

デジタル情報社会でのトラブルを回避する
「情報を使う力と守る力、あなたは両方持っていますか?」
現代のデジタル社会において、ビジネスパーソンには情報活用とセキュリティ保護の両面のスキルが不可欠です。情報セキュリティはもはやIT専門家だけの課題ではありません。リーダー層が情報セキュリティを「他部門の問題」と捉えていては、経営リスクと事業機会を正確に評価できず、適切な判断ができない時代になりました。セキュリティ対策はオペレーション、組織マネジメント、法的側面、そしてビジネス戦略など、経営全体に広範な影響を及ぼすからです。
本科目では、すべてのビジネスパーソンに必須のセキュリティリテラシーを、分かりやすいストーリー形式で学べます。事例を通じて、日常業務におけるセキュリティ意識の向上と具体的な対策を身につけられます。もし今でも「123456」のようなパスワードを使用されているなら、ぜひこの科目で学んでみてください。
科目の構成
学びのストーリー
ある企業で法人顧客情報の漏えい事故が発生したことをきっかけに、情報セキュリティのリテラシー向上プロジェクトが始動。業務改革部である「あなた」を中心に、情報システム部やマーケティング部など複数部署と連携し、情報セキュリティの基礎から、個人情報保護法、GDPRなどの国際基準まで、実践的な知識を身につけながら、セキュリティ意識を高めていきます。
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顧客情報の漏えいが発生。企業情報セキュリティのリテラシー向上施策を作るよう指示があったが、何から行えばよいか?
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環境的脅威への対策は?人的脅威への対策は?
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手元にある顧客情報のうち、「個人情報」はどれ?

第1章 企業における情報セキュリティ
企業情報セキュリティの対象と、セキュリティ対策を怠った場合に企業が被る不利益について学びます。
- 企業情報セキュリティの対象
- 情報セキュリティ対策を怠ることで企業が被る不利益
第2章 情報セキュリティの脅威と対策
脅威の種類を理解し、環境的脅威と人的脅威それぞれの対策、および社会人として最低限知っておくべき対策について学びます。
- 情報セキュリティ脅威の種類
- 環境的脅威と対策
- 人的脅威と対策
- 遵守すべき情報セキュリティ10箇条
第3章 個人情報保護
個人情報の区分、個人情報保護法の成立経緯、GDPRや中国サイバー三法など、国内外の個人情報保護制度について学びます。
- 個人情報の区分
- 個人情報保護法の成立経緯
- GDPRとは
- 中国サイバー三法とは
第4章 認証制度
プライバシーマークとISMS認証制度の概要について学びます。
- プライバシーマーク認証制度とは
- ISMS認証とは
第5章 経営者が負う責任
情報セキュリティ対策が不備の場合の法的責任と、求められる行動について学びます。
- 情報セキュリティ対策が不備の場合に責任追及の根拠とされる主な法律
- 求められる行動
学習の進め方
インプットとアウトプットを繰り返して理解を深め、知識を定着させます。まず登場人物と対話しながらビジネスシーンでの課題解決を追体験し、理論や知識のインプットを行います。そしてミニクイズで学習内容を振り返りながら定着を促進。最後のスキルチェックテストでは学習到達度合いを測り、合格すると修了証が発行される仕組みです。

