

「顧客に買っていただく仕組み」を作る力を身につける
「考え抜いた製品戦略。なぜ売上がついてこない?」
新しい製品を開発したのに売上が伸び悩む—。製品の市場投入や販売戦略の拡大のタイミングなどで企業がよくぶつかる問題です。この問題を解決する手段のひとつがマーケティングです。
ビジネスは顧客の存在によって成り立ちます。いかに優れた製品でも、顧客ニーズとかけ離れていては市場での成功は望めません。顧客視点に立った意思決定や、市場トレンドや顧客ニーズを反映した事業戦略を策定するには、体系的なマーケティングの知識が不可欠です。
本科目では、顧客に継続的に購入いただける仕組みの構築方法を学びます。市場機会を捉えることから具体的なアクションプランの策定まで、マーケティング戦略を体系的に理解するための基礎的な内容です。各ステップで必要な知識と考え方を学ぶことで、実践に応用できるレベルを目指します。
科目の構成
学びのストーリー
大都市圏を中心に自然派のインテリアや服飾、雑貨を展開する「ウッドマーク社」。業務改革部に所属する「あなた」、商品開発部の藤本早紀さん、法人営業の高橋健太さんは、それぞれの立場と視点から意見をぶつけながら、マーケティングに関する正しい知識と考え方を学びます。
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頑張って企画した新しい製品。なぜ思ったように売れないのか?
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顧客ニーズを把握するように上司から指示。どのようにリサーチすればよいのか?
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商品企画部から店舗まで、さまざまな部門との協力が必要に。どのように連携すればよいか

第1章 マーケティングの全体像
マーケティングの考え方や重要性、その変遷を学びます。また、経営におけるマーケティングの位置づけとブランド作りについても学びます。
- 顧客満足
- セリング思考
- マーケティング思考
- 戦略上の位置づけ
- ブランド
- ブランドアンブレラ
第2章 市場セグメンテーションとターゲティング、ポジショニング
マーケティングの一連のプロセスの上流にあたるSTPを学びます。それぞれを考える際のポイントと関係性をおさえます。
- 市場機会の発見
- SWOT分析
- KSF
- ニーズとウォンツ
- セグメンテーション
- ターゲティングの6R
- 顧客創造型と維持型
- ポジショニング
第3章-1 マーケティング・ミックス(4P)
マーケティングの4Pのうち、製品戦略(Product)と価格戦略(Price)について学びます。製品の持つ価値や、価格設定方法、事業経済性について理解を深めます。
- コア、形態、付随機能
- 製品ライフサイクル
- ニーズ型、シーズ型
- カスタマーバリュー
- 価格弾力性
- 損益分岐点
- スキミングプライシング
第3章-2 マーケティング・ミックス(4P)
マーケティングの4Pのうち、流通チャネル(Place)戦略とコミュニケーション(Promotion)戦略について学びます。流通チャネルの役割やサプライチェーン、コミュニケーションのモデルや手法ごとの特徴を深めます。
- サプライチェーン
- フランチャイズ
- ライセンス
- 流通チャネルの長さ
- 流通政策
- AIDMA、AMTUL
- プル戦略
- プッシュ戦略
学習の進め方
一般的なeラーニングとは異なり、ストーリー形式でインプットとアウトプットを繰り返すことで、深く学んでいく学習方法です。グロービスのケースメソッドを採用し、単なる理論のインプットではなく、実践的な学びを実現しています。
まずは実際のビジネスで起きうる課題解決を疑似体験し、理論や知識のインプットを行います。そして約100問の演習でアウトプットを行うことで、学んだ内容の定着を促します。科目ごとにスキルチェックテストを設けており、合格すると修了証が発行される仕組みです。受講者が科目ごとのゴールに向かって「学び切る」プログラムです。

