになっていると感じます。
自社の戦略についての理解が深まり、指示されたことを実行するだけにとどまっていた頃と比べると、成果を出せる機会が増えました。記述式の演習問題で、自分の言葉で知識を整理できたのも大きかったと感じます。経営戦略の立案や事業のグロースに関わる方はもちろんですが、自分の仕事の質を上げたいと考えるすべてのビジネスパーソンに役立つ内容です。
ストーリー形式で段階を踏みながら進めるので、大きくつまずくこともなく学べました。仕事で接する経営層の方々の思考プロセスを理解することで、自分が担う業務の基盤を強化できたと感じます。ビジネスを上手く進めるための実践的なヒントが数多く得られるので、「経営者になるわけではないから、自分には関係ない」と考えている方にも、ぜひおすすめしたいですね。
学びの効果を高める科目の組み合わせ
経営戦略+クリティカル・シンキング
戦略の妥当性を論理的に検証
経営戦略においては「この戦略は本当に正しいのか?」という問いを常に持つことが重要です。クリティカル・シンキングのスキルは、バイアスや感情に流されず、データや論理に基づいて戦略の妥当性を検証することに役立てられます。さらにこの検証プロセスを示しながら戦略を説明することで、関係者の理解と納得を得やすくなります。
競争環境をより深く分析し、最適な戦略を立案できる
競争戦略を立てる際には、市場や競合の動きを正しく把握しなければなりません。クリティカル・シンキングを身につけることで、データの持つ意味を多角的に検討し、その背後にある因果関係や隠れた要因を見抜く力が養われます。このプロセスによって、より確度の高い戦略の選択肢を導くことができます。
意思決定のスピードと精度を向上
経営戦略の現場では、不確実性の高い状況下で、迅速に意思決定を下す必要があります。クリティカル・シンキングを活用すれば、入手可能な情報を整理した上で、リスクと機会の観点から選択肢に優先順位をつけ、より確度の高い意思決定をすることが可能になります。また、検討のプロセスと判断の根拠を示しながら戦略を説明することで、関係者との建設的な議論を促し、組織全体で戦略を実行するための推進力を高めることができます。
経営戦略+ファイナンス
企業価値を最大化するための意思決定を行う
経営戦略の大きな目的のひとつは「企業価値の向上」です。ファイナンスの知識を用いることで、戦略とその打ち手がどのように企業価値へ貢献するのかを定量的に評価できます。また経営戦略の実現可能性を財務的な観点から評価することで、適切な投資判断や資源配分につながります。軌道修正が必要な場合にも、適切なタイミングで実施することができるでしょう。
戦略的な投資判断の精度を向上する
企業が成長するには、新規事業の立ち上げやM&A(合併・買収)など、大きな投資を伴う意思決定が必要な局面があります。ファイナンスを学ぶことで、投資の判断を財務的な視点から検討し、将来的なリスクとリターンを適切に評価するためのスキルを学べます。
攻め(成長)と守り(リスク管理)のバランスをとる
企業の持続的な成長には、新たな価値を創造する「攻め」の投資と、収益基盤を固める「守り」の施策の両方が重要です。ファイナンスを学ぶことで、コスト管理やキャッシュフローの最適化など収益性を向上させるための方法を理解でき、成長と収益性のバランスの取れた経営判断が可能になります。
経営戦略+マーケティング
多面的な視点で環境分析・市場評価を行う
経営戦略の視点では企業の外部環境・内部環境に応じて、自社が競合に対して優位となるポジションを選びます。マーケティングの視点では顧客ニーズや4P分析による自社商品のポジショニングを分析します。両者をあわせ持つことで、どの事業にリソースを集中すべきか、どの市場に参入すべきかの的確な判断につながります。
戦略の実行力を高め成果を最大化する
経営戦略がどれほど優れていても、その戦略が市場・顧客に受け入れられなければ、成果は伴いません。マーケティングの知識を用いて顧客ニーズや市場動向を把握し、それらを経営戦略に組み込むことで、地に足のついた経営戦略の検討・意思決定につながります。
市場環境に応じた柔軟な経営判断をする
経営戦略で学ぶマクロな視点に加え、マーケティングの知識を持つことで、顧客のインサイトや市場の変化をいち早く捉えることができます。先手を打った意思決定ができれば、不確実性の高い時代においても、リスクに備えつつ柔軟な企業経営を実現できます。
導入企業の事例を用いながら
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経営戦略における基礎理論を理解し、成功確率の高い戦略策定に必要な思考プロセスを強化します。
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