ファシリテーション&
ネゴシエーション

受講期間
3カ月
受講時間
20時間

会議での合意形成、交渉での価値創造を実現する

「会議と交渉。相手の力を活かし、より良く協働するには?」

ビジネスの成功は、効果的なコミュニケーションと合意形成にかかっています。複雑さを増す現代のビジネス環境では、ファシリテーションとネゴシエーションのスキルが、チームの生産性向上と良好な関係構築において不可欠な要素と言えるでしょう。

ファシリテーションとネゴシエーションは「関係者との合意形成を目指す」という共通点を持っていますが、その実践にはそれぞれ専門的な知識とアプローチが求められます。とくにチームを率いるリーダーには、さまざまな立場や意見を持つ人々を巻き込みながら、会議や交渉において価値を創造する能力が欠かせません。

本科目ではファシリテーターやネゴシエーターの基本的な役割や考え方について体系的に学びます。それらを実践へとつなげるために、会議や交渉の準備段階から本番までの各プロセスで重要である具体的なスキルの習得を目指します。

科目の構成

学びのストーリー

大都市圏を中心に自然派のインテリアや服飾、雑貨を展開する「ウッドマーク社」。業務改革部課長の「あなた」は、マーケティング部課長の藤本早紀さん、新商品会議でメンバーの意見を上手く引き出せず悩むマーケティング部の櫻井さん、取引先と上手く交渉できずに悩む林さんたちと一緒に、ファシリテーションとネゴシエーションの大切な考え方と手法を学びます。

この科目で「あなた」が直面するケースの例
  • 課題例のアイコン画像

    会議でなかなか意見が出てこない。どうすれば議論が活性化する?

  • 課題例のアイコン画像

    議論が発散して、意見をまとめきれない。どうすればいい?

  • 課題例のアイコン画像

    他社から提案を受けた時、交渉を有利に進めるには何が必要?

学習画面の一例

第1章 準備が大事

会議の到達点の役割を押さえ、その設定方法について学びます。

学びのポイント
  • 会議の目的​
  • 会議における到達点の役割と定義方法​
  • 到達点を考える際の3つのステップ​
  • 会議の全体像を捉えた到達点の設定

第2章 準備のステップ

会議の事前にファシリテーターが行うべき準備の具体的な進め方について学びます。

学びのポイント
  • 準備の3ステップ(広げる、絞る、具体化する)​
  • 参加者の状態への配慮​
  • 各ステップ(広げる、絞る、具体化する)の要諦

第3章 実は、聞くことが大事

会議中のファシリテータの役割である発言の引き出し方、理解の仕方、方向づけの方法について具体的に学びます。​

学びのポイント
  • 会議中のファシリテータの基本的な役割(引き出す、 理解する、方向づける)​
  • 発言を引き出す際の要諦​
  • 発言を理解する上で論点で捉える重要性と方法​
  • 方向づける際の要諦

第4章 柔らかい場を作ろう

ファシリテーションのタイプの使い分け、会議をファシリテーターだけの場にせず参加者を巻き込む方法について学びます。

学びのポイント
  • グループで考えることのメリット​
  • ファシリテーションのタイプ​
  • 参加者の力を引き出す重要性と方法

第5章 構造で交渉を捉える

交渉を構造的に理解する重要性と有利に進めるための方法について学びます。

学びのポイント
  • 交渉の基本構造(BATNA、RV、ZOPA)​
  • 交渉を広く捉えるための要諦​
  • 交渉を有利に進めるための戦略と戦術

第6章 パイそのものを大きくする

交渉相手との信頼を基盤とした価値創造のアプローチについて学びます。

学びのポイント
  • 交渉相手を協力者として捉える視点​
  • 継続的な関係を前提とした交渉の重要性​
  • 相手の関心を理解し価値を創造する方法​
  • 情報交換と信頼を基盤とした交渉

学習の進め方

一般的なeラーニングとは異なり、ストーリー形式でインプットとアウトプットを繰り返すことで、深く学んでいく学習方法です。グロービスのケースメソッドを採用し、単なる理論のインプットではなく、実践的な学びを実現しています。

まずは実際のビジネスで起きうる課題解決を疑似体験し、理論や知識のインプットを行います。そして約100問の演習でアウトプットを行うことで、学んだ内容の定着を促します。科目ごとにスキルチェックテストを設けており、合格すると修了証が発行される仕組みです。受講者が科目ごとのゴールに向かって「学び切る」プログラムです。

学習の進め方を示した図

受講者の声

実施することが目的になってしまっている会議や、議題が定まらない会議も多く、解決方法に悩んでいました。eMBAでは会議や商談などのビジネスシーンで、合意形成を図る上での考え方や実践方法を学べました。まだ試行錯誤の段階ですが、今後も学んだ内容の実践を続けていくつもりです。

20代 情報通信

業務で他社との交渉を頻繁に行うのですが、これまでは「自社の主張をいかに通すか」に腐心していました。eMBAの「ファシリテーション&ネゴシエーション」を受講して、その考えは誤りで、タフな交渉であっても相手とWin-Winの関係を築くべきだと気づきました。もっと早く受けたかったというのが率直な感想です。

30代 商社(マネジャー)

ファシリテーションが単なる司会進行ではなく「メンバーの知恵を引き出し最適解を出すための問題解決の技術」であることが理解できました。プログラムでは、実際の業務に近いシーンでファシリテーションのコツを学べるため、自分に引き寄せて捉えることができたと感じます。

30代 小売(課長)

学びの効果を高める科目の組み合わせ

ファシリテーション&ネゴシエーション+ミドルマネジメント実践

合意形成を円滑に進め意思決定を迅速に行う

ミドルマネジャーは組織の戦略を現場に落とし込み、実行する役割を担います。そのためにはチーム内外の多様な意見を調整し、スムーズに合意形成を進めることが不可欠です。ファシリテーション&ネゴシエーションで、会議での発言の引き出し方や方向付けの技術を学ぶことにより、チームの納得感を高めながら意思決定を迅速かつ適切に行うことが期待できます。

社内外と良好な関係を築き部署の影響力を高める

ミドルマネジメントの重要な役割のひとつは、自部署の立場を強化しながら、他部署や外部パートナーとの協力関係を築くことです。ファシリテーションのスキルは、他部署の意見を引き出しながら適切な根回しを行うことに活用でき、円滑な組織運営につながります。またネゴシエーションのスキルを活かせば、部門間の利害調整や取引先との交渉などで、より良い結果を引き出せるようになります。

ファシリテーション&ネゴシエーション+クリティカル・シンキング

会議や交渉の場における議論の質を高める

会議や交渉の場では多くの情報が飛び交うため、議論が枝葉にそれたり、意見が対立したまま進展しないことも起きます。クリティカル・シンキングの考え方を活用することで、本当に解決すべき課題を明確にし、的確な合意形成や交渉を進めることができます。意思決定や問題解決に携わることの多いリーダー層には必須のスキルセットです。

多様な意見の論点を整理し合意形成を促す

会議や交渉の場では、結論が出ないまま話が堂々巡りに陥ることがあります。このような状況を打開するためには、クリティカル・シンキングの構造化や、論点整理といった考え方が有効です。議論の構造を整理し、全体像を参加者全員で共有することで、効率的な会議進行につながります。

論理的な交渉スキルを身につけ相手の納得を促す

交渉においては相手を納得させるための「主張と根拠の整理」が不可欠です。クリティカル・シンキングで学ぶ、主張と根拠、隠れた前提といった考え方を用いることで、論理的かつ相手に納得感のある交渉を展開でき、信頼関係を基盤とした交渉にもつながります。

ファシリテーション&ネゴシエーション+組織行動とリーダーシップ

チームの主体性を育み適切に導く

リーダーシップを発揮するために重要なスキルのひとつは、チームの意見を引き出し、それらを組織の目標に向けて適切に方向づけることです。ファシリテーションによってメンバーの意見を引き出して整理することで、主体的に動くチーム構築につながります。

組織の行動原理を理解しモチベーションを高める

組織行動とリーダーシップで学ぶリーダーシップ理論(マズローの欲求5段階、動機づけ衛生理論、エンパワーメントなど)に、ファシリテーションの技術を組み合わせれば、メンバーの意欲をより高めることができます。特に1on1やミーティングの場でメンバーと対話し、より効果的な動機づけを行うことで、意欲を高めることが可能になります。

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  • ビジネスの現場で必要とされる会計の基礎知識を学び、組織や事業の課題を数字の面から判断する力を身につけます。

  • 企業価値を高めるためのメカニズムやリスクについて学びます。定性的な経営分析による意思決定力の強化も行います。

  • 経営の意図を現場に伝え、チームの生産性や士気を高めるための、リーダー層に必要なスキルとマインドを学びます。

  • ファシリテーター・ネゴシエーターの基本的な役割や考え方、会議・交渉における具体的なスキルを学びます。