受講者の声
基礎をきちんと学び直せました。初級者はもちろん、中級者が知識を再確認するのにもよいと思います。受講後は、業務で起きていることの背景や要因を理解でき、感覚でなく原則に基づいて対応できることが多くなりました。
登場人物からの問いに答えながら進める学習方法は初めてでしたが、ストーリーの中に入り込んで学べる感覚が新しかったです。マーケティングの知識やフレームワークを具体的なシーンで理解していくので、実際の業務でどのように使えばいいのかイメージが湧きました。
マーケティングを基礎から学び、「お客さまに買っていただく」ことへの価値観が変わりました。とくにターゲットの定め方とポジショニングの取り方は、自社のマーケティング活動にすぐに取り入れたいです。クイズや演習などが多く、その都度自分で考えアウトプットをするからか、楽しみながらコツコツと進められました。
学びの効果を高める科目の組み合わせ
マーケティング+クリティカル・シンキング
意思決定の質を向上する
クリティカル・シンキングは論理的かつ客観的に物事を考える力を養います。この思考法により、複雑なビジネス環境における意思決定や問題解決の質を向上させ、マーケティング施策をはじめとするさまざまな領域に活用できます。
マーケティング戦略の精度を向上する
クリティカル・シンキングを取り入れることで、マーケティング戦略の立案時に仮説検証や分析がより精緻になり、戦略の成功率が高まります。例えば仮説と検証、分析と分解などの考え方は、市場セグメンテーションやポジショニング(STP分析)の精度の向上に寄与します。
市場の変化に対応したマーケティング戦略を立案できる
クリティカル・シンキングでは、事実の関係性や事象のつながりについて学びます。これは、トレンドや競争環境の変化を捉える際に有用です。トレンドや変化が起こる背景や根本原因まで見いだすことで、短期的な施策にとどまらず、長期的な市場の変化を見越した柔軟なマーケティング戦略の策定につながります。
マーケティング+経営戦略
短期的な施策と長期的な成長戦略を両立する
マーケティング戦略は、経営戦略の重要な構成要素のひとつです。しかし、ややもすると、売上や顧客獲得などの短期的な視点にとらわれがちです。経営戦略の視点をあわせ持つことで、持続的な成長や市場ポジションの確立などを視野に入れた施策立案につなげられます。経営戦略と一貫したマーケティングを実行することで、経営戦略の実現により大きく寄与できます。
顧客視点と企業視点を統合する
マーケティングは顧客ニーズに基づいて施策を考えるのに対し、経営戦略は企業全体の方向性を決める視点を持っています。これらの知識を組み合わせることで、企業の成長と顧客満足のバランスが取れた意思決定が可能になります。これは、持続的な収益の確保と市場での競争優位性の構築につながります。
市場環境の変化に強い企業経営を実現する
経営戦略とマーケティングの双方を学ぶことで、PESTから市場・顧客まで、外部環境分析を網羅的に行うためのフレームワークを一通り学ぶことができます。外部環境変化に伴う市場の変化をいち早く捉えることで、先手を打った意思決定が可能になります。
マーケティング+アカウンティング
マーケティング施策の財務的インパクトを評価する
マーケティング活動には広告費や販促費などの投資が伴います。アカウンティングの知識があれば、それらのコストが企業の財務状況にどう影響するかを分析できます。この分析に基づいて投資対効果を最適化し、財務的に妥当性の高いマーケティング戦略を立てることが期待できます。
マーケティングと経営全体のバランスをとる
マーケティングは売上の増加に直結する一方で、多くの場合は投資の回収に時間がかかります。アカウンティングの視点を持つことで、売上だけでなく利益率やキャッシュフローの観点から投資のタイミングを判断することが可能になります。これは経営の安定性と効果的なマーケティング戦略の両立につながります。
価格戦略の精度を向上する
価格設定はマーケティングの重要な要素です。しかし原価や利益率などの構造を正しく理解しなければ、企業にとって適切な価格を設定できません。アカウンティングの知識を活用すれば、コスト構造を踏まえた上で、市場競争力と収益性を両立する価格設定が可能になります。
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