受講者の声
情報セキュリティ対策の不備が招く法的責任について、実例を交えた解説を通して解像度が高まったと感じます。経営リスクとしての重要性をあらためて認識でき、自部署の対策状況を見直す良いきっかけとなりました。
情報セキュリティを「ITの問題」と考えていましたが、環境的脅威と人的脅威の両面から学ぶことで、組織全体の課題として捉え直すことができました。実際の業務に近い場面で対処方法を学べるので、実務に置き換えてイメージしやすかったです。部下への指導にも活かせる実践的な内容でした。
海外拠点との取引が増える中で、GDPRや中国サイバー三法について体系的に学べたのは非常に有意義でした。専門的な内容も取り扱われていましたが、アウトプットを交えながら3時間じっくりと学ぶことで、周囲へ説明できるレベルで理解を深められたと感じます。
学びの効果を高める科目の組み合わせ
情報セキュリティ+コンプライアンス
法規制の遵守とセキュリティ対策を両輪で進める
ランサムウェア攻撃やフィッシング詐欺、内部不正など、企業が直面する情報セキュリティリスクは年々増加しています。セキュリティインシデントが発生した際に、迅速かつ適切なコンプライアンス対応ができなければ、法的な制裁を受けるだけではなく、企業の社会的信用が失墜し、事業にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。このため法規制の遵守とセキュリティ対策を両輪で進めることが、企業のリスクマネジメントにおいて不可欠です。
内部統制と情報セキュリティの両面から企業ガバナンスを強化する
近年の情報漏えい事件の増加や個人情報保護法の強化に伴い、コンプライアンスの視点から情報管理体制を整備することが企業に求められています。例えば内部監査やアクセス管理、情報漏えい対策を強化することで、組織内の情報取り扱いプロセスが明確化され、ステークホルダーに対する説明責任を果たすことができます。これにより企業の透明性が高まり、外部からの信頼獲得につながります。
情報漏えい時に備え適切な対策を講じる
企業が情報セキュリティ対策を怠ると、個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)、不正競争防止法などの規制違反に問われるリスクがあります。情報セキュリティとコンプライアンスを併せて学ぶことで、万が一の情報漏えい時に企業がどのような法的責任を問われるのかを理解し、インシデント発生時の通知義務の履行や被害最小化のための対応手順など、具体的かつ適切な対応策を事前に準備することができます。
情報セキュリティ+経営戦略
DX推進の基盤として情報セキュリティを強化する
企業がDXを推進する際、クラウド技術やビッグデータの活用が重要になります。そして、それらのデジタル技術を活かすには、適切なセキュリティ対策が不可欠です。企業は個人情報保護法などの法規制に従う義務があるため、例えば顧客データの管理やAIを活用した業務改善においても、情報の安全性を確保することが前提となります。このように経営戦略としてDXを進める企業には、情報セキュリティの知識が必須です。
企業価値の最大化につながる投資判断を行う
情報セキュリティ対策には初期投資や運用コストがかかるため、経営者は投資対効果(ROI)を考慮しながら意思決定を行う必要があります。例えば、どのセキュリティシステムを導入すべきか、どのデータを最優先で保護すべきかといった判断には、経営戦略の視点が不可欠です。情報セキュリティと経営戦略を組み合わせて学ぶことで、企業価値の最大化につながる投資判断へつながります。
情報セキュリティ+ミドルマネジメント実践
セキュリティ対策を業務の中で実践する
情報セキュリティの知識だけでは、実際の業務に落とし込むことは難しいのが現実です。ミドルマネジメントを学ぶことで、業務フローの把握や実行可能性の判断などの知識を基に、セキュリティ対策を業務プロセスに組み込み、現場レベルでの実践につなげることができます。 例えば機密情報の取り扱いルールを業務フローに落とし込み、社員が実践しやすい形にすることで、組織全体の情報管理を強化できます。
トラブル発生時のリスク管理能力を向上する
情報漏えいやサイバー攻撃などのトラブルは、企業の信頼を損なう重大なリスクとなります。情報セキュリティとミドルマネジメント実践を合わせて学ぶことで、万が一トラブルが発生した際に部下への指示や社内の関係者との連携をスムーズに行い、迅速に対応することが可能になります。
組織のセキュリティ文化を醸成する
情報セキュリティは、個人の意識向上だけでなく、組織全体の文化として定着させることが重要です。 経営と現場をつなぐミドルマネジャーが情報管理の重要性を伝え、適切なルールを運用することで、セキュリティ意識の高い職場環境を作ることに役立てられます。 例えば定期的なセキュリティ研修の実施や、情報管理のガイドラインを明確に示すことなどで、社員が意識的に情報を守る習慣を身につけられます。
情報セキュリティ+ファイナンス
財務的な視点から情報セキュリティへの投資を判断する
情報セキュリティ対策にはシステムの導入や社員の教育など多岐にわたる投資が必要になるため、ファイナンスの視点からROI(投資対効果)を適切に評価することが重要です。どのセキュリティ対策にどれだけの予算を割くべきか、コストを抑えつつリスクを最小限に抑える方法は何か、といった経営判断を行うためにも、情報セキュリティの知識とファイナンスの分析手法を併せて学ぶことが効果的です。
企業価値を高めるために情報セキュリティの重要性を理解する
投資家やアナリストが企業価値を評価する際に、財務指標だけでなく、サイバーリスク管理や情報セキュリティ対策の有無を重視する傾向が強まっています。 企業が適切なセキュリティ対策を講じているかどうかは、長期的な成長性や安定性を判断する上で重要な要素となるからです。そのため企業はファイナンスと情報セキュリティの両方の視点を持つことが必要です。